仕事を辞めたい…仕事に対する不満とは?
「仕事を辞めたい」と思い詰める原因は人それぞれで、社会人経験の長さによる違いもあります。自分の辞めたい理由を明確にするときは、書き出して原因ごとに分類してみるのがおすすめです。「働き方」「風土」「評価」「業務内容」など大枠の原因が浮かび、悩みを解決するヒントが得られます。ちなみに、dodaの「転職理由ランキング2021」では転職理由のトップ10は次のような結果になっています。
転職理由(複数回答)
順位 | 転職理由 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 給与が低い・昇給が見込めない | 35.0% |
2位 | 昇進・キャリアアップが望めない | 29.4% |
3位 | 会社の評価方法に不満があった | 26.8% |
4位 | 社内の雰囲気が悪い | 26.7% |
5位 | 肉体的または、精神的につらい | 24.3% |
6位 | スキルアップしたい | 24.0% |
7位 | 業界・会社の先行きが不安 | 23.9% |
8位 | 社員を育てる環境がない | 23.7% |
9位 | 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) | 23.5% |
10位 | 尊敬できる人がいない | 23.2% |
上の「転職理由ランキング」のトップ10で挙がった理由のほかに、次のような悩みを抱えている人も多いでしょう。
【人間関係】
・職場でハラスメントがある
【働き方】
・リモートワークやフレックス制などが導入されない
・転勤がある
【風土】
・提案やアイデアが通りにくい
【評価】
・自分が評価されない
・評価が不透明
仕事を辞めたいが行動できない・言い出せない理由
仕事を辞めたいと悩んでいるのに、行動ができない・言い出せない人は多いです。行動力の差もありますが、自信のなさや漠然とした不安が理由かもしれません。
●自信がなくて行動できない
ビジネスパーソンとしての自信のなさによって、今の自分がほかの会社で通用するのか、そもそもうまく転職できるのかという漠然とした不安で行動ができない。
●職歴によって行動できない
社歴や職歴による悩みもあります。若手だと「社会に出て3年もたっていないのに転職を考えるべきではない」と思い込んでいるケースや、社歴が長くなるにつれ「今の環境を変えるのが怖い」といった不安を抱えるケースがあります。
いろいろな悩みが引っかかって行動できなくなる人も多いでしょう。しかし、「自分が通用するか分からない」「3年未満で転職してもよいのか」といった悩みは行動してみると意外とすんなりと答えが出ることがあります。今の自分で十分に通用する会社や、「スキルさえあれば年数は関係ない」と考える会社はたくさんあります。
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仕事を辞めたいなら転職活動をしてみる
「仕事を辞めたい」が一時的な思いではなく常に悩ましい状況にあるなら、転職活動をしてみることが解決策の一つになります。実際に転職すると決心していなくても大丈夫です。
仕事を辞めたい原因の分析・整理・言語化をする
「仕事を辞めたい」という悩みの解消のために転職活動を始めたら、この悩みを分析・整理・言語化することがスタートになります。「辞めたい」と思う原因やきっかけとなった出来事などを考えてみましょう。「本当はこういう環境で仕事がしたい」という理想像があるのではないでしょうか。その理想と現実とのギャップから「仕事を辞めたい」と思う原因が見つかることもあります。
また、仕事やキャリアについて率直に話せる相手がいれば、ぜひ相談してみてください。仕事の進め方や業務内容なら上司や人事部門、ほかの会社の情報が知りたい場合はキャリアアドバイザーなどです。誰かと話すことで「辞めたい」原因を整理しやすくなります。理想と現実のギャップを埋めるのがどれくらいの難易度なのか見当がつくこともあります。「今の職場でも解消できそうだ」と目星がついたり、もしくは「今の職場では無理だ」といった行動の指針になるでしょう。
転職活動をする場合のポイント
転職すると決めていなくても転職活動することは問題ありません。むしろ活動することで「自分は転職したほうがいい」「今はしないほうがいい」といった答えを見つけやすくなります。ただし、「仕事を辞めたい。転職したほうがいいのか?」の答えを出すためにも、転職活動で気をつけたいポイントがあります。
●「転職で何を解決したいか」を明確にする
転職をすると決めていなくても、まずは「転職することで現状の不満の何を解決したいか」を明確にしておきましょう。「仕事を辞めたい」という気持ちには複数の悩みや願望が絡まりあっているものですが、その中でも最優先で「この悩みを解消したい」という要素は何か、ある程度は妥協できるものは何かと優先順位をつけてみてください。
●選考では退職理由は前向きに伝える
転職理由にネガティブな面があることは企業側も理解していますが、面接などでネガティブな理由をそのまま伝えても納得が得られず評価にはつながりにくいのが実情です。転職を考えるきっかけは悩みや不満でも、それらを解消してどのように働きたいかをできるだけ前向きに伝えることが大切です。
●組織にどのように貢献できるかも考える
企業は「この人を採用したらどのように活躍してくれるだろう」という視点で選考を行います。ですから「自分がどう働きたいか」とあわせて「組織にどんな貢献ができるか」も考えてみましょう。キャリアが長くなるほど、組織や会社にどんなメリットがあるかが期待されるようになります。
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仕事を辞めると決めてなくてもキャリアアドバイザーに相談を
キャリアアドバイザーに相談を寄せる人の中にも「転職するかどうか決めていない」「相談だけしたい」という人はたくさんいます。企業や業界の情報を集めたいだけ、悩みを話して率直な意見を聞きたいというだけでもキャリアアドバイザーへの相談の場を活用できます。キャリアアドバイザーとの対話で「仕事を辞めたい」という悩みの正体が何なのかを整理して、転職活動をするかどうかはそのあとに考えればよいのです。まずは今のモヤモヤを整理して悩みの解消をしてみませんか。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
メーカーで購買、営業を経験した後、株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。キャリアアドバイザーとして管理部門領域を担当し、メンバーからリーダー、管理職クラスの方々まで、幅広い支援実績があります。現在は、ハイキャリア層の方の転職支援をメインに行っております。