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インフラエンジニアの志望動機の書き方を解説
経験者と未経験者それぞれの例文も紹介

清水 宏将/顔写真

監修者:清水 宏将(しみず・こうすけ)dodaキャリアアドバイザー

この記事では、ITエンジニアの中で、ITシステムの基盤となる「ITインフラ」に関する業務全般を担う「インフラエンジニア」への転職を目指す場合の志望動機の書き方について解説をしています。
インフラエンジニアの仕事内容や特徴を理解して、インフラエンジニアの転職に必要とされるスキルや経験を整理した上で、志望動機を作ることが理想の転職を成功へと導くポイントになります。

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インフラエンジニアの仕事内容とは

インフラエンジニアとは、「ITのインフラ」を整備するエンジニアのことです。そして「ITのインフラ」とは、「ITシステムの基盤」となるネットワークやサーバ、データベースなどのハードウェアやOS、ミドルウェアなどのソフトウェア、LANケーブルや電源ケーブルなどの備品類などを指します。インフラエンジニアは、これらのITインフラの設計から構築、運用後の保守までを担うエンジニアです。

インフラエンジニアが担当する業務の範囲は、会社やプロジェクトによって異なるものの、大きく3つに分かれることが多いです。

  • インフラ設計
  • インフラ構築
  • インフラ運用

クライアントからの要望をもとにITシステムを構築する際に、最初に行う工程が「インフラ設計」です。クライアントのニーズを収集し、ニーズを満たすために必要となる要件に合う機材やセキュリティ対策の外部サービスなどを選定します。この際、予算に合わせて必要機材を期日までに取りそろえる購買や予算管理といった業務も重要です。選定をした機材やサービスは、必要な費用などとともに設計書としてまとめます。

設計段階で選定をした機材やサービスを実際に運用ができるように整える段階が「インフラ構築」です。設計書をもとに、PCやサーバなどを現場設置するだけでなく、ソフトウェアのインストールや、データベースやセキュリティサービスなどとの連携、各種初期設定を行います。

インフラ構築が完了し、事前テストなどで問題がなければ、実際の業務での「インフラ運用」が開始されます。実運用が開始された後も、設計や事前テストでは想定されなかったトラブルなどの発生に備えて導入後のチェックを実施し、安定稼働が確認された後も、正常な動作環境を維持するための定期点検などを実施します。

ITシステムは、24時間365日の稼働が基本となるため、休日や夜間も直接対応するほか、協力会社に業務委託をして対応をお願いすることもあります。

インフラエンジニアの仕事内容について詳しくはこちら

インフラエンジニアに求められる適性

インフラエンジニアとして求められる適性には、以下のようなものがあります。

  • ・地道な作業をていねいに完遂できる人
  • ・機械に関わる作業が好きな人
  • ・コミュニケーションが苦にならない人

インフラエンジニアの仕事は、全体的に細かな設定やトラブルの原因究明、対応など地道な作業の積み上げで成り立っています。その一つひとつの細かな作業の精度が低いと、要件を満たすことができない、もしくはトラブルが頻発して解決もできないといった大きなトラブルを招きます。つまり、地道な作業をていねいに完遂できることがインフラエンジニアにとっては非常に大切な要素となります。

併せて、実際のインフラ構築では、サーバやPC、ルータやハブなどの組み立てや配線、ラックなどへの設置といった物理的な機械作業が発生することもあるため、機械に関する作業が好きなことも適性として求められます。

インフラエンジニアというと、個人作業中心の職種というイメージがあるかもしれませんが、現場で実際の機器設置やトラブル対応などを関係者と共同して行うチーム作業もあるため、コミュニケーションが苦にならないことも適性として必要となります。

インフラエンジニアに求められるスキル

インフラエンジニアとして求められるスキルには、以下のようなものがあります。

  • サーバやネットワークの技術的知識・経験
  • 組織間の調整力

まずは、エンジニアとしてのベースとなる技術的知識や経験が必要となります。
また、インフラエンジニアは設計や構築、運用の各段階で、社内外のさまざまな関係者との連携が必要となります。より良いシステムの構築やスムーズな運用には、それぞれの関係者との関係性が非常に重要となるため、組織ごとの事情に配慮し、インフラの最適化によるメリットを正しく理解してもらうといった組織間の調整力も求められます。

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インフラエンジニアに活かせる資格

インフラエンジニアへの転職で役立つ資格については、以下の記事から詳細をご確認ください。

インフラエンジニアの転職に役立つ資格

インフラエンジニアの志望動機の書き方

インフラエンジニアの志望動機の書き方を、以下の3つに分けて紹介します。

なぜインフラエンジニアを志望するのか

インフラエンジニアを志望する理由について、未経験者と経験者のケースごとの志望動機の作り方は以下のとおりです。

経験者の場合

インフラエンジニア経験者の場合は、現職でどういった点にもどかしさを感じているのか、その裏返しとして志望企業ではどう改善されると考えているのかがクリアになっていることが大きなポイントになります。
また、志望企業での業務イメージの内容を具体的にイメージできるかも一つの重要な要素であるため、以下のようなことを考えて伝えられると、採用担当者の納得感にもつながりやすいです。

  • 自身が入社した場合、どういったことができるのか
  • そこで活かせる自身の経験(業務姿勢含む)は何か
  • 現時点で足りないと感じているスキルは何か
  • そのギャップをどう埋めようと考えているか

未経験者の場合

ITエンジニアにはSEやWebエンジニアなどさまざまな職種があります。その中で「なぜインフラエンジニアなのか?」という部分について、インフラエンジニアの仕事内容をしっかり理解した上で伝えるようにしましょう。

また、取得済みの資格やこれまでの業務経験の中で関わったITインフラ関連業務があれば伝えるようにしましょう。
例えば、IT事務・IT総務・カスタマーサポートやヘルプデスク関連業務で、PCサポートやPCキッティング業務に従事していた経験があれば、アピールになります。
また、以下のような経験はアピール材料になりますので、これから準備する方は参考にしてみてください。

  • 実機操作(実際の機器や機械を操作すること)が苦ではない
  • 能動的に業務を行った上で不明点を聞くようにしている
  • 自宅で検証環境(正しく動作するか試しにテストをするための環境)をつくっている
  • 資格取得に向けて動いている

そのほか、対人コミュニケーションの部分で、社内外を問わずに関係者と協力して業務を行った経験がある場合などは、この点についても伝えるようにしましょう。

なぜその企業を志望するのか

企業に対する志望理由は、採用担当者の立場として「多くの選択肢の中からなぜ自社を選んだのか」という点が重要視されます。

以下3つのポイントを整理して伝えましょう。

  1. ① 転職で実現したいことがかなうということ
  2. ② 求人票で企業がアピールしている内容に、魅力を感じていること
  3. ③ ②の内容を前職やこれまでの経験と絡めて伝えること(自身のオリジナルにする)
    ※例えば、「現職では〇〇といった状況なので、貴社の〇〇が自分にとっては魅力的に感じる」といった伝え方

書類選考や1次面接までの段階では、「自身の転職軸に応募企業・ポジションがどうマッチしていると思うか?」という観点で準備することが大切です。
その後、2次面接や最終面接などでは「他社と比較してなぜ自社なのか」という部分まで深掘りをして聞かれるケースが多くなります。志望企業のホームページなどから企業分析をしたり、可能であれば志望企業で働いている現役社員からヒアリングをしたり、面接内で採用担当者に質問をしたりして企業理解を深めるようにしましょう。

どのように貢献できるのか

これまでの経験も重要ですが、より大切なポイントは「入社後」どのように活躍し、貢献できるのかを採用担当者にイメージしてもらうという点です。
そのために、入社後の活動イメージを具体的なアクションプランや、自分自身の経験やスキル、資格などと組み合わせて、分かりやすく伝えることが求められます。

インフラエンジニアでNGとされる志望動機

インフラエンジニアという職種で望ましくない、またはNGな志望動機には以下のようなものがあります。

教えてもらいたい、学びたい姿勢のみ

転職を機に、さまざまなことを学び、スキルアップすることは大切ですが、学ぶ姿勢のみを志望動機とすることは適さないため、しっかりと入社後に貢献できる内容を伝えるようにしましょう。

給料、福利厚生、労働条件など待遇面に関する内容のみ

転職による待遇改善は、本音としては重要なポイントですが、最も重要なポイントであるという伝え方は志望動機には適しません。

志望企業は客先常駐の仕事ではないからといった内容

現職が客先常駐の業務をしている方に多いケースですが、「常駐の仕事ではないから」という志望動機だけでは印象が良くありません。
伝え方の例として、「現職が客先常駐であることから、現状では〇〇ができないといったことがある」と先に転職理由として触れましょう。
その上で、志望動機は「志望企業であれば自社での業務で〇〇といったことが実現でき、改善が見込めるため志望しています」といった流れで、分けて伝えることで採用担当者に納得してもらいやすくなります。

急なトラブル対応などは避けたいと受け取れる内容

ITシステムの運用では、担当業務によっては休日や夜間を含むトラブル対応が避けられません。ワーク・ライフ・バランスを重視することは大切ですが、急なトラブル対応があることも想定して、伝え方には注意をしましょう。

インフラエンジニアの志望動機例文(サンプル)

インフラエンジニアへの転職で使える志望動機の例文サンプルを、経験者と未経験者のケース別にご紹介します。あなたの強みや経験、志望理由を企業に上手に伝えるための書き方のポイントもあわせて解説していますので、ぜひ参考にしてください。

経験者の例文

現在はシステム運用・保守をメインとして担当し、より効率的で安定的な運用に向けて改善業務に従事しています。日々の業務の中でシステムの効率化を突き詰めていくうちに、設計や構築のフェーズから関わっていくことの重要性を感じることが多くなり、貴社のインフラエンジニア職を志望いたしました。貴社では、さまざまなシステムでの運用経験を活かして、より大規模なシステム運用の改善から、設計・開発などにも取り組み、将来的にはプロジェクトマネジャーとして貴社の業務拡大に貢献していきたいと考えています。

未経験者の例文

現在は携帯電話の販売職として店頭で顧客対応をしています。販売後のアフターケア業務などをとおして、機器の利用に困っている人々を技術的に補佐する業務に興味を持ち、貴社のシステム運用・保守の職を志望しました。専門用語を分かりやすい説明に置き換えるなど、顧客とコミュニケーションをとりながらサポートしていく経験は貴社でも活かせると考えています。また、学生のころからIT分野に興味を持っており、在学中には約x年間、アルバイトとしてゲームのテスターやデータ入力などのIT関連業務を補佐しました。現在はxx月のLPIC1の資格取得に向けて学習中です。その他にも、CCNA やCompTIAの取得を目指して日々自己研鑽に励み、貴社に貢献したいと考えています。

書き方のポイント・解説

未経験の場合は、IT分野に関する過去の学習経験や現在の学習意欲がアピールポイントのひとつになります。LPIC1、LinuC1、CCNA、CompTIAといった業務へ生かしやすい資格への挑戦意欲を伝えるのもひとつの手段です。

経験者の場合は同じシステム運用職への転職でも、より大規模なシステムへの挑戦や、設計・開発にも携わっていきたいなど、スキルアップを目指す意欲を書くのもポイントです。

自分の持っているスキルをどのように活かして、転職先で活躍していきたいのか、具体的なイメージを伝えられると担当者の印象に残りやすいでしょう。


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