Q. 内定をもらったものの、第一志望は選考中。待ってもらうには?
複数応募した中から、一社内定をもらいました。ただ、そこは第一志望の会社ではありません。第一志望の会社は現在選考中で、その結果が出てからどうするか決めたいのですが、すでに内定が出ている会社に長く待ってもらうことになるかもしれません。この場合、会社にはどのように伝えれば良いのでしょうか。(24歳/男性)
A.内定した企業にお礼を伝えつつ、期限付きで交渉してみましょう。
まず内定に対するお礼を伝え、返答期限を示したうえで待ってほしい旨をお願いしましょう。たとえ連絡をしても、返事を引き延ばすのは印象がいいものではありません。「この転職に関して真剣に考えている」こと、だからこそ「家族と相談したうえで返事をしたい」など、真剣さが伝わる言い方にすること。一方的に返事を引き延ばすのではなく、あくまで待ってもらう「お願い」をする姿勢が大切です。
万が一、一度入社を承諾してしまったけれどもやはり再考したいという場合には、まずはお詫びの連絡をしたうえで、事情を正直に伝える必要があります。その際には、お詫びとともに「○月○日までに結果が出なかった場合はぜひ入社させてください」といった期限を設定した交渉を行うと、場合によっては日程を受け入れてもらえる可能性もあります。選考中の企業からの結果が出る日程を確認し、すぐに連絡してください。
この場合、企業側はすでに入社を期待してしまっているため、ネガティブな印象を与えるのは免れませんが、正直に伝えておくのが無難です。「内定をいただいたうれしさで承諾してしまったのですが、まだ選考中のため……」と入社したい意欲があることを示しておくと、内定取り消しといった最悪のケースは回避できるかもしれません。
入社承諾後に入社を迷っていることを伝えるのは、どうしても印象が悪くなってしまいトラブルにもつながりかねません。このような事態を避けるためにも、第一志望以外の入社承諾の返事には注意が必要。最終面接の際には選考中の結果が出るスケジュールなども確認しておき、その日程まで待ってもらえるかどうか事前に交渉しましょう。複数企業の選考を受けていることは悪いことではないため、「現在選考中の企業があり、○月○日ころに結果が出ます」と、正直に伝えることがベストです。
【要注意】労働契約上の「内定」とは?
本記事内では「企業から採用条件通知書が発行されたタイミング」を内定と呼んでいます。 しかし、労働契約上は採用条件通知書が発行されただけでは「内定」とはなりません。
企業から「採用条件通知書」が送付され、求職者が求人企業に対し、入社日・年収等重要な条件を踏まえ、就業することの意思表示をした状態が労働契約上の内定となります。
ですから、退職交渉の開始や他社選考の辞退は、労働契約が成立してから 行ってください。
dodaエージェントサービスを利用している場合は、キャリアアドバイザーに相談しながら、慎重に進めてください。また、ご自身で企業と直接やり取りしている場合は、エビデンスが残る形で進めていただくのが安全です。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
住永 正
【経歴】
法人営業に従事後、dodaのキャリアアドバイザーとして約10年にわたり1,500人以上の方の転職支援を行ってきました。医療業界に詳しいキャリアアドバイザーとして、業界専門誌「ミクス」Online上での連載「MR減少時代のサバイバル」執筆もしています。
【メッセージ】
職務経歴書を作り、応募して、面接して、内定をもらい、退職交渉をして、入社する。転職活動のプロセスは長らく変わっていないですが、転職市場の状況によって、どのプロセスが大変かが、大きく変わります。今、この時代に即した活動の仕方をお伝えします。
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