履歴書
【例文あり】自己PRで協調性をアピールする方法注意点とPR文の作り方を解説
「協調性」とは?転職活動の自己PRで企業が求める点は?
企業の採用担当者が求める「協調性」とは「周囲と連携しながら業務を進められる能力」です。チームメンバーや顧客と良好な関係を築いて協力し、チームワークを意識しながら業務を進められる人材が評価されます。
転職活動で企業が求めている「協調性」は「誰とでも仲良くなれる」「場の雰囲気を和やかにできる」という意味ではありません。あくまでも社内外の人とのコミュニケーションを通じて仕事を円滑に進められる力を指します。
自己PRで企業が協調性がある人を評価する理由
転職活動において協調性が評価される理由は、主に2つあります。
企業が協調性にどんなことを求めているか知ることでより企業に評価してもらえる自己PRを作成することができます。
チームワークを活かした成果が期待できるから
協調性が転職活動における評価の対象となるのは、チームワークを必要とする業務で実力を発揮してもらいたいからです。多くの企業が複数人で協力しながら業務を遂行するため、チームワークは欠かせません。
協調性のあるメンバーが入社すればチームはもちろん、組織全体の連帯感やモチベーションも高まり、生産性や業務効率の向上も期待できます。
自身の役割を果たしつつ、メンバー間で協力しなければならない業務で能力を発揮できる点をアピールできると、高評価につながります。
周囲や取引先との良好な人間関係が期待できるから
「ほかの社員や取引先と良い関係を築きながら業務に取り組んでもらえそう」という点で、企業は転職希望者の協調性を高く評価します。
上司や同僚と良好な人間関係を築ける人材は職場全体の雰囲気を良くしたり、プロジェクトをスムーズに進行できたりする能力を持っている傾向があります。
もちろん、企業が人材に求めるのは社員との人間関係だけではありません。取引先のような外部の人たちとも関係を築ける人材がいれば、業務に良い影響が出る可能性があります。
とくに、取引先の担当者との関係が悪化してしまうと大きな不利益につながる恐れがあるため、外部の人ともコミュニケーションを上手に取れる人材が必要です。
転職活動の自己PRで「協調性」をアピールする際の注意点
転職活動の自己PRで「協調性」をアピールする際は、以下の3つの点に注意しましょう。
自己PR文で失敗しないためのポイントを把握できますので、ぜひご覧ください。
「協調性」を別の言葉に言い換える
自己PR文で協調性を使うときに、別の言葉で言い換えた説明も加えると、より有効にアピールできます。
「協調性」は抽象的な言葉です。人によって捉え方が異なるため、伝え方を間違えると採用担当者との間に齟齬が生まれてしまいます。
例えば、自身が協調性を「意見の異なる相手ともうまく物事を進められる力」と考えているのに、相手が「ルールや規律を重視して動ける力」と考えている場合です。
この場合には「協調性」についての認識に違いがあるため、自身のアピールポイントがうまく伝わらない恐れがあります。
「協調性がある」と単に言うだけでなく、ほかの言葉に置き換えて伝えるようにしましょう。
以下のような言葉を使えると効果的です。
- 洞察力がある
- 傾聴力がある
- 相手の立場になって物事を考えられる
- サポート力がある
さまざまな言葉で表現できれば、状況に応じて的確に強みを伝えられます。
主体性がないという印象を与えないように意識する
協調性をアピールするときは「主体性がない」「受け身である」といったマイナスの印象を与えないための工夫も必要です。
「場の雰囲気を意識して聞き手に徹した」「メンバーのサポートに徹している」といった点ばかりを強調してしまうと、受け身で積極性がないと評価されてしまう恐れがあります。
自分の意見を伝える積極性や、リーダーシップを発揮できた経験もあわせて伝えられたら、受け身になりやすい印象を抱かれるリスクを避けられます。
応募する職種・業種に応じてアピールの仕方を工夫する
毎回同じような自己PR文を作るのではなく、応募する職種や業界に応じて伝え方を工夫することも大切です。チームワークを重視する企業もあれば、個人の裁量や成果を重視する企業もあるためです。
とくに個人の裁量が重視される社風の場合、協調性よりも求められている能力や性質があります。自分が協調性を活かして働ける社風かどうかを把握するためにも、事前の企業分析が欠かせません。
「協調性」をアピールする自己PR文の作り方
協調性がうまく伝わる自己PR文を作るには、以下の3つのポイントを意識してみてください。
協調性をアピールしたいけど自己PR文の作り方が分からないという方は、ぜひお読みください。
企業の求める人物像をリサーチする
初めに、企業が応募者に求める人物像のリサーチから始めましょう。企業によって求められている人材の特徴が違うのはもちろんのこと、職種によっても適性があるためです。
企業の求めている人材の特徴を把握できていなければ、有効な自己PR文は作れません。募集要項や業務内容、組織体制、企業理念などを入念にチェックし、どのような風土の企業か確認しておく必要があります。
自身の「協調性」に関するエピソードをチェックする
自身の協調性に関連したエピソードを書き出し、チェックしてみましょう。独自性のあるエピソードがあることで、採用担当者の印象にも残りやすく、状況をイメージしてもらいやすくなるため、説得力が増します。
協調性を活かして成果を出した経験や、困難や課題を乗り越えた経験があれば、より効果的にアピールできます。
求められる人物像とエピソードを組み合わせる
企業や業界の調査・分析から把握できた求められる人物像と、協調性に関連した自身のエピソードを組み合わせて自己PR文を作りましょう。
例えば「サポート精神を発揮できる人」という人物像と「チームでサポート役として活躍した」といった経験談を組み合わせれば、効果的な自己PR文を作れます。
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【職種別】「協調性」をアピールする自己PR例文6選
協調性をアピールできる自己PR文を、職種別に紹介します。
自身に該当する職種がありましたら、ぜひ参考に作成してみてください。
例文1:営業職
営業職で協調性をアピールしたい方は、以下のような自己PR文を作ってみましょう。
私は現職でインターネット広告の営業を担当しており、5名チームで新規獲得・既存営業に注力しています。メンバー間の生産性や実績の差が課題となっている中で、情報共有の徹底と、トーク内容のブラッシュアップを提案・実践しました。メンバー間で情報を細かく共有することで、互いをカバーし合える体制を整え、数字が伸びないメンバーが十分にアドバイスを受けられるよう、トーク内容を蓄積・検討できる仕組みを導入しました。こうした施策が実を結び、チーム受注目標を20%上回る結果が出ています。貴社でも、現職で培った協調性を活かして、貢献していければと考えております。
営業職の場合は売り上げや契約件数といった定量的な目標があります。目標に対してどの程度の成果が出たのか、数値で比較して記載すれば説得力のあるアピールができます。
例文2:事務・アシスタント職
事務職やアシスタント職で協調性をアピールできる自己PR例文は、以下のとおりです。
業務の中で私は、積極的なコミュニケーションを大切にしています。細かな情報共有が業務のスムーズな進行につながるからです。私は主に営業担当者の提案資料の準備やデータの管理といった業務を担当していますが、担当者との連携ができていなければこちらの仕事もうまく進まず、営業にも支障をきたしてしまいます。締め切りや資料のまとめ方について細かいヒアリングと提案を徹底し、営業担当者の受注目標達成に貢献しました。こうした経験をもとに、貴社の事務スタッフとしても、コミュニケーションと協調性を大切にしながら貢献していきたいと考えております。
事務職やアシスタント職の場合、定量的な実績や成果を提示しにくい方もいます。自身の工夫が貢献につながったエピソードをできるだけ具体的に記載するのがおすすめです。
例文3:販売・サービス職
販売職の場合、以下のような自己PR文で協調性をアピールしてみましょう。
家電販売を担当している現職では、スタッフ間の連携と協調を意識しながら業務に携わっております。業務の中でスタッフ間の情報共有がうまくできていないと、余計な手間が発生してお客さまを待たせることになるのはもちろん、業務効率全体にも影響が出てしまいます。スタッフとの情報共有の徹底を意識しつつ、ほかのスタッフも巻き込んで情報を一元化する仕組みを提案し、売り場全体でスムーズな案内ができるように貢献してきました。結果、対応できるお客さまの数が増え、エリア内の店舗別売り上げランキングが15位から5位まで上昇しました。貴社においても、販売に携わるスタッフ全員がスムーズに働けるよう、協調性を大切にしていきたいと考えております。
販売職は、さまざまなお客さまに対応するためにコミュニケーション能力やヒアリング力など、協調性と相性の良い能力が求められます。スタッフ間での協調はもちろん、お客さまへのホスピタリティをアピールできるとより効果的です。
例文4:ITエンジニア
ITエンジニアで協調性をアピールできる自己PR例文は、以下のとおりです。
現職では、Webアプリケーション開発のプロジェクトリーダーとして勤務しております。私は業務の中で、クライアントともメンバーとも良好な関係を築き、両者の間をうまく取りもつことを意識しています。メンバーにはクライアントの要望を、クライアントにはメンバーの技術的な知見を理解してもらわなければならないからです。クライアントの求める要件をメンバーにうまく言語化して伝えつつ、技術的・予算的に難しい要件についてはクライアントに分かりやすく伝えるなど、双方とも気持よく仕事ができるように努めてきました。プロジェクトにおけるこのような対応をクライアントからも評価していただき、80%を超えるリピート率を達成しております。こうした協調性を活かして、貴社でもプロジェクトの円滑な進行に貢献できればと考えております。
ITエンジニアもチームワークが重視される職種の一つです。チームを統括した経験やクライアントワークの経験など、協調性をアピールできるエピソードを具体的に記載しましょう。
例文5:企画職・管理部門
企画職・管理部門で協調性をアピールしたい方は、以下のような自己PR文を作ってみましょう。
私は企画職として、メンバーとの協調を大切にしながら業務に当たっています。現職ではスマートフォンアプリの企画部門でプロジェクトリーダーを担当しており、エンジニア部門やマーケティング部門など、複数部署からメンバーを選出して仕事を進めています。部門をまたいでチームを構成している分、当初はメンバー間で方針の違いやコミュニケーションの行き違いが起こることがありました。そこで定期的なミーティングの機会をつくり、ユーザーのニーズやアプリのコンセプトをメンバーに徹底して共有しました。その結果、開発がスムーズに進み、当初の納期よりも前倒しでリリースできました。貴社でも、現職で培った協調性を活かしながら貢献していければと考えています。
クライアントやユーザーのニーズを汲み取って形にする企画職も、協調性をアピールしやすい職種の一つです。幅広い部署の人と接した経験や、ユーザーニーズの汲み取りをエピソードとして提示してみてください。
例文6:技術職
技術職の場合、以下のような自己PR文で協調性をアピールしてみましょう。
私は、メンバー間での協調やコミュニケーションを大切にしています。現職では製造ラインの班長として勤務しており、10名の班員と作業を担当しています。以前は黙々と作業する班員が多く、とくに新しい班員が質問や相談をしにくい雰囲気がありました。そこで、毎週のミーティングでの情報共有や意見交換を行い、班員への定期的な声掛けと確認を徹底し、コミュニケーションを取る機会を増やすよう努めました。その結果、意見交換が活発化して質問や相談がしやすい班となり、ミスの数も前年比60%まで減らすことに成功しました。貴社でも、現職で大切にしてきたコミュニケーションや協調性を大切にしながら貢献していきたいと考えています。
チームで働くことが多い技術職も、エピソードを交えて協調性をうまくアピールしたいところです。成果を定量的に提示できれば、より効果的にアピールできます。
「協調性」での自己PRは企業・職種別の工夫が大切
転職活動の自己PRにおいて、協調性はアピールの仕方を工夫すれば企業の採用担当者に好印象を与えられる強みの一つです。とくにチームワークを重視する企業や職種と相性の良い強みなので、説得力のある自己PR文を作成すれば、選考で高い評価が得られやすくなるでしょう。
協調性をアピールするときは「主体性がなく受け身な姿勢が強い」という印象を与えないよう、エピソードの内容や伝え方を工夫しましょう。
ミスマッチを防ぐためにも、企業・職種ごとに求める人物像を把握しておくことが重要です。社風や業種に合わせた自己PRができれば、内定を取れる可能性が高くなります。
また、自己PRの作成がうまくいかない場合は「自己PR発掘診断」を使ってみましょう。
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田見 康一郎
- 担当領域
- ・第二新卒・インフラエンジニア(サーバー・ネットワーク・セキュリティ)・社内SE・ITコンサル・ヘルプデスク
- 経歴
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「多くの方に選択肢を提供し、自己決定ができる方を増やしていきたい」 という思いから2020年4月に新卒でパーソルキャリア株式会社に入社。以降、IT領域専門のキャリアアドバイザーとしてITエンジニア・コンサルタント・社内SEを中心に担当。直近2023年1月以降は、転職活動が初めての方、インフラエンジニアでキャリアアップをしていきたい方、キャリアの方向性を見直したい方の活動のサポートをさせていただいております。
- 一言メッセージ
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