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【全100職種】あの職種とはどんな仕事?doda職種図鑑
IT/通信系エンジニア

QAエンジニアとはどんな職種?仕事内容/年収/転職事情を解説

ソフトウェアやアプリの開発では、一つのバグが大きな障害を引き起こし、会社の信頼を失うことにもつながってしまいます。そのようなことにならないように、QAエンジニアはシステムの開発過程で数多くのテストを行い、トラブルの元を未然に防ぎます。ソフトウェアが安定的に機能するためにQAエンジニアは欠かせない存在です。

この記事では、QAエンジニアという職種の概要から、仕事内容やキャリアパス、年収まで解説します。QAエンジニアへの転職を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

QAエンジニアの仕事データ

収入

年収

367.3万円

「IT/通信系エンジニア」職種の平均年収は444.5万円

年間ボーナス

149.0万円

残業・休日

月間残業時間

22.6時間

年間休日

130.2

QAエンジニアとは?

①ソフトウェアやアプリの品質を守る仕事 ②テストの設計、動作確認などを行い開発者にフィードバックする ③プログラミングスキルだけでなく根気強さも必要

QAエンジニアは、パソコンやスマートフォンのソフトウェアやアプリなど私たちの生活に身近なシステムの品質を守っている仕事です。QAエンジニアのQAは、「Quality Assurance(クオリティ・アシュアランス)」の略称で「品質保証」という意味です。システムの品質とは、プログラムが正しく実装されていてバグがないことだけでなく、ユーザー目線で使いやすいことまでを含みます。QAエンジニアはシステム開発の工程で厳しくテストを行い、開発側と連携しながら品質を確かなものにしていきます。

QAエンジニアの仕事内容

QAエンジニアの代表的な業務について解説します。

品質保証テストの設計

品質確認のためにどのようなテストを行うのか計画します。具体的には、システムの仕様書を確認して、テストを行う項目の確認や、テストに要する工数の見積もり、開発工程やリリース時期を踏まえたテストスケジュールの作成などが挙げられます。QAエンジニアが実施するテストにはさまざまな技法があり、開発内容に合わせた最適なテスト技法を選択します。開発要件の認識齟齬がないように、システムの企画者や開発側にヒアリングを行うこともあります。

テストの実行・検証

テスト計画に基づいてプログラムのテストを行います。仕様書に書かれている内容が実装されてバグがないかという点に加え、ユーザー目線で期待に沿う挙動になっているか、さらに品質を高めるためにはどうすればいいのかという観点でもチェックを行います。最近では、限られた時間の中で効率的にテストを行うために、テスト自動化ツールやテストをするためのプログラムを組むことが増えています。そこで不具合などを発見した場合は、原因を詳しく調べて記録し改善案を資料にまとめます。

テスト結果のフィードバック

プログラムの分析結果の資料をもとに、開発のリーダーやシステムエンジニアに報告します。この報告内容を開発側が確認し、必要に応じてプログラムの修正を行ったり、リリースしても問題がないかを判断するのに役立てたりします。

不具合が発生しないための取り組み

システムが最終的に出来上がってからテストするだけではなく、開発前や開発中にも関与してシステムの不具合が生じないようにすることもQAエンジニアの仕事です。例えば、ソフトウェア開発の上流工程のミーティングに参加する、定期的に開発側のエンジニアとコミュニケーションを取る、開発中のシステムのドキュメントを適宜確認する、といった活動を通して問題の芽を早めに摘んでいきます。

QAエンジニアとテストエンジニア(テスター)の違い

QAエンジニアと似た職種として、テストエンジニア(テスター)が挙げられます。明確な定義がないため、ほとんど同じ意味で呼ばれることがありますが、区別される場合は「テストを専門に行う」のがテストエンジニア、「開発工程に一貫して関わり品質管理を行う」のがQAエンジニアであると言えます。

QAエンジニアに求められる能力・素質

QAエンジニアに求められる能力・素質について解説します。

テクニカルスキル

実際に自分がプログラミング言語を理解していなければ、不具合の原因を特定したり分析したりすることができません。そのためQAエンジニアには、システムの開発経験やプログラミングの知識が求められます。テストに特化した技法や自動テストツールに関する知識もあると望ましいでしょう。

コミュニケーション能力

QAエンジニアはテストの結果をシステムエンジニアなどに報告する際に、なぜ修正が必要なのかを説明するよう求められることがあります。相手の立場も理解しながら、修正内容を正しく理解してもらえるように説明する能力が求められるでしょう。

ユーザー目線

QAエンジニアには、仕様どおりであるかだけでなくユーザー目線での使いやすさを含めた品質管理を行うことが期待されます。開発者目線で「このほうがよい」という挙動が、必ずしもユーザーの意向に沿っているとは限りません。最終的にシステムを利用するのはユーザーのため、「実際の利用シーンにおいて使いやすいか」といったユーザー目線になってテストを実施していく必要があります。

QAエンジニアのやりがい

QAエンジニアに限らず、仕事をする上でのやりがいは重要です。ここでは、QAエンジニアの主なやりがいについて紹介します。

ユーザーのためになる

QAエンジニアが徹底的な品質管理を行ってバグやエラーのない製品を提供することで、顧客が安心してソフトウェアを利用することができます。アプリ開発の場合はアプリストアでレビューを読むことができるため、ユーザーの反応がモチベーションにつながるでしょう。

また、受託案件の場合は顧客から「あなたのおかげで品質の良いものをリリースできた」と感謝の言葉をもらえることもやりがいとなるでしょう。

新しい技術に触れることができる

日々変化を遂げるIT業界では、プロジェクトを通して新しい技術に触れられる機会があります。新しい技術に敏感な人は、エンジニアとしてスキルを広げられることにやりがいを覚えるでしょう。

QAエンジニアの厳しさ

QAエンジニアには、やりがいがある一方で、厳しさもあります。
システムの品質に関わるQAエンジニアは、開発されたプログラムの些細な問題も見逃せません。反復的な作業が多く、根気強さが求められます。細かな検証作業やルーティンワークが苦手な方は、厳しさを感じることもあるかもしれません。

また、修正を施しても別のエラーが見つかることもあります。根気強く作業に向き合える人でなければ、向いていないと感じる可能性があるでしょう。

QAエンジニアになるには?

QAエンジニアになるための必須資格や経験はありません。そのため、未経験からでもQAエンジニアを目指すことは可能ですが、プログラミングスキルが必須であることがほとんどです。もし未経験から目指す場合は、スクールや独学でプログラミング言語を学ぶか、ITパスポートといったIT系の資格の取得に向けた学習をしていれば志望する企業に良い印象を与えられる可能性があります。

アプリケーションエンジニア・システムエンジニアなどからQAエンジニアへ転職する場合は、システム開発やテスト経験、プロジェクトの管理、顧客折衝などの経験がQAエンジニアの職種でも活かせると評価される傾向にあります。

QAエンジニアのキャリアパス

QAエンジニアは、幅広い知識や技術を習得することで、QAエンジニアのリーダーとしての活躍が期待されます。リーダーで経験を積んだ後は、マネジメント方面に進むならばQAマネージャー、技術者としてQAを極める方向ならばQAコンサルタントへのキャリアパスが考えられるでしょう。

QAエンジニアの経験を活かしてほかの職種にチャレンジする場合は、アプリケーションエンジニアやシステムエンジニア、プロジェクトマネージャーになる道が挙げられます。

QAエンジニアの年収

平均年収

平均年収

367.3万円

「IT/通信系エンジニア」職種の平均年収は444.5万円

「QAエンジニア」の平均年収は367.3万円で、「IT/通信系エンジニア」12職種中12番目です。

年収分布

  • この職種の平均
  • 「IT/通信系エンジニア」職種の平均
300万円
未満
31%
16%
300~400
万円未満
39%
30%
400~500
万円未満
16%
22%
500~600
万円未満
7%
14%
600~700
万円未満
3%
8%
700~800
万円未満
2%
4%
800~900
万円未満
1%
3%
900~1000
万円未満
1%
1%
1000万円
以上
1%
2%

最も多い年収帯は300万円台の39%で、次いで300万円未満が31%、400万円台が16%となっています。

年間ボーナス

年間ボーナス

149.0万円

夏のボーナス…74.8万円

冬のボーナス…74.2万円

「QAエンジニア」の年間ボーナスは149.0万円で、「IT/通信系エンジニア」12職種中2番目です。

QAエンジニアに転職した人はどんな人が多い?

転職年齢

転職年齢

31.2

「IT/通信系エンジニア」職種の平均年齢は31.5歳

  • この職種の平均
  • 「IT/通信系エンジニア」職種の平均
~24歳
4%
10%
25~29歳
48%
40%
30~34歳
23%
23%
35~39歳
11%
13%
40歳以上
15%
14%

「QAエンジニア」に転職した人の平均年齢は31.2歳です。年齢の内訳を見ると最も多い年齢層は25~29歳で48%となっています。

前は何の仕事をしていた?

順位

職種

割合

転職前の職種も同じ「QAエンジニア」が35.6%で最多です。2位以下も同じ「IT/通信系エンジニア」職種が多く、培ったスキルや経験を活かして業界や企業を移る転職をした人が多いことが分かります。

何回目の転職だった?

はじめてだった人44% 2回目:28% 3回目:17% 4回目:7% 5回以上:4%

「QAエンジニア」に転職したのがはじめてだった人が44%で最多となりました。

どんな資格を持っている?

順位

資格

割合

  • 1

    JSTQB認定テスト技術者Foundation Level

    6.2%

  • 2

    基本情報技術者試験

    3.9%

  • 3

    ITパスポート

    2.8%

  • 4

    Oracle Certified Java Programmer,Silver SE 8 認定資格

    1.5%

  • 5

    日商簿記検定2級

    1.3%

「QAエンジニア」になるために必須の資格はありませんが、IT技術関連の職種で保持者が多い「基本情報技術者試験」を抑え、品質管理ならではの資格の「JSTQB認定テスト技術者Foundation Level」が1位になりました。 「JSTQB」 とは 「Japan Software Testing Qualifications Board」の略称で、JSTQB 認定テスト技術者資格は、JSTQB が運営している認定資格のことを指します。ソフトウェアの不具合を発見するためのソフトウェアテストの技術力を測り、国内のみならず国際的に認証されています。

TOEIC(R)スコアの平均は?

TOEIC

624.3

「QAエンジニア」におけるTOEIC(R)受験者の平均点は624.3点で、「IT/通信系エンジニア」12職種中11番目です。

QAエンジニアからの転職

次に就いたのはどんな仕事?

順位

職種

割合

  • 1

    QAエンジニア

    40.6%

  • 2

    アプリケーションエンジニア

    17.2%

  • 3

    社内SE

    14.1%

  • 4

    ネットワークエンジニア

    6.2%

  • 5

    ゲームクリエイター(Web・モバイル・ソーシャル)

    4.7%

「QAエンジニア」の次に就いた職種も同じ「QAエンジニア」が40.6%で最多です。2位以下も同じ「IT/通信系エンジニア」職種が多く、培ったスキルや経験を活かして業界や企業を移る転職をする人が多いことが分かります。

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コンサルタント/不動産専門職2職種のデータです

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クリエイティブの職種(5職種)

調査概要 ※記事中の割合データは、四捨五入の関係で合計値が100%にならない場合があります。

■平均年収、男女比、転職希望者の年齢

調査対象
dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
調査期間
2020年7月~2021年6月
有効回答数
約700,000人

■TOEIC(R)テストの点数、持っている資格

調査対象
dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
調査期間
2019年7月~2020年6月
有効回答数
約310,000人

■転職後の職種、転職した人の年齢、転職回数

調査対象
dodaエージェントサービスを利用して転職した
ビジネスパーソン
調査期間
2020年7月~2021年6月
有効回答数
約26,000人

■冬のボーナス・夏のボーナス、残業時間、年間休日

調査対象
20~59歳、正社員のビジネスパーソン
調査方法
ネットリサーチ会社を利用した
インターネット調査
(ネットリサーチ会社保有のデータベースを
元に実施、doda会員登録は不問)
調査期間
2021年8月
有効回答数
15,000人
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