スマートフォン版で表示

現在、お知らせはありません。

仕事のやりがいとは?やりがいがないときの原因や見つけ方

桑原 優希/顔写真

監修者:桑原 優希(くわばら・ゆき) dodaキャリアアドバイザー

仕事のやりがいは、自分が携わっている業務を通じて感じる喜びや達成感、充実感を意味します。しかし、日々の忙しさや環境の変化により、「最近、仕事へのやりがいがない…」と悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、やりがいの定義から、やりがいを見失ってしまう原因、その解決策まで網羅的に解説します。ぜひ最後までご覧ください。

シェアする
このエントリーをはてなブックマークに追加

仕事のやりがいとは?

一般的に「やりがい」とは物事に対する達成感や価値、得られる喜びのことを指します。
その中でも、仕事のやりがいとは「自分が行う仕事に対して価値や満足感、ポジティブな感情を感じられるような状態のこと」です。

たとえ大変なことや苦労があっても、「自分のやっていることが役に立っている」と実感したり、「成長できている」と感じられることで、仕事をする意義や意欲が高まります。

仕事でやりがいを感じる瞬間としては以下のような例が挙げられます。

仕事にやりがいを感じる瞬間の事例

  • 目標を達成した、達成感を感じたとき
  • 周囲からの感謝や評価を受けたとき
  • 社会貢献や誰かの役に立つという実感を得たとき

【データで解説】仕事にやりがいを求める人はどのくらいいる?

仕事にやりがいを求める人の割合の変化/グラフ

パーソル総合研究所の調査(※)によると、「仕事内容を選ぶ上で重視することは何ですか?」という質問に対して、「やりがいを感じられること」と答えた人の2024年度の割合は27.5%という結果でした。これは、27項目のうち、「自分のやりたい仕事であること」(28.7%)に次いで高い割合です。

しかし、すべての人にとって仕事のやりがいは必要なのでしょうか? やりがいの必要性について、次の章で詳しく見ていきましょう。

※出典:株式会社パーソル総合研究所 働く10,000人の就業・成長定点調査

仕事にやりがいは必要?

仕事で「やりがい」は大きなモチベーション源になることが多いですが、すべてのビジネスパーソンにとって絶対的に必要なものとは限りません。

キャリア
アドバイザー

実際、転職した人も「やりがいのある仕事に転職したい」人、待遇面・条件面(給与福利厚生など)といった要素を軸に仕事を選ぶ人など、「仕事に何を求めるか」は、それぞれの価値観やライフイベント、そしてプライベートの状況によってさまざまです。

例えば、家族が増え土日祝の休みを重視する人もいれば、自分のキャリアアップのために多少忙しくてもスキルを積める仕事を選ぶ人もいます。
人生のステージが変われば、仕事とプライベートの優先順位も変わるのは自然なことでしょう。

そのため、「やりがいがなければいけない」という思い込みにとらわれず、まずは自分の今の状況や大切にしたい軸は何かを考えてみましょう。

また「やりがい」という言葉にとらわれず、「楽しそう」「好きかも」「得意かもしれない」といったちょっとしたポジティブな気持ちも大切にしてみましょう。

ご自身の価値観を整理した上で、「自分はやりがいを重視したい」と思った方もいるのではないでしょうか?ここからは「やりがいがない」と感じてしまう原因や、見つけ出す方法を詳しく解説していきます。

仕事にやりがいを持つメリットとは?

仕事にやりがいを持つメリットとしては以下のような点が挙げられます。

仕事に対してポジティブな気持ちになれる

「会社に行くことや、仕事で新たにできることが増えるのが楽しい」といった前向きな気持ちになり、仕事で困難にぶつかったときも頑張るモチベーションになります。

仕事に対する満足感を感じられる

「自分が成長している」「人や会社、社会に貢献している」という実感を得やすく、達成感や自己肯定感につながります。成功体験を積み重ねやすいため、意欲的に新しいことに挑戦できるようになるでしょう。

転職されている方の中でも、ある程度待遇面・条件面が合っている複数の仕事が候補に挙がったとき、最終的に「やりがいを感じられそうな仕事かどうか」「自分に合っていそうな仕事かどうか」を基準に選択する方は多いです。

どんなに待遇や条件がよくても、まったくやりがいを感じられない仕事だと長く続けるのがつらくなってしまう人もいます。

前述のとおり、やりがいの重要度は個人の価値観やそのときの状況によっても変化しますが、今の自分にやりがいが必要か迷った場合は、一度、自己分析をしてみるのがおすすめです。

自己分析とは?

仕事にやりがいがないと感じてしまう原因

日々仕事をしている中で、「何のために働いているのか」「このままでいいのだろうか」と疑問を抱くことは珍しくありません。 ここでは、仕事にやりがいがないと感じてしまう具体的な原因と、その対処法のヒントをご紹介します。

正当に評価されていないと感じる

自分の努力や成果が正当に評価されない状況が続くと、モチベーションが低下してやりがいを感じにくくなります。具体的には、上司や会社からの評価が低かったり、評価基準が不透明だったりするケースです。

客観的に見ても目標を達成しているはずなのに給与や評価が上がらないと、「これ以上頑張っても報われないのではないか」という気持ちになってしまうのも無理はありません。

このケースでは、「自分が何を評価されたいのか」と「今の環境」が合っているかを客観的に見直すことが大切です。

もしも大きなギャップを感じるようであれば、上司や人事と面談する機会を設け、まずは会社が求めていることと自身が努力している方向性がズレていないかを確認しましょう。 ズレがない場合は、現状を改善できないか相談してみることも一つの方法です。

また、自分が頑張っていることを上司も十分に理解していると思ってしまいがちですが、実際は上司からはあまり見えていないケースもあります。

日々の業務報告や評価面談などの場で積極的にアピールするようにしましょう。

上司が嫌いでストレスが限界…効果的な対処法まとめ

昇進・昇格の見通しが立たない

キャリアパスがはっきりしないと、将来をイメージしづらくなり、やりがいを失いやすくなります。例えば、上のポジションが埋まっていて空きがない、昇進や昇格の基準があいまい、あるいは別職種へのチャレンジが難しいなどのケースが挙げられます。

このように将来像が見えにくいと、「努力してもどこに向かえばいいのか分からない」という不安や閉塞感が生まれてしまうでしょう。

このケースでは、状況によって解決策が変化します。努力しても昇格につながらない場合は、上司に具体的な理由を聞いてみるといいでしょう。

次のステップに進むために自分に何が必要か分からない場合は、上司に必要なスキルを相談してみる。など、自分一人で解決しようとせず相談しながら取るべき対策を考えましょう。

成長や、スキルアップしている実感が湧かない

仕事を始めたばかりのころは、「できないことができるようになる」という喜びによってモチベーションが高まりやすいです。
しかし、ある程度慣れてきて同じ業務を繰り返すだけになってくると、成長を実感しにくくなり、結果としてやりがいを感じなくなってしまいがちです。

さらに、「このままずっと同じ仕事をするだけなのだろうか」と将来に対して不安を感じることもあるでしょう。

こうした状況を変えるためには、自分から動いてみることが大切です。

まずは今の自分にどんなスキルがあるのかを洗い出してみましょう。次に現状の業務ではどのようなスキルが必要なのか、その中で今の自分が満たせている・不足しているスキルは何かを整理します。最後に、整理したスキルに対し優先度をつけ、どこから伸ばしていくべきかを決めましょう。

進むべき方向性が定まり、その方向に向けて小さくても努力を重ねることができれば、少しずつでも前進できている実感が湧くようになるはずです。

人や社会に役立っている実感がない

自分の仕事が、人や社会の役に立っているという実感を得られないと、やりがいを感じにくくなる場合があります。

業務の性質上、誰かから直接「ありがとう」と言ってもらえる機会が少なかったり、成果が目に見えにくい仕事をしていたりすると、「本当にこの仕事は必要とされているのか」と疑問が生まれやすくなります。

こういったケースであれば、まずは身近な先輩や上司に「どんな場面でやりがいや役立ちを感じるのか」を聞いてみましょう。業務の中で一度でも「ありがとう」と言われた経験があるなら、そのとき相手に与えた良い影響を想像することも大切です。

また、顧客から直接「ありがとう」を言われる機会がない仕事でも、取り扱っている製品やサービスが顧客にどう役立っているかをイメージしてみましょう。

自分の担当業務だけでなく、会社全体が社会に及ぼす影響を考えることで、間接的に支えている実感を得られる場合もあります。

仕事にやりがいがないと感じてしまうのはあなただけではありません。お悩み別の解決方法は以下の記事もあわせてご覧ください。

「仕事が向いていない」その理由や解決方法を解説 仕事に行きたくない、仕事がつらい…原因を把握して無理せずに乗り切る方法

あなたがもともと持っている気質
向いている企業風土が分かる

やりがいを見つけ出す方法

やりがいは、日々の業務に没頭していると意外と見落としがちですが、そんなときに試してみたい「やりがいを見つけ出す方法」をご紹介します。

今までの経験で、達成感や満足感を感じたときを思い出してみる

まずは、学生時代やプライベートなど、仕事以外を含めた人生全体の中で、強く感情を揺さぶられた経験を振り返ってみましょう。

うれしかったことや悔しかったこと、あるいは価値観が大きく変わるきっかけとなった出来事など、どんなシーンで心が動いたかを思い返してみてください。ポジティブな感情だけでなく、ネガティブな感情も大切な手がかりになります。

こうした経験を洗い出した上で、「何を達成できたときに満足感が高まったのか」「どんなプロセスで喜びや悔しさを感じたのか」を整理してみましょう。 この「満足感・喜びを感じたこと」や「悔しさを感じたこと」が、あなたのやりがいと言えるでしょう。やりがいのある仕事を探すのであれば、このような場面が多い職種を探すのも一つの選択肢です。

同僚や友達、家族に自分に向いていることを聞いてみる

やりがいは、人から見た自分の強みを活かすことで見つけられることもあります。しかし、自分の強みや得意分野は、自分だけでは気づけないことが多いです。

そこで、同僚や友達、家族といった身近な人たちに「私(以下●●)ってどんなことが得意だと思う?」と尋ねて率直な意見をきいてみましょう。
例えば、「○○の分野なら●●さんが、ほかの誰よりも詳しい」「○○については●●さんに頼むと早い」などの意見から、あなたが自然と注力している分野や、周囲から高く評価されているスキルを再認識できるはずです。

これらの自分の強みを意識して仕事に取り組むと、成果が出やすくなり、頼られたり感謝されたりする機会が増え、モチベーション向上ややりがいの実感につながるかもしれません。

同僚や友達、家族のやりがいを聞いてみる

自分が思いもよらなかったやりがいを発見するためには、周囲の人がどのようなときに喜びや充実感を得ているのかを知ることも効果的です。

「大きなプロジェクトが成功したとき」「自分の仕事が社会に役立っていると感じたとき」「同僚や担当している顧客から直接感謝を言われたとき」「思い描いていたキャリアが実現できたとき」など、人それぞれがやりがいを感じるポイントは異なります。

こうした生の声に触れると、自分には思いつかなかったやりがいに気づけるでしょう。

あなたがもともと持っている気質
向いている企業風土が分かる

やりがいを言語化するときのポイント

「仕事のやりがい」を見つけ出したり、改めて自分の中で整理したりするときは、ただ漠然と考えるだけでなく、言葉にして表すことが大切です。ここでは、やりがいを言語化する際に意識したいポイントをいくつかご紹介します。

やりがいを感じたシーンを具体的に掘り下げる

やりがいを分析・整理しようとすると、最初は「楽しかった」「達成感があった」「やりがいがあった」という抽象的な言葉が出てきがちです。 しかし、やりがいを感じたシーンを掘り下げていくことで、より具体的な言葉が見つかるようになります。例えば、「どんな場面でやりがいを感じたのか」「そこで何を達成して、どんな気持ちになったのか」など自分自身への質問を重ねてみましょう。

掘り下げる際の質問・回答の例

やりがいを感じたのはいつか?
人から『ありがとう』と言われたとき
なぜその言葉でやりがいを感じたか?
好きな人から言われたから

好きな人とは誰か?
…など

絶対的な正解があると思わない

「やりがい」は絶対的なものではなく、人によって違うのはもちろんのこと、同じ人であっても、状況や経験によって変化していくものです。 今はやりがいを感じられている仕事でも、将来は感じ方が変わるかもしれませんし、逆に昔はあまり興味がなかったことにやりがいを感じるようになる可能性もあります。

よって、過去の自分と今の自分とで、やりがいの基準が異なっていても問題ありません。また、「こんな小さなことにやりがいを感じていいのだろうか」と他人の評価を気にする必要もありません。今の自分がどう感じるかを基準に素直に見つめてみましょう。

抽象的な言葉にとどまっていないか振り返る

ある程度やりがいを整理できたら、それが抽象的な言葉になっていないか確認してみましょう。例えば、「キャリアアップ」「評価」「環境」といった言葉にとどまっていると、具体的に何を指しているのかが分かりにくくなります。

下記の例を参考に、抽象的な言葉を詳しく掘り下げて、できる限り具体的なイメージに落とし込んでおくと、自分が求めるやりがいを再現するための条件がよりクリアになるでしょう。

抽象的な言葉の例

  • 「キャリアアップ」
    →どんな役職やスキルを身につけて、どのような状態になることを意味しているのか?
  • 「環境」
    →人間関係、制度や体制、オフィスの物理的な環境などのうち、どれを指しているのか?
  • 「評価」
    →感謝や称賛の言葉、報酬、昇進などのうち、どれを指しているのか? 評価される相手は会社か顧客か?
  • 「仕事」
    →業界、職種、会社規模、肩書、担当業務などのうち、どれを指しているのか?

やりがいのある仕事を求めて、転職も視野にいれてみる

どうしても今の仕事にやりがいを見いだせない場合は、転職も選択肢の一つです。

また、やりがいは個人の価値観によって変わるものです。やりがいがないと悩んでいる場合は、「自分にとってのやりがいは何なのか」「どのような会社や仕事であればやりがいを感じられそうか」を、さまざまな角度から分析・整理・言語化して具体化していきましょう。

しかし、こうした整理を一人で行うのは難しいものです。特にやりがいについて一人で考え続けていると、視野が狭くなってしまいがちです。そんなときは転職エージェントの利用がおすすめ。dodaエージェントサービスなら、キャリアアドバイザーとの対話の中で自分にとっての「やりがい」の基準を整理できます。転職のプロと一緒にやりがいを実感できるキャリアを探しませんか。

あなたに合った働き方や向いている社風が分かります
キャリアタイプ診断(無料)
転職活動を始めるなら適正年収を知っておこう
年収査定を試してみる(無料)

「転職するか決める前の悩み」に関する記事

シェアする
このエントリーをはてなブックマークに追加
3分でかんたん登録
dodaの特長
  1. 転職希望者の
    2人に1人が使っている※1
  2. 20万件以上の求人数※2
    業界最大級の転職支援実績※3
  3. 転職活動に役立つ
    ツールや診断が充実
はじめて利用される方へ
  • 総務省統計局 労働力調査(2024年7月~9月)転職等希望者数(25~44歳)に対するdoda会員数(2024年9月時点)
  • 2025年4月時点
  • 2024年1月時点 厚生労働省職業安定局 人材サービス総合サイト

ステップで分かる転職ノウハウ

  • 退職理由の上手な伝え方とは?円満退職につなげるコツ【例文あり】

転職サイトdodaをシェア

<a href="https://doda.jp/">転職サイト「doda」</a>