20代は「ポジティブ転職」を目指し、年齢が上がるほど「不安」による転職が増加

「20代」の転職理由は、1位が「ほかにやりたい仕事がある」（13.8%）、2位が「給与に不満がある」（8.0%）、3位が「会社の将来性が不安」（7.3％）でした。また、ほかの年代と比較して特に割合が高かったのは、1位、2位に加えて、4位の「残業が多い／休日が少ない」と10位の「土日祝日に休みたい」という結果になっています。20代は、やりたい仕事を求める「ポジティブ転職」の傾向がほかのどの年代よりも強い一方で、ワーク・ライフ・バランスの両立については現状の満足度が低いことがうかがえます。自身の裁量で仕事量をコントロールできないことも多かったり、上司に休暇の希望を言い出しにくかったりといった、若手ならではの背景があるのかもしれません。

「30代」の転職理由は、1位が「会社の将来性が不安」（11.7%）、2位が「ほかにやりたい仕事がある」（11.5%）となり、「総合」のランキングとは順位が入れ替わる結果となりました。ほかの年代との比較では、4位「専門知識・技術力を習得したい」（5.4%）や6位「幅広い経験・知識を積みたい」（3.9%）といった、転職を自身の成長につなげたいといった動機が転職理由となっている傾向が強いことも見て取れます。また、残業や休日休暇などの仕事と生活の両立に関する項目については、「20代」に比べると割合が低くなっていることも分かりました。

「40代以上」では、1位「会社の将来性が不安」（14.8%）や3位「倒産／リストラ／契約期間満了」（4.9%）、4位「業界の先行きが不安」（4.1%）の割合がすべての年代の中で最も高い結果になりました。特に1位は、「総合」との比較でプラス5.3pt、3位もプラス3.1ptと際立って高くなっており、40代以上では会社都合や将来性への不安を背景とした転職理由が多いことが分かります。一方で、6位「給与に不安がある」（2.7%）は総合のマイナス4.7pt、10位「残業が多い／休日が少ない」（1.8%）はマイナス4.1ptと、働く環境や待遇の改善を理由とした転職は少ない傾向にあるようです。