第二新卒とは?定義や意味は?
第二新卒とは一般的に新卒入社後、社会人経験が3年未満の若手ビジネスパーソンという意味でよく使用されます。該当する年齢は4年制大学を卒業していれば25歳前後、高卒は20歳前後です。明確な定義はなく、転職サイトや企業によっては、漠然と若手を指している場合もあります。
「新卒」「既卒」と何が違うの?
「新卒」や「既卒」と「第二新卒」との意味や定義の大きな違いは、学校卒業後に社会人経験があるかどうかです。
第二新卒 | 学校卒業後に新卒で入社した、 社会人経験が3年未満の人のことを指すことが多い |
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新卒 | 学校をその年に卒業・修了して、 初めて社会人として働く人のこと |
既卒 | 学校を卒業した後、 就職をしていない状態の人のこと |
新卒採用と中途採用どちらに応募するべき?
下表のように、それぞれの言葉の定義を踏まえると、第二新卒は「中途採用」に該当するといえます。ただ、新卒向けの求人情報の中にも「第二新卒歓迎」と書かれているものもあるので、明確に区別していない企業もあるようです。
ご自身が「第二新卒」の定義にあてはまるのかどうか気にしすぎず、気になる求人があれば積極的に応募を検討するとよいでしょう。
新卒採用 | その年に学校を卒業・修了して 初めて社会人として働く人を採用すること |
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中途採用 | 学校を卒業後に1社でも社会人経験が ある人を採用すること |
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ほかの第二新卒者は転職をどう考えている?
キャリアについての悩みはあるけれど、今転職活動しても、スキルが足りないからうまくいかないのでは?など、不安を感じる方は多いでしょう。それでは、同年代のビジネスパーソンは、転職に対してどのような印象を持っているのでしょうか。
第二新卒(若手)は転職に対してポジティブ
下のグラフは、年代ごとに「転職に対するイメージ」を調査したものです。調査によると、第二新卒が含まれる20歳~29歳の約3分の2(66.6%)が、「転職に対してポジティブなイメージを持っている」と回答しており、ほかの年代よりも高い割合となっています。
出典:doda調べ「転職に関する意識調査(21年3月発表)」
転職サービスに登録する第二新卒が増加
下のグラフは、毎年4月にdodaの会員登録をした新社会人(※)の数の推移です。2011年から2023年の12年間で約30倍に増加しています。「全体」の伸びが緩やかなのに比べると、第二新卒にあたる新社会人が積極的に転職サービスを利用していることがうかがえます。
入社後に何らかのギャップを感じて、すぐに転職活動に踏み切る方もいますが、多くの方は“とりあえず転職サイトに登録”しておいて、今の会社でキャリアを積みながら転職の情報収集をするという使い方をしているようです。
※新社会人:新卒ではじめて社会人になった人
2011年4月の会員全体の登録数=1、2011年4月の新卒社会人の登録数=1と定義
出典:転職サービス「doda」 新卒入社直後のdoda登録動向(2023年発表)
「転職活動でアピールできる実績がまだない」、「とりあえず3年働いた方が良いかな」といった迷いがある方も、転職サービスに登録し情報収集を始めてみませんか?
企業が第二新卒枠で募集するのはなぜ?
続いて、企業が第二新卒を募集する背景をチェックしておきましょう。
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新卒採用の予定数が
満たせなかったので、補いたい -
経営状況が良いため、
若手をポテンシャル採用したい -
企業活動を拡大するため、
積極的に人材採用したい
新卒採用の予定数が満たせなかったので、補いたい
少子化の影響などもあり、業種・職種や企業規模を問わず、多くの企業が新卒採用だけでは採用充足が難しい状況が続いています。また、企業によっては、「採用活動に十分な時間を割けなかった」「採用計画に変更が生じ、予定よりも多く新卒を採用したかったが予定に満たなかった」というケースもあるようです。
経営状況が良いため、若手をポテンシャル採用したい
一般的に、景気が上向きになれば、企業の経営状況も良くなります。経営状況が良くなると、社員の採用や育成により投資できるようになるため、若手や未経験者をポテンシャルで採用しようという動きが活発になります。こういった背景から、現在第二新卒採用が活発な業種や職種は、それだけ「伸びている」とも言えるでしょう。
企業活動を拡大するため、積極的に人材採用したい
新しい産業が生まれたり、業界構造に変化が起こったりすると企業活動の拡大のために人材採用に積極的になる傾向があります。その一環として、第二新卒を募集する企業もあるでしょう。
アピールポイントが分からない…という方へ
第二新卒採用で企業が重視していることは?
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社会人としての
マナーや知識 -
今までの仕事スタイルに
固執しない柔軟さ -
失敗を認めて
次に生かそうとする素直さ
企業が第二新卒を採用する場合、「スキル」よりも「考え方」を重視する傾向があります。経験や実績がないのは理解しているので、どんなスタンスで仕事に取り組んでいるのかを知ろうとしています。
社会人としてのマナーや知識
第二新卒であれば、社会人としての基本的なマナーが身についているだろうという期待があります。業界や職種が同じなら、業界構造や商談の進め方を理解していることも評価のポイントです。業界や商材の違いを理解すれば短期間で活躍してもらえるという期待もあります。
今までの仕事スタイルに固執しない柔軟さ
社会人の経験が短いことは必ずしも不利ではありません。今までのやり方に固執せず新しい環境や考え方を受け入れて仕事のしかたを学ぼうとする柔軟さをプラスに捉える企業も少なくありません。ですから、第二新卒の面接では、「新しいことに積極的に挑戦したい」という姿勢をアピールすることが大切になるでしょう
失敗を認めて次に活かそうとする素直さ
「新卒で入社したが思っていたのと違った」と思っているとしたら、それを踏まえて「今はどんな観点で転職活動をしているのか」「失敗を素直に認めて今後にどう活かそうとしているか」を企業は重視しています。新卒の就職活動で足りない点があったことや、入社後の違和感を振り返って「今はこう考えている」「今後はこうしたい」をセットで話せるようにしておくことが、第二新卒の面接では特に大切になります。
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第二新卒採用で企業が懸念していることは?
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社会人としてのマナーや知識、
経験不足の懸念 - 早期退職の懸念
-
入社後の育成・
教育の懸念
第二新卒を採用する際に、企業が懸念する点があります。企業側の視点を理解して、そうした懸念を払拭する材料を準備するのが第二新卒の転職成功のポイントです。
社会人としてのマナーや知識、経験不足の懸念
多くの企業は第二新卒に対しては経験や実績よりも意欲やポテンシャルに期待しています。とはいえ、社会人経験が半年に満たない場合は、ビジネスパーソンとしての最低限の知識やマナーが備わっているか懸念されることもあります。どうしても転職しなければならない理由がない限りは、新卒入社後の半年から1年の間は、知識や経験を蓄える期間とすることも視野に入れてみるのもよいかもしれません。もちろん、今の仕事を続けることで体や心の不調につながる場合は、無理は禁物です。
早期退職の懸念
第二新卒の場合、企業から「採用しても早期に辞めてしまうのでは」という懸念を持たれることがあります。これに対しては、短期で転職を考えている理由や就職活動の反省点、次の仕事への意欲などを素直に伝えましょう。上述のとおり、企業は第二新卒に「失敗を認めて次に活かそうとする姿勢」を求めています。自分が至らなかった点も含めて率直に伝えることで、企業側の懸念を払拭することに努めましょう。
入社後の育成・教育の懸念
リモートワークの導入など働く環境が大きく変化したこともあり、従来のマンツーマンのOJTや集合形式の研修が行いにくくなっています。経験の少ない第二新卒を採用した場合、ていねいな育成ができるか懸念されることも多々あります。こうした懸念に対しては、受け身な姿勢ではなく疑問や提案があれば上司や同僚に自分から声をかけて仕事を進めていけると伝えることが大切です。
企業からの懸念点をどう払拭すればよいか悩む場合は転職エージェントに相談するとよいでしょう。転職活動を始めるタイミングや、応募書類や面接の場で、企業にどう伝えれば納得してもらえるかについてアドバイスを受けることができます。
第二新卒ならではの悩みや
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第二新卒の転職活動でよくある質問・悩み
第二新卒が転職活動をするかどうか検討する際に、悩みがちなことをQ&A方式でまとめました。
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- 社会人経験が短いのですが、転職サイトに載っている求人に応募してもいい?
- ぜひ積極的に応募してください。個々の求人情報には必要な経験年数やスキルが設定されていますので自分の職務経験と照らして選びましょう。dodaには[第二新卒歓迎]の検索フラグがあるので活用してください。気になる求人を選んだり、応募を検討したりする過程で、自分が何を大事にしたいのか見えてくることもあります。面接まで進めば、面接官との対話によって、自分に足りないことや自信を持てそうなことに気づくヒントが得られるかもしれません。
こちらもチェック
第二新卒歓迎の求人を探す -
- 職種特化型の転職サイトや新卒向け・アルバイト向け求人サイトなどを利用してもいい?
- あまりおすすめできません。参考として併用する程度にとどめましょう。特定の職種や業界に特化した転職サービスは、スキルやキャリアの条件が高めに設定されているケースが多いためです。さらに新卒向けやアルバイト向けのサービスは、そもそもの対象が異なります。社会人向けの転職サービスの利用をおすすめします。
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- 退職する前に転職エージェントに相談してもいい?
- もちろん大丈夫です。勤務先が倒産した、体調を崩してしまったなどの事情がない限り、今の仕事を続けながら転職活動をすることをおすすめします。先に退職してしまうと、活動が長引いた場合に不利になってしまいます。「転職しようかな?」と考え始めたタイミングで遠慮せずに転職エージェントに相談し、退職前にあなたの職歴や希望を整理しておきましょう。
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- 「第二新卒」が転職に有利になる場合はありますか? 不利でしょうか?
- 第二新卒だから有利・不利ということは一概にはありません。企業各社の事情や採用要件により異なります。また社会全体の景況感によって、経験が浅くてもポテンシャル人材を求める傾向が強まったり、経験重視で即戦力を求めたりと波があります。 いま現在がどんな傾向なのか情報収集するには転職エージェントに相談するのが確実です。
こちらもチェック
「第二新卒」はいつまでを指す?転職には有利?不利? -
- 第二新卒で大手・有名企業に転職することはできる?
- 大手・有名企業も第二新卒枠での採用活動をしているので、転職できる可能性はあるでしょう。ただ、大手・有名企業で「働きたい理由」や「実現したいこと」を明確にしておくことが大切です。例えば、「より規模の大きな仕事を手掛けたい」などの希望があるのであれば、ぜひチャレンジしていただければよいと思いますが、「給料が高そう」「経営が安定していそう」などのイメージから入社を希望するのであれば、仮に転職できたとしても、再びギャップを感じてしまうかもしれません。
こちらもチェック
第二新卒枠で大手・有名企業に行きたいが可能? -
- 第二新卒での転職はやめておいたほうがいい? 周囲から「もったいない」「やめとけ」と言われ、迷っています。
- 今の時代、第二新卒での転職が「早すぎる」ということはないでしょう。現在、第二新卒を採用したいという企業が増えており、第二新卒で転職しても入社後に活躍できる可能性が広がっています。第二新卒で転職をすることの一番のメリットは、未経験の業界や職種へ転職できる可能性が高いことです。企業は、実務経験よりも人柄や意欲、仕事へのスタンスなどを重視して採用しますので、今の職場では経験できないキャリアへの挑戦ができます。もし迷っているのであれば、まずは転職活動を始めてみて、いろいろな企業の面接を受けながら、今の職場でもう少し頑張るか、転職で新しいキャリアを築きなおすのか、中長期的に考えて自分にとってどちらがいいのか判断することをおすすめします。
第二新卒の転職活動で転職エージェントを利用するメリット
転職エージェントとは?なぜ第二新卒におすすめ?
「doda」をはじめとする転職エージェントは、キャリアアドバイザーが担当について、転職活動全般のサポートを行うサービスです。無料で利用することができます。具体的には、以下のようなサービスを受ける事ができます。
- ・キャリアカウンセリング
- ・ご自身の希望や適性に合った求人紹介
- ・業界や職種の情報提供
- ・応募書類や面接のアドバイス
- ・面接の日程調整など、転職活動の進め方のサポート
初めての転職活動では、周囲に相談しづらく、不安で悩む方も多いようです。学校のキャリアセンターのように、キャリアや転職市場に精通した専門スタッフが在籍し、サポートしていきますので、転職活動に慣れていない方や、どのようにスキルをアピールすればよいかわからない方におすすめです。
第二新卒はどのように転職エージェントを利用するのがおすすめ?
それでは、転職エージェントの利用やキャリアカウンセリングでは、実際にどのような事ができるのでしょうか?ここからは、第二新卒の方におすすめの具体的な利用方法について解説します。
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- ①転職の進め方がクリアになる
- 自分に合った仕事や応募する業界を検討しようにも、情報が膨大すぎて、何を参考にすればいいのか分からなくなる人は少なくありません。転職エージェントを利用すれば、担当キャリアアドバイザーが情報の整理をサポートしてくれるので、「今の自分が知るべき情報」を取捨選択できるようになるのも大きなメリットです。
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- ②転職の軸を言語化・整理できる
- 「転職の軸」とは「転職して何をどう解決したいのか」ということです。転職の軸を整理することで、働くうえでの優先順位や環境が明確になり、より満足度の高い転職をすることができます。一方で、第二新卒の場合、転職活動がはじめての方も多く、転職の軸を一人で整理することは難易度が高いと感じることも。転職エージェントを利用すれば、キャリアアドバイザーと対話しながら、ご自身の「転職の軸」を整理することができます。自分のことを自分自身で分析するのは案外難しいもの。第三者に思っていることを率直に話してみることで、気づきや発見が得られるはずです。
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- ③転職への不安を軽減できる
- 第二新卒の場合、転職活動がはじめての人が多く、かつアピールできる経験や実績が少ないことから、転職活動への悩みや不安が大きくなりがちです。そういった気持ちはぜひキャリアアドバイザーに吐き出してください。気持ちが軽くなったり、話していく中で解決策が見つかったりすることもあるかもしれません。
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- ④ネガティブな話も含め、本音で話せる
- 「第二新卒の転職は“甘い”と思われるかも…」といった不安から、転職エージェントの利用をためらう方も中にはいるでしょう。キャリアカウンセリングはあくまで「相談の場」であり、面接ではありません。転職に至ったネガティブな背景も率直に伝えてもらってOKです。キャリアアドバイザーに本音を話すことで、それをくみ取った提案や、面接の場での伝え方など、アドバイスをもらえるでしょう。
【あわせてチェック】第二新卒転職はどう進めるのがおすすめ?始める時期や対策など
第二新卒の転職活動に関する具体的なノウハウ記事を確認してみましょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
新卒で5年間ウェディングプランナーとして就業し、パーソルキャリア株式会社へ中途入社。入社後の1年間は金融業界で働いている方の転職サポートを担当。2020年10月から業界問わず、第二新卒で営業職の経験を持つ方の転職サポートを担当している。
第二新卒ならではの悩みに対して、転職活動を通してその悩みを解決し、転職がゴールではなく、転職先への入社後に活躍できるようなサポートを心掛けている。