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退職願・退職届の正しい書き方 テンプレート・手書き例文・封筒の見本あり【社労士監修】

退職届・退職願は郵送できる?
封筒の選び方・書き方・添え状は必要?などを解説

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北 光太郎氏/顔写真

監修者:社会保険労務士 北 光太郎(きた・こうたろう)氏 (きた社労士事務所 代表)

退職届・退職願は直接手渡しするのが一般的ですが、やむを得ない事情で郵送を検討する方もいるでしょう。本記事では、退職届・退職願の郵送の可否を解説するとともに、郵送時の注意点、適切な封筒の選び方、添え状は必要か、必要な場合の書き方・例文などを詳しく解説します。

退職届・退職願の違いは?正しい書き方は?はこちらで解説

この記事のまとめ

  • 退職届・退職願は郵送で提出することも可能
  • 郵送するときは、会社の就業規則を確認し事前に上司に相談することが円満退職のポイント
  • 配送トラブルが起きた場合に備え、「簡易書留」や「内容証明」で郵送するのがおすすめ

退職届・退職願は郵送できる?

一般的に、退職届・退職願は直接手渡しで提出しますが、法律上、退職の意思を退職の2週間前までに伝えればよいとされており、その伝達方法は定められていません。そのため、やむを得ない事情があるなど対面で渡すことができない場合は、郵送で提出しても退職の手続きを進めることは可能です。

「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」
引用:「民法第627条第1項」(e-Gov法令検索)

円満退職のためには手渡しがおすすめ

退職を円満に進めるためには、会社の就業規則を確認した上で退職届・退職願を直接上司に手渡しで提出することをおすすめします。対面なら手渡す際に「お世話になりました」など上司に対して一言添えて提出でき、良好な関係を保ちながら退職できるためです。

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退職届・退職願はメールで送れるの?についてはこちらで解説

郵送時に必要なものリスト、添え状は必要?

退職届・退職願を郵送する際に、必要なものを一覧で解説します。特に、ビジネスマナーとして添え状を同封することを忘れないようにしましょう。

以下は、退職届・退職願の郵送時に必要なものリストです。

退職届・退職願の用紙(プリンター用の普通紙または便箋)


添え状


退職届・退職願を封入する封筒


郵送用の封筒


筆記用具


なお、退職届・退職願の書き方は以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

退職願・退職届の正しい書き方 テンプレート・手書き例文【社労士監修】

退職届・退職願の用紙の選び方

退職届・退職願で使用する用紙は、パソコンやスマホで作成する場合は普通紙、手書きの場合は便箋を使用するのが一般的です。まずは、それぞれの注意点を解説します。

普通紙(パソコンやスマホの場合)

パソコンやスマホで退職届・退職願を作成することが認められている場合は、通常の普通紙で問題ありません。また、会社でフォーマットがあり、そこに手書きする場合も普通紙を使用する場合が多いです。用紙のサイズはA4が一般的ですが、念のため人事部門に確認しておいたほうがよいでしょう。

便箋(手書きの場合)

手書きで退職届・退職願を作成する際は、白の便箋を使用するのが一般的です。罫線入りでも問題ありません。キャラクターが入っていたり、柄が入った華美なものは避けるようにしましょう。
用紙のサイズはB5が一般的ですが、A4でも構いません。

添え状とは

添え状とは、送付する書類の中身や簡単なあいさつを記したものです。
書類を郵送する際は、ビジネスマナーとして添え状を同封します。添え状は通常、A4サイズの用紙1枚をパソコンで作成します。添え状の書き方はこちらで解説しています。

退職届・退職願を郵送する場合の封筒の選び方

封筒は「郵送用の封筒」と「退職届を封入する封筒」の2つを用意しましょう。封筒の色はいずれも白が原則です。白封筒は茶封筒よりフォーマルな印象を与えるため重要な書類は白を使用します。

また「郵送用の封筒」は、「退職届を封入する封筒」より一回り大きい封筒を用意し、郵便番号枠がある封筒が望ましいです。一方、「退職届を封入する封筒」は、郵便番号を書く必要がないため、郵便番号枠がない白の無地を用意しましょう。特に「退職届を封入する封筒」は、中身が透けないよう二重になっている封筒のほうがよいでしょう。具体的な封筒のサイズは以下を参考にしてください。

封筒サイズ

◆封筒サイズ
「退職届を封入する封筒」
B5サイズで退職届を作成した場合:長形4号の封筒(90×205 mm)
A4サイズで退職届を作成した場合:長形3号の封筒(120×235 mm)

「郵送用の封筒」
退職願を長形4号の封筒に入れた場合:長形3号の郵送用封筒(120×235 mm)
退職届を長形3号の封筒に入れた場合:角形5号の郵送用封筒(190×240 mm)

筆記用具の選び方

退職届・退職願は重要な書類であるため、黒色で書きましょう。手書きで書く際は、黒のボールペンまたは万年筆を使用します。摩擦で消えるボールペンで書いた場合、時間が経つと消えてしまう可能性があるため、会社から再提出を求められる可能性があります。必ず消えない筆記用具で書きましょう。

退職届・退職願の封筒の書き方

退職届・退職願は、退職の手続きにおいて重要な書類です。郵送する際は、ビジネスマナーを守って封筒の表書き(おもてがき)をしましょう。

退職届・退職願を封入する封筒の書き方

「退職届・退職願を封入する封筒」の書き方は、誰が何を入れたのか一目で分かるように書くのが基本です。オモテ面とウラ面、それぞれの書き方を紹介します。

封筒サイズ

退職届・退職願用の封筒のオモテ面には、「退職届」や「退職願」と黒のボールペンか万年筆で書きましょう。

封筒サイズ

封筒のウラ面には左下に部署と名前を書きます。また、封筒をのり付けして閉じたのち、ふたの中央に閉じた印である「〆(締め)」マークも忘れずに書きましょう。「〆」は、未開封であることを示すためのマークです。締めマークを施すことで「受取人以外開封ができない重要な書類が入っている」という印象を与えることができます。

郵送用の封筒の書き方

「郵送用の封筒」には、宛先や送り主の名前と住所を書きます。オモテ面とウラ面それぞれの書き方を紹介します。

封筒サイズ

郵送用の封筒には、基本的に直属の上司もしくは人事部門の担当者の名前を書きます。また、オモテ面には「親展」と赤字で書くことを忘れないように注意しましょう。
親展とは「受取人が開封してください」という意味で、名宛人以外に開封されたくないときに記載します。「親展」は手書きでもよいですが、四角く枠で囲むことを忘れないようにしましょう。

封筒サイズ

封筒のウラ面の左下には名前と住所を書きます。ふたの中央に閉じた印の「〆」マークも忘れずに書きましょう。

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添え状の書き方

郵送で書類を送付する際には、添え状を同封するのがビジネスマナーです。添え状には、日付や宛名、自身の連絡先・氏名などを記載した上で、退職届または退職願を同封している旨を記載します。

また、記載内容だけではなく、書く位置や順序にも注意しながら、ルールを押さえた上で作成しましょう。
以下退職届を郵送する際の添え状の例文となります。

添え状の書き方

○年○月○日

○○株式会社
○○部○○課
○○様(上司の名前)

○○部○○課
○○○○(自身の氏名)

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

このたび、一身上の都合により退職することとなりました。

つきましては、同封のとおり退職届を提出いたします。ご査収いただけますようお願い申し上げます。

このたびは急な退職で皆さまにご迷惑をおかけしますことを、心よりおわびいたします。短い間でしたが、大変お世話になりました。

末筆ながら、貴社のご隆盛をお祈り申し上げます。

敬具


退職届 1通

以上

退職届・退職願の折り方と封筒への入れ方

退職届・退職願を封筒に入れる際は、折り方や入れる順番にも注意しましょう。「退職届・退職願を封入する封筒」と「郵送用の封筒」に分けて解説します。

退職届・退職願を封入する封筒の場合

退職届・退職願は、三つ折りにして文字が書いてある面を内側にして折ります。はじめに用紙の下3分の1を折り返し、そのあと上3分の1を折り返すという手順で折りましょう。

右上部分(マークの部分)が封筒の右上にくるように折るのがポイントです。

添え状の書き方

郵送用の封筒の場合

郵送用の封筒は、添え状を上にして、次に退職届・退職願を入れるのがポイントです。
封筒が透けて外側から退職届・退職願と分からないよう、封筒の表側に添え状、裏側に退職届・退職願がくるようにします。

添え状の書き方

退職届・退職願の郵送方法、注意点

退職届・退職願のような重要な書類は、配送ミスや料金不足にならないよう、郵送方法に気を使わなければいけません。ここでは、退職届・退職願の郵送方法を解説します。

郵便局から送付する

自分で切手を貼ってポストに投函した場合、定型外封筒の使用や重さなどが原因で料金不足となり、戻ってきてしまう可能性があります。そのため、退職届・退職願が戻ってきてしまわないよう、郵便局窓口から郵送することをおすすめします。

郵便局には切手を貼らずに持参し、窓口で大きさや重さを調べてもらって郵送料金を支払い、郵送を依頼します。

簡易書留や内容証明は必要?

配送トラブルが起きた場合に備え、郵便物の引き受けと届いた時間を記録してくれる「簡易書留」や、いつ誰にどんな文書を送ったのかを証明してくれる「内容証明」で郵送するようにしましょう。
特に退職届・退職願は「内容証明」で送ることで、上司が受理してくれなくても、退職の意思を会社側へ伝えたことの証明になります。

通常の郵送より高額になりますが、自身のキャリアを左右する重要な書類であることを考えると、その価値は十分にあります。内容証明の金額詳細はこちら

退職届・退職願の郵送時によくある質問

退職届・退職願を送付したあとに確認の連絡をしたほうがいいですか?

退職届・退職願を送付したあとは、配送トラブルや住所の誤りなどで届いていない可能性もあります。できる限り、無事に届いているか確認をしたほうがよいでしょう。

連絡が難しい事情がある場合は、内容証明郵便で送ることにより退職の意思を会社側へ伝えたことが証明できます。状況に応じて郵送方法を検討しましょう。

郵送費は会社で負担してくれますか?

郵送費は基本的に自己負担となります。ただし、会社の都合で郵送せざるを得ないなど事情がある場合は、費用を負担してくれる可能性があります。郵送する前に会社に確認してみましょう。

レターパックで送っても問題ありませんか?

退職届・退職願はレターパックで送っても問題はありません。レターパックは対面で受け渡しができる「レターパックプラス」と郵便受けに入れる「レターパックライト」の2種類があります。

退職届・退職願を郵送する際は、対面で受け渡しができる「レターパックプラス」を使用しましょう。「レターパックライト」は郵便受けに届けられますが、対面で受け渡しはされないため、郵送トラブルになる可能性があります。

なお、レターパックで送る場合でも「親展」を記載し、退職届・退職願は封筒に入れて送りましょう。

まとめ

退職届・退職願は直接手渡しでの提出が一般的ですが、事情がある場合は郵送での提出も可能です。ただし、退職するための手続きは次のキャリアやステップに進むための重要な手続きです。スムーズに手続きを進めるためにもまずは就業規則にのっとった対応を心がけましょう。また、やむを得ず郵送で送る場合も、この記事を参考に封筒の選び方や書き方、郵送方法などに注意し慎重かつ計画的に退職準備を進めていきましょう。
とはいえ、思いがけず退職トラブルに直面することもあるかもしれません。転職エージェントでは、円満退職のサポートもしてくれるので、内定して退職が決まったら早めに相談してみてもよいでしょう。

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