掲載日:2009.03.26
転職理由にも社会情勢の変化が影響を与えているようです。特に2008年9月以降の急速な景気悪化で企業の倒産やリストラが急増していることを背景に、転職理由にも「倒産/リストラ/契約期間の満了」の項目が2008年9月までと10月以降とを比較して2倍近くに増えているという実態が浮かび上がりました。
今回のランキングでは総合ランキングのご紹介と共に、年齢別や男女別での傾向の違いも紹介します。
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データ抽出期間:2008年10月1日〜2009年1月31日 有効回答数:30146件
データ抽出期間:2008年10月1日〜2009年1月31日 有効回答数:30146件
順位 | 転職理由 | 割合 | 2008年6〜9月との比較 |
---|---|---|---|
1位 | 会社の将来性が不安 | 12.9% | 0.1% |
2位 | 他にやりたい仕事がある | 11.3% | 0.3% |
3位 | 専門知識・技術力を習得したい | 7.4% | -0.1% |
4位 | 給与に不満がある | 7.3% | -1.0% |
5位 | 倒産/リストラ/契約期間の満了 | 6.2% | 2.8% |
6位 | 残業が多い/休日が少ない | 5.4% | 0.1% |
7位 | 雇用形態を変えたい | 5.2% | 0.3% |
8位 | 幅広い経験・知識を得たい | 4.2% | -0.3% |
9位 | 業界の先行きが不安 | 3.3% | 0.3% |
10位 | I/Uターンしたい | 2.4% | 0.0% |
米国から広がった金融危機を背景に、倒産やリストラ、契約期間の満了を転職理由とする人が急増。金融危機が始まった2008年9月までの4ヶ月と以後の4ヶ月(2008年10月〜2009年1月)で比較すると、その割合は2倍近くにも上っていることが分かる。「給与に不満がある」という転職理由が減っていることからも転職希望者のより切実な状況が広がっていると言えるだろう。一方で「他にやりたい仕事がある」「専門知識・技術力を習得したい」「幅広い経験・知識を得たい」という転職理由についてはほとんど変動はなく、苦境のなかでも自分の成長を願って転職を望む人たちが多いことも明らかになった。
転職理由については多くの方からお話を伺っていますが、データにも見られる通り、やはり全体的に傾向は変わってきていると思います。特に感じるのは、転職理由が「不満」から「不安」に変わってきているということ。以前であれば職場の環境や、自らの待遇に対して不満を口にされる方が多かったのですが、2008年の9月頃を境に業績不振や経営陣の交代、リストラなどの増加によって会社や自分の将来、さらには自分の雇用にまで不安を感じ転職を考える方が増えてきているようです。もちろん、一方では自分のスキルアップのために転職を考える方たちも多くいらっしゃいます。実際に転職に成功されている方はこうして前向きに挑戦されている方が多いのも事実です。状況は決して楽観できませんが、こうした状況だからこそ目的をしっかりと定めた上で転職活動に挑んでいただきたいと思います。
「倒産 / リストラ / 契約期間の満了」および 「給与に不満がある」 を理由とする
転職希望者数の月次推移
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