更新日:2025/1/31
臨床開発関連とはどんな職種?仕事内容/年収/転職事情を解説
「臨床開発」の仕事には、CRA(Clinical Research Associate:臨床開発モニター)やCRC(Clinical Research Coordinator:治験コーディネーター)などがあり、いずれも実際の患者に投薬して、薬の効果や副作用などのデータを収集・分析します。CRAはモニタリング業務やCRF(Case Report Form:症例報告書)の作成など、治験そのものに関わる仕事で、CRCはインフォームドコンセントや心のケアなど、治験患者に対応します。
CRAやCRCの活躍の場は、製薬会社、医療機器メーカーだけでなく、臨床開発業務を請け負うCRO(Clinical Research Organization:医薬品開発受託機関)にも広がっています。国内の案件だけでなく、国際共同治験が増加していることから、臨床開発の仕事においては英語力が必須のスキルです。
臨床開発関連の仕事データ
収入
年収
560.3万円
「医療系専門職」の平均年収は539.3万円
年間ボーナス
76.8万円
残業・休日
月間残業時間
11.7時間
年間休日
100.3日
臨床開発関連の仕事内容とは
「臨床開発」とは、製薬会社や医療機器メーカーが開発した医薬品や医療機器を製造・販売するために、国から承認を受けることを目的に行う仕事です。
医薬品や医療機器が国から承認を受けるためには安全性や有効性についての高い基準をクリアしている必要があり、これらの証明のために「治験」と呼ばれる試験結果のデータ収集を目的とした臨床試験が行われます。臨床開発の仕事は、この治験の企画から実施、モニタリング、承認申請まで多岐にわたります。
臨床開発関連の主な職種にはCRA(臨床開発モニター)とCRC(治験コーディネーター)があります。CRAは、製薬会社などが医療機関と連携して治験を行う際に、病院内で治験が正しく行われているかモニタリングして指導を行ったり、症例に関する報告書とカルテとを照合して確認したりする仕事です。CRCは、製薬会社などと医師、治験協力者の間でスムーズに治験が進むよう調整をすることが主な役割です。
そのほか、治験の計画から予算の管理まで全体の進行管理を行うプロジェクトマネジメントや、治験結果をデータにまとめて分析する職種、承認申請の手続きを行う職種など、臨床開発関連の職種は細かく分かれます。
近年、製薬会社や医療機器メーカーは治験をCRO(医薬品開発受託機関)やSMO(治験施設支援機関)と呼ばれる企業に委託するケースが増えているため、臨床開発関連の職種の勤務先もこれらが多くなっています。
CROは、製薬会社などから治験業務を受託して支援を行う機関で、試験実施計画書の作成やモニタリング、症例の登録やデータ分析などを行います。SMOは、治験を実施する医療機関の支援が主な役割で、CRC(治験コーディネーター)を医療機関に派遣し、治験を行うための各種事務手続きの準備や、医師・治験協力者への教育といったサポートを行います。
臨床開発関連の年収
平均年収
平均年収
560.3万円
「医療系専門職」の平均年収は539.3万円
「臨床開発関連」の平均年収は560.3万円で、「医療系専門職」系6職種中3番目です。
年収分布
- この職種の平均
- 「医療系専門職」の平均
未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
以上
最も多い年収帯は400万円台の27%で、次いで500万円台が25%、300万円台と500万円台が12%となっています。
年間ボーナス
年間ボーナス
76.8万円
夏のボーナス…36.5万円
冬のボーナス…40.3万円
「臨床開発関連」の年間ボーナスは76.8万円で、「医療系専門職」系6職種中5番目です。
臨床開発関連に転職した人はどんな人が多い?
転職年齢
転職年齢
31.1歳
「医療系専門職」の平均年齢は32.5歳
- この職種の平均
- 「医療系専門職」の平均
「臨床開発関連」に転職した人の平均年齢は31.1歳です。年齢の内訳を見ると、最も多い年齢層は25~29歳で49%となっています。
前は何の仕事をしていた?
順位
職種
割合
-
1
69.2%
-
2
6.0%
-
3
4.5%
-
4
3.8%
-
5
2.3%
転職前の職種も同じ「臨床開発関連」が69.2%で最多ですが、「医療系専門職」以外に転職したケースも見られます。
何回目の転職だった?
「臨床開発関連」への転職がはじめてだった人が51%で最多となりました。
どんな資格を持っている?
順位
資格
割合
-
1
薬剤師
24.0%
-
2
看護師
17.6%
-
3
臨床検査技師
14.2%
-
4
管理栄養士
5.2%
-
5
保健師
4.9%
「臨床開発関連」になるために必須の資格はありませんが、持っている資格のランキングでは医療系の資格が並びました。 1位の薬剤師は、医薬品全般に関する豊富な知識を持つ薬の専門家で、薬剤師国家試験に合格すると厚生労働大臣から与えられる資格です。臨床開発関連の職種は医薬品を扱うことから、薬剤師の資格を保有していると活躍の場が広がることも多く、転職の場面でも強みになるでしょう。
TOEIC(R)スコアの平均は?
TOEIC
747.9点
「臨床開発関連」におけるTOEIC(R)受験者の平均点は747.9点で、「医療系専門職」6職種中3番目です。
臨床開発関連からの転職
次に就いたのはどんな仕事?
順位
職種
割合
-
1
73.6%
-
2
2.4%
-
2
2.4%
-
2
2.4%
-
2
2.4%
「臨床開発関連」の次に就いた職種も同じ「臨床開発関連」が73.6%で最多ですが、「医療系専門職」以外に転職するケースも少なくないようです。
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■平均年収
- 調査対象
- dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約400,000件
■TOEIC(R)テストの点数
- 調査対象
- dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約50,000件
■持っている資格
- 調査対象
- dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約100,000件
■転職前の職種、転職後の職種、転職した人の年齢、転職回数
- 調査対象
- dodaエージェントサービスを利用して転職した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約40,000件
■冬のボーナス・夏のボーナス、残業時間、年間休日
- 調査対象
- 20~59歳、正社員のビジネスパーソン
- 調査方法
- ネットリサーチ会社を利用した
インターネット調査
(ネットリサーチ会社保有のモニターに対し実施、
doda会員登録の状況については不問)
- 調査期間
- 2024年8月
- 有効回答数
- 15,000件
※ウェイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施