
更新日:2025/1/31

商品企画/サービス企画とはどんな職種?仕事内容/年収/転職事情を解説

日常生活の中で「こんな商品、こんなサービスがあったらよいのに」と感じる瞬間は誰にでもあるのではないでしょうか。そうしたアイデアを、実際に商品やサービスとして世の中に生み出すのが「商品企画/サービス企画」の仕事です。
この記事では商品企画/サービス企画の特徴、仕事内容や年収、キャリアパスなどの転職事情について解説しています。商品企画/サービス企画への転職を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
商品企画/サービス企画の仕事データ
収入
年収
525.8万円
「企画/管理」系職種の平均年収は547.5万円
年間ボーナス
120.8万円
残業・休日
月間残業時間
26.4時間
年間休日
118.4日
商品企画/サービス企画とは?
「商品企画」「サービス企画」とは、市場や消費者のニーズを満たす商品を企画し、世の中に生み出す仕事です。新しい商品やサービスを企画する場合だけでなく、既存の商品やサービスを改良したりリニューアルしたりする場合もあります。企画対象が有形の商品(食品、電化製品、化粧品など)なら「商品企画」、サービス(保険、旅行、ITサービスなど)なら「サービス企画」と呼ばれますが、企画業務の内容に大きな違いはありません。
「商品企画」と似た職種に「商品開発」という仕事があります。「商品企画」は商品コンセプト、デザイン、機能などを考えることが役割なのに対し、「商品開発」は試作を繰り返しながらその企画を形のある商品として開発し、完成させていく役割を果たします。
商品企画/サービス企画の仕事内容
商品企画/サービス企画の具体的な仕事内容はニーズ分析から企画立案、プレゼンテーション、販促まで多岐にわたります。ここでは、それぞれの業務内容について解説します。
消費者のニーズを分析する
商品企画/サービス企画の仕事は市場調査やトレンド分析から始まります。
例えば新商品のお菓子の企画であれば、
- 今どんなお菓子が売れているか
- どんな味、どんな食感が好まれるか
- どのようなパッケージだと手に取ってもらいやすいか
といったことを、店舗視察、競合製品・サービスの調査、消費者へのインタビュー、SNSなど、さまざまな方法でリサーチします。
既存の商品やサービスをリニューアルする場合であれば、既存ユーザーへのアンケートなどを実施し、改善点を探ります。
ヒットする商品やサービスを企画するためには、「今の消費者に求められているのはどのような商品・サービスなのか」を分析し、消費者自身が意識していない潜在的なニーズを見つけ出すことも重要です。
企画案を立案する
続いて、収集した情報の分析結果をもとに、商品やサービスのコンセプト・機能・価格・デザインの方向性などの詳細内容を企画書に落とし込んでいきます。自分が作りたいものを作るのではなく、あくまでも消費者が抱えている課題や問題点の解決となる企画が必要です。企画する内容が、既にある他社商品・サービスの特許や権利を侵害することにならないかという点も確認していきます。
関係者にプレゼンテーションを行う
企画した商品の製品化、サービスの開発を行うために、経営陣や開発部、営業など関係各所に向けてプレゼンテーションを行います。
当然ながら、常に順調に企画が通るわけではありません。
さまざまな観点で指摘が入ってきますので、関係者を納得させられるよう説明を繰り返し、企画をブラッシュアップしていきます。このプロセスを突破して最終的に社内承認を得るまでが正念場といえるでしょう。
開発や製造部門と連携し、企画を商品化する
商品化やサービス開発が決定したら、試作品の制作、商品・サービスをリリースするまでの具体的なスケジュール調整を行います。
開発・製造部門と連携して試作や改良・テストを繰り返し、より完成度の高い商品・サービスに近づけていきます。
販売・広告方法を検討・打ち合わせする
商品・サービスの開発と並行し、販促部門や営業部門などと連携して、販売ルートの検討、CM・広告の制作、商品発表会などのイベントの準備などターゲットに合わせたプロモーションを検討・実施します。消費者やユーザーの関心を引き、購入に結びつけるため、緻密な計画を立てることが大切です。
商品企画/サービス企画に求められる能力・資質
商品企画/サービス企画の仕事には、下記3つの能力が求められます。
市場分析能力
売れる商品やサービスを企画するためには、ニーズの有無やトレンドを把握するだけでなく、ニーズが生じた理由や消費者が購入に至る理由など、消費者の心理まで深く追求する市場分析能力が必要です。
創造力
新商品の開発・既存商品の改良を問わず、企画の仕事ではコンセプトの策定からスタートします。そのため斬新なアイデアを生み出す力、ゼロからイチを創造する力が求められます。
プロジェクトマネジメント力
企画担当者は自分の部署だけでなく、他部署や、上層部などさまざまな関係者とやり取りし、了承を得ながらプロジェクトをまとめていく必要があります。また社外の製造ラインや制作会社、代理店とのやり取りも発生します。
社内・社外折衝をこなしながらスケジュールどおりに企画を進めることが必要になるため、現実的な計画の立案や進捗管理といったプロジェクトマネジメント力に長けた人が向いているでしょう。
商品企画/サービス企画のやりがい
多くの関係者と協力しながら、時には数年かけて一つの商品やサービスを作り上げる仕事です。地道な作業や試行錯誤の末、ついにそれを世の中にリリースできたときの達成感は格別なものになるでしょう。
手掛けた商品やサービスがヒットし業界内のシェアを伸ばしたり、SNSで話題になったりすれば売り上げ増加にもつながり、さらに大きなやりがいを感じられるでしょう。
商品企画/サービス企画の厳しさ
どんなに素晴らしい企画案ができても「予算がつけられない、利益が見込めない、会社の方針と異なる」といった理由で経営陣の承認が得られないこともあります。特に新しい商品やサービスを企画する場合は経営陣からシビアな目を向けられることがあります。
さまざまな根拠を示しながら関係者の理解を得ることは、大きな労力とプレッシャーがかかります。
企画が通ったあとも、多くの関係者と連携し、意見をまとめながらプロジェクトを進行する必要があることも企画担当者が苦労しやすいポイントといえます。
スケジュール調整がうまくいかなかったり、関係者間で板挟みになったりする精神的ストレスも少なくありません。
商品企画/サービス企画になるには?
商品企画/サービス企画は営業や研究開発職を経て部署異動で就く人が多い職種のため、職種未経験で採用されるハードルが高いのが実態ですが、職種未経験歓迎の求人もありますので、希望する人はチャレンジしてみるとよいでしょう。
どうしても希望する会社がある場合は、まずはほかの職種で入社し、経験を積みながら部署異動で商品企画/サービス企画を目指す道を視野に入れてもよいかもしれません。
商品企画/サービス企画のキャリアパス
はじめは小さな商品・サービスブランドの担当から始まり、徐々に規模の大きなブランドも担当していけば、商品企画のリーダーやアシスタントブランドマネジャーなどへの昇進が狙えるでしょう。
そこから先はさらに狭き門になってきますが、ブランド全体の戦略やプロモーション活動、予算設計などを担当するブランドマネジャーや、プロモーション責任者、事業統括部長を目指していく道が考えられます。
商品企画/サービス企画の転職に役立つ関連コンテンツ
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商品企画/サービス企画の年収
平均年収
平均年収
525.8万円
「企画/管理」系職種の平均年収は547.5万円
「商品企画/サービス企画」の平均年収は525.8万円で、「企画/管理」系14職種中8番目です。
年収分布
- この職種の平均
- 「企画/管理」系職種の平均
未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
万円未満
以上
最も多い年収帯は300万円台の23%で、次いで400万円台が22%、500万円台が17%となっています。
年間ボーナス
年間ボーナス
120.8万円
夏のボーナス…59.6万円
冬のボーナス…61.2万円
「商品企画/サービス企画」の年間ボーナスは120.8万円で、「企画/管理」系14職種中10番目です。
商品企画/サービス企画に転職した人はどんな人が多い?
転職年齢
転職年齢
32.6歳
「企画/管理」系職種の平均年齢は34.2歳
- この職種の平均
- 「企画/管理」系職種の平均
「商品企画/サービス企画」に転職した人の平均年齢は32.6歳です。年齢の内訳を見ると、最も多い年齢層は25~29歳で38%となっています。
前は何の仕事をしていた?
順位
職種
割合
-
1
26.9%
-
2
8.2%
-
3
5.1%
-
4
3.8%
-
4
3.8%
-
4
3.8%
転職前の職種も同じ「商品企画/サービス企画」が26.9%で最多ですが、「企画/管理」系職種以外に転職したケースも見られます。
何回目の転職だった?
「商品企画/サービス企画」への転職がはじめてだった人が41%で最多となりました。
どんな資格を持っている?
順位
資格
割合
-
1
日商簿記検定 3級
8.9%
-
2
ITパスポート
7.8%
-
3
日商簿記検定 2級
5.2%
-
4
秘書技能検定 2級
4.9%
-
5
宅地建物取引士
4.4%
「商品企画/サービス企画」になるために必須の資格はありませんが、自身のキャリアの可能性を広げるためのさまざまな資格を取得している傾向が見られました。
TOEIC(R)スコアの平均は?
TOEIC
745.5点
「商品企画/サービス企画」におけるTOEIC(R)受験者の平均点は745.5点で、「企画/管理」系14職種中7番目です。
商品企画/サービス企画からの転職
次に就いたのはどんな仕事?
順位
職種
割合
-
1
21.9%
-
2
9.8%
-
3
7.9%
-
4
6.1%
-
5
プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web/映像関連)
3.3%
「商品企画/サービス企画」の次に就いた職種も同じ「商品企画/サービス企画」が21.9%で最多です。2位以下も同じ「企画/管理」系職種が多く、培ったスキルや経験を活かして業界や企業を移る転職をする人が多いことが分かります。
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職種一覧
営業の職種(16職種)
企画/管理の職種(14職種)
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医療系専門職(6職種)
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金融系専門職(3職種)
コンサルタント/不動産専門職(2職種)
販売/サービスの職種(12職種)
クリエイティブの職種(5職種)
■平均年収
- 調査対象
- dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約400,000件
■TOEIC(R)テストの点数
- 調査対象
- dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約50,000件
■持っている資格
- 調査対象
- dodaサービスに登録した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約100,000件
■転職前の職種、転職後の職種、転職した人の年齢、転職回数
- 調査対象
- dodaエージェントサービスを利用して転職した
ビジネスパーソン
- 調査期間
- 2023年09月~2024年8月
- 有効回答数
- 約40,000件
■冬のボーナス・夏のボーナス、残業時間、年間休日
- 調査対象
- 20~59歳、正社員のビジネスパーソン
- 調査方法
- ネットリサーチ会社を利用した
インターネット調査
(ネットリサーチ会社保有のモニターに対し実施、
doda会員登録の状況については不問)
- 調査期間
- 2024年8月
- 有効回答数
- 15,000件
※ウェイトバック:正社員の地域・年代・性別に合わせて実施