「営業」は年収アップ、「ITエンジニア」はスキルアップ、「モノづくりエンジニア」は安定性を求めて転職

各職種の転職理由を全体平均や他職種と比較してみると、「営業系」は「給与に不満がある」や「会社の評価方法に不満がある」など、年収アップを目指して転職する人が多いことが分かりました。営業成績によって評価や給与が左右される職種のため、自身の評価や給与に妥当性・納得性を求める傾向が強いと考えられます。
次いで「企画・管理系」は、「専門知識・技術を習得したい」や「幅広い経験／知識を積みたい」など、スキルアップを目指す転職が多い一方、「給与に不満がある」や「残業が多い／休日が少ない」などのように待遇に不満を感じて転職する人は少ないことがわかりました。

「ITエンジニア」は、「専門知識・技術を習得したい」「市場価値を上げたい」「マネジメントスキルを身につけたい」が平均を上回っています。最新の技術やマネジメントスキルを身につけることで、どこででも必要とされるエンジニアになりたいと考える人が多いのでしょう。
「モノづくりエンジニア」は、「会社の将来性が不安」「業界の先行きが不安」「倒産／リストラ／契約期間満了」という理由が平均を大きく上回っています。自社製品の需要低下や、自身の専門領域の事業が撤退・縮小されることに不安を感じて転職する人が多いと考えられます。また、都心から離れた工場勤務の人が多いためか、「U・Iターンしたい」という転職者が比較的多い傾向にあります。

「販売／サービス系」は、「土日祝祭日に休みたい」「不規則な勤務が不安」など、就業時間に対する不満が多いことが明らかになりました。個人顧客を相手にするビジネスのため、年中無休や土日、深夜に営業する店舗が多いことが背景にあるのでしょう。また、「雇用形態を変えたい」というように契約社員から正社員を目指す人や、店長より上のキャリアパスがないなどの背景から「昇進が望めない」といった理由で転職する人が多いことも特徴的です。
「建築／土木系技術職」は、「残業が多い／休日が多い」が平均を大きく上回っています。工期直前の繁忙期に、残業時間が集中することが影響していると推察されます。