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【全100職種】あの職種とはどんな仕事?doda職種図鑑
IT/通信系エンジニア

ネットワークエンジニアとはどんな職種? 仕事内容/年収/転職事情を解説

ネットワークエンジニアの仕事は、近年クラウド化やDX化が進む中で注目を集めています。変化を続けるIT社会においては、ネットワークエンジニアは安定した需要のある職種です。

この記事では、ネットワークエンジニアの概要から、仕事内容やキャリアパス、年収まで幅広く解説します。ネットワークエンジニアへの転職を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

ネットワークエンジニアの仕事データ

収入

年収

448.3万円

「IT/通信系エンジニア」職種の平均年収は444.5万円

年間ボーナス

134.5万円

残業・休日

月間残業時間

23.6時間

年間休日

124.1

ネットワークエンジニアとは?

ネットワークエンジニアとは
①ネットワークの設計から保守までを行うのが主な仕事
②クラウド化に伴いネットワークエンジニアに必要なスキルも変化
③社会的責任が大きい分、やりがいも大きい

ネットワークエンジニアとは、主にネットワークの要件定義、設計、構築、監視、運用・保守といった、ネットワーク関連全般に関わるエンジニアのことです。活躍の場は、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や通信会社、システム開発会社などさまざまです。企業活動では商品やサービスをはじめ、社内システムもWeb化が進み、個人でもネットでつながることを前提とした生活が一般的です。ネットワークが快適であることは今や社会インフラとして不可欠になっており、ネットワークエンジニアの重要性も高まっています。

昨今のクラウド化に伴い、ネットワークエンジニアに求められるスキルは変化しています。かつては、自社内の物理的なネットワーク機器を扱い、ネットワークを構築するのが主流でした。しかし、今後はネットワークの仮想化技術だけでなく、ソフトウェアを用いてネットワークを制御する技術、ネットワーク機器やセキュリティー機器の機能を仮想化して汎用仮想サーバ上で実行する方式などについても、必須の知識・スキルになっていくでしょう。

一方、この先クラウド化が進んでいったとしても、ネットワークの高速化、セキュリティーの高いネットワーク構築の重要性が高まるなどの理由から、ネットワークエンジニアの需要がなくなることはないでしょう。

ネットワークエンジニアの仕事内容

同じネットワークエンジニアでも担当する範囲は異なりますが、プロジェクトの規模によっては要件定義から保守までの一連の業務を単独で担うこともあります。ここでは4つの業務について詳しく解説します。

ネットワークの要件定義

ネットワークの要件定義とは、依頼主からヒアリングした要件をチェックし、必要な機器や工数、コスト、スケジュールなどを定義する業務です。要件によってどれだけの負荷が発生するのかを想定し、適した機器と回線速度を定義します。

また、不正アクセスやサイバー攻撃に備えて、徹底したセキュリティー対策が欠かせません。ルーター(暗号化や認証の仕組みなど)で制御できるセキュリティーレベルか、またはサーバ内でクローズする要件なのか定義していきます。

クラウドの場合では、実装すべき機能や性能、適したITシステム・クラウドサービスの設定・設計などを行います。

ネットワークエンジニアの腕の見せどころは、このネットワークの要件定義にかかっているといっても過言ではないでしょう。この過程が不十分だと、通信速度が遅くなったり、使い勝手が悪くなったりするといったリスクがあるため、的確に要件を定義しなければなりません。

ネットワーク設計

ネットワーク設計では、要件定義した内容に沿って、ネットワーク機器の選定や必要な回線速度の設計、インフラ設計からクラウド設計までを行います。必要なネットワーク負荷を分析し、その負荷に耐えられるような機器を選定しなければなりません。障害時の経路変更や起動時に異常なログがないかといったことも実機を使って検証します。

ネットワーク構築

ネットワーク構築は、設計に基づいて実際に機器を設定してシステムを動作させる業務です。この業務では、必要な機器やケーブル類を調達し、接続していきます。仮想ネットワークの場合は、必要な設定をクラウドサーバに設定する点が物理サーバとの違いです。

構築が終了した段階でテストを行い、必要なネットワークパフォーマンス(通信速度など)が期待値どおりにできているか、ボトルネックになっている箇所がないかなどを確認します。

問題点を即座に把握し、問題点を改善した後は納品作業です。システムのリリースまで、ネットワークエンジニアがネットワーク全般の管理を行います。

ネットワーク監視、運用・保守

ネットワークは構築して終わりではなく、その後の維持管理を行う業務も必要になります。「快適な通信ができているか」「外部からの攻撃がないか」といった点を専門のツールなどを用いて確認することを監視業務といいます。監視業務はネットワークエンジニアとは別の「オペレーター」と呼ばれる担当者が行うこともあります。監視業務担当者で問題が解決できない場合は、運用・保守を担うネットワークエンジニアなどにエスカレーションし、障害対応に当たっていきます。また、不具合が発生していないときでも、恒久対応としてシステムの見直しや機器の交換なども行います。

サーバーエンジニアとの違い

ネットワークエンジニアと混同されやすい職種として、サーバーエンジニアが挙げられます。

ネットワークエンジニアは、システムエンジニアが設計したシステムが最適に動作するようにネットワークの設計・構築を行い、サーバーエンジニアはシステム上で最適に動作するサーバ環境を設計・構築します。

サーバには、データベースサーバやファイルサーバ、Webサーバなどさまざまな種類があり、担当する業務によって求められるスキルや知識は異なります。サーバーエンジニアの詳しい仕事内容については、下記ページも参考にしてください。

サーバーエンジニアとはどんな職種?仕事内容/年収/転職事情を解説

ネットワークエンジニアに求められる能力・素質

ネットワークエンジニアは、快適な通信環境を整えるために必要な業務の大部分を請け負うからこそ、さまざまな能力が必要です。特に、以下で紹介する3つの能力が求められるでしょう。

主体性

ネットワークに関する技術、製品は日々発展しており、身につけなければいけないスキルは時代に沿って変わってきています。ネットワークエンジニアとして第一線で長く働き続けるためには、常に主体的にキャッチアップを行うことが重要です。

資格取得のために努力するといったことも大切なため、自ら新しい知識・スキルを学ぶことを楽しめるとよいでしょう。

コミュニケーション能力

エンジニア全般に当てはまることですが、クライアントやプロジェクトメンバーなどの多くの関係者と関わるため、コミュニケーション能力が求められます。また、社内外でプロジェクトチームを組んで、チームメンバーと連携したり、指示を出したりといったこともあります。

加えて、要件定義時に的確にクライアントのニーズを捉えたり、問題が起きた際に分かりやすく問題点と解決策を顧客に説明したりするなどのスキルが必要になります。

責任感

ネットワークに問題が生じると、そのネットワークを介したシステム全体の業務が停止し、サービスが使えなくなったり、金銭面での損失が出てしまったりすることが考えられます。そのため、綿密な業務も根気強く正確に行い、途中で投げ出さない責任感やプロ意識を持ってネットワークの運用・保守を行うことが大切です。

ネットワークエンジニアのやりがい

ネットワークエンジニアという仕事のやりがいについて、気になる人も多いのではないでしょうか?ここでは、ネットワークエンジニアの主なやりがいについて紹介します。

社会貢献性が大きい

ネットワークエンジニアは、生活に欠かせないインターネットの基盤を作り、現代社会のあらゆる仕組みに貢献しています。もし障害が発生してしまったら多大な影響を与えてしまう責任の重い仕事ですが、その分、自分が社会を支えているのだというやりがいを感じることができるでしょう。

業務の成果が目に見える

業務の成果が可視化されやすいことが挙げられるでしょう。例えば、自宅のPCをWi-Fi環境に接続できたときをイメージすれば分かりやすいかもしれません。

ネットワークがつながってうまく動作すれば、これまで通信できていなかった拠点と拠点がつながるということが分かるため、成果を実感しやすいでしょう。

ネットワークエンジニアの厳しさ

ネットワークエンジニアの仕事は、大きなやりがいを得られる仕事ですが、一方で厳しさもあります。ここでは、ネットワークエンジニアの仕事における厳しさについて見ていきましょう。

ネットワークスキルを身につけることの難しさ

システム環境にもよりますが、ネットワーク機器だけで数千台に及ぶ複雑な環境もあります。しっかりとした知識やネットワーク環境への理解がなければ、もし障害が発生したときに原因の切り分けができなかったり、新たにネットワーク環境を設計するときにほかの通信に影響を及ぼしてしまったりしてしまいます。

また、常に学ぶ姿勢が必要になり、業界トレンドにも敏感でなければなりません。セキュアな通信が重要な点から、セキュリティー製品動向のキャッチアップも必要です。絶え間なくスキルアップが必要という点は、ネットワークエンジニアの厳しい点かもしれません。

トラブル発生時の対応

一般的に通信にエラーが起きると、ネットワークエンジニアが担う業務範囲の中にトラブルの要因が潜んでいることがあるのも厳しさとして挙げられます。

トラブルが発生したときは問題を切り分けし、障害の要因を特定することもネットワークエンジニアには必要です。小規模なトラブルであれば数時間で解決できますが、大規模なトラブルの場合には、数日から数週間かかることもあります。エンジニア職の中でもトラブルへの対応が多く、かつ緊急対応が求められるため、その責任やプレッシャーから厳しさを感じるということもあるでしょう。

ネットワークエンジニアになるには?

ネットワークエンジニアは職務に就くための必須の資格はないことが多く、未経験の場合は運用や保守からキャリアをスタートし、次第に設計や構築へと領域を広げていくのが一般的です。前述のとおり、ネットワークエンジニアは社会的責任が大きな仕事です。もし、転職を希望するならば、ネットワークエンジニアになるという強い意思を持ち、努力を続けられる姿勢を示すことが重要になるでしょう。

知識や技術は入社後に取得することも可能ですが、日ごろから情報処理やシステム構築に関する情報をチェックしたり、資格取得を通じて勉強したりしておくとよいでしょう。未経験の方におすすめしたい資格としては、CCNA(Cisco Certified Network Associate)やCompTIA Network+などが挙げられます。もし、国内で多くのシェアを持つCisco社製品のコンフィグ(設定)を書けると業界問わずに活躍できるでしょう。近年需要が高まっているクラウドの知識や導入の経験があれば、会社によっては即戦力として採用されることも見込めます。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

大手のネットワークを手掛けたい場合は、ネットワークエンジニアとしてのキャリアを積んだ後にシステムインテグレーションの会社(SIer:エスアイヤー)に転職することで、チャンスに恵まれるでしょう。

また、事業会社に転職し、社内SEとしてキャリアを形成するケースが挙げられます。全社のIT推進を担当したり、IT部門全体の管理職に昇進したりするのが主流です。

ネットワークエンジニアへの転職に役立つ関連コンテンツ

ここまでネットワークエンジニアという職種について解説してきました。自分がネットワークエンジニアとして働く姿をより具体的にイメージできるようになったのではないでしょうか。dodaでは、ネットワークエンジニアへの転職にチャレンジしたい方向けに、応募書類の作成や自己PRにきっと役立つコンテンツを用意して転職をサポートしています。ぜひ活用してください。

ネットワークエンジニアの年収

平均年収

平均年収

448.3万円

「IT/通信系エンジニア」職種の平均年収は444.5万円

「ネットワークエンジニア」の平均年収は448.3万円で、「IT/通信系エンジニア」12職種中8番目です。

年収分布

  • この職種の平均
  • 「IT/通信系エンジニア」職種の平均
300万円
未満
14%
16%
300~400
万円未満
30%
30%
400~500
万円未満
22%
22%
500~600
万円未満
17%
14%
600~700
万円未満
9%
8%
700~800
万円未満
5%
4%
800~900
万円未満
2%
3%
900~1000
万円未満
1%
1%
1000万円
以上
2%
2%

最も多い年収帯は300万円台の30%で、次いで400万円台が22%、500万円台が17%となっています。

年間ボーナス

年間ボーナス

134.5万円

夏のボーナス…68.8万円

冬のボーナス…65.7万円

「ネットワークエンジニア」の年間ボーナスは134.5万円で、「IT/通信系エンジニア」12職種中4番目です。

ネットワークエンジニアに転職した人はどんな人が多い?

転職年齢

転職年齢

29.8

「IT/通信系エンジニア」職種の平均年齢は31.5歳

  • この職種の平均
  • 「IT/通信系エンジニア」職種の平均
~24歳
15%
10%
25~29歳
43%
40%
30~34歳
26%
23%
35~39歳
7%
13%
40歳以上
10%
14%

「ネットワークエンジニア」に転職した人の平均年齢は29.8歳です。「IT/通信系エンジニア」12職種中最も年齢が低くなっています。年齢の内訳を見ると最も多い年齢層は25~29歳で43%となっています。

前は何の仕事をしていた?

順位

職種

割合

転職前の職種も同じ「ネットワークエンジニア」が32.5%で最多です。2位以下も同じ「IT/通信系エンジニア」職種が多く、培ったスキルや経験を活かして業界や企業を移る転職をした人が多いことが分かります。

何回目の転職だった?

はじめてだった人54% 2回目:22% 3回目:11% 4回目:7% 5回以上:6%

「ネットワークエンジニア」に転職したのがはじめてだった人が54%で最多となりました。

どんな資格を持っている?

順位

資格

割合

  • 1

    シスコ技術者認定CCNA

    10.1%

  • 2

    基本情報技術者試験

    5.5%

  • 3

    シスコ技術者認定CCNP

    4.7%

  • 4

    ITパスポート

    3.6%

  • 5

    ネットワークスペシャリスト

    2.4%

「ネットワークエンジニア」になるために必須の資格はありませんが、情報処理関連の資格が上位を占める傾向はIT/通信系エンジニアのほか職種と同様です。また、ネットワークエンジニア特有の傾向としてシスコシステムズ社が認定する「シスコ技術者認定CCNA」、「シスコ技術者認定CCNP」の2つの資格がランクインしました。ネットワーク業界で大きなシェアを占めている同社のネットワーク機器を使用したり、製品の取り扱いに関する知識を必要とする場面が多いことなどが反映された結果といえるでしょう。

TOEIC(R)スコアの平均は?

TOEIC

613.5

「ネットワークエンジニア」におけるTOEIC(R)受験者の平均点は613.5点で、「IT/通信系エンジニア」12職種中12番目です。

ネットワークエンジニアからの転職

次に就いたのはどんな仕事?

順位

職種

割合

  • 1

    ネットワークエンジニア

    33.8%

  • 2

    社内SE

    25.3%

  • 3

    サーバーエンジニア

    16.9%

  • 4

    アプリケーションエンジニア

    8.4%

  • 5

    データベース/セキュリティエンジニア

    4.5%

「ネットワークエンジニア」の次に就いた職種も同じ「ネットワークエンジニア」が33.8%で最多です。2位以下も同じ「IT/通信系エンジニア」職種が多く、培ったスキルや経験を活かして業界や企業を移る転職をする人が多いことが分かります。

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クリエイティブの職種(5職種)

調査概要 ※記事中の割合データは、四捨五入の関係で合計値が100%にならない場合があります。

■平均年収、男女比、転職希望者の年齢

調査対象
dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
調査期間
2020年7月~2021年6月
有効回答数
約700,000人

■TOEIC(R)テストの点数、持っている資格

調査対象
dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
調査期間
2019年7月~2020年6月
有効回答数
約310,000人

■転職後の職種、転職した人の年齢、転職回数

調査対象
dodaエージェントサービスを利用して転職した
ビジネスパーソン
調査期間
2020年7月~2021年6月
有効回答数
約26,000人

■冬のボーナス・夏のボーナス、残業時間、年間休日

調査対象
20~59歳、正社員のビジネスパーソン
調査方法
ネットリサーチ会社を利用した
インターネット調査
(ネットリサーチ会社保有のデータベースを
元に実施、doda会員登録は不問)
調査期間
2021年8月
有効回答数
15,000人
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