
「同上」とは?
履歴書における正しい使い方や
具体的な書き方を徹底解説
同上とは?履歴書における正しい使い方や具体的な書き方を徹底解説
公開日:2025/01/08
ビジネスシーンでは、すぐ上の行に書いたことと同じことを繰り返して記載する場合に「同上」という単語を使用するケースがあります。「同上」を履歴書を作成するときにも使用してよいのか分からず悩む人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、「同上」の意味や具体的な使い方、記載例を詳しく紹介します。「同上」の使い方をこの機会に正しく理解しておきましょう。
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履歴書を作成する(無料)「同上」とはどのような意味?
「同上」という単語の主な意味は、以下のとおりです。
- ・前述した内容と同じである
- ・上記に記載した内容と同じである
ビジネス文書を作成するときは、すぐ上の行と同じことを再び記載する必要がある場合に「同上」と書きます。同じ文字列を何度も繰り返して書くと文字数が多くなって視認性が低下するのを避けるためです。
履歴書には「同上」を使えるところと使えないところがある
ビジネス文書で頻出する「同上」ですが、履歴書を書くときは使えるところと使えないところがあります。基本的なルールは以下のとおりです。
- 【使用可】住所・連絡先
- 【使用不可】学歴・職歴・資格
使えないところで「同上」と書くと「手抜きである」「ビジネスマナーを知らない」と判断されかねません。以下でそれぞれ詳しく紹介するため、この機会に一通りチェックして適切に使用しましょう。
【使用可】住所・連絡先
「同上」を使って省略してもよい項目は、以下のとおりです。
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 緊急連絡先
同上とは「上に書いたことと同じ」という意味を持つ単語なので、すぐ上の欄に書いた内容と、その下の欄に書く内容がまったく同じである場合に使用します。
少しでも異なる内容を書く場合は「同上」は使えません。
【使用不可】学歴・職歴・資格
これまでの学歴や職歴・保有資格などの欄には、すぐ上に書いた内容と同じことを繰り返す場合でも「同上」を使用できません。代表的な例は以下のとおりです。
- 学歴欄に同じ学校の名称を複数回書く
- 職歴欄に同じ会社や部署・チームの名称が複数回書く
これらに該当する場合は、同じ名称であっても省略できません。ここを省略して「同上」と書くと手抜きのような印象を与えてしまいますので、正式名称できちんと書きましょう。
履歴書で「同上」を使用するときの記載例
住所や連絡先などの欄で「同上」を使用する場合は、いくつか意識しておきたいポイントがあります。実際に書き進めるときは、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 元となる内容を正確に書く
- 左揃えで「同上」と書く
例えば、連絡先欄に書こうとする内容が住所欄と同じ場合、まずは住所欄に必要事項を省略せずに書きます。その後、連絡先欄を左揃えに設定した状態で「同上」と記載すれば問題ありません。
「同上」の記入例

履歴書に「同上」と書くときの基本ルールと注意点

住所や連絡先などの欄を書くときに「同上」と記載する場合、いくつか意識しておきたいルールや注意点があります。特に意識したいポイントとして以下の5つを見ていきましょう。
それぞれどのようなことを意識すればよいかを解説します。
元になる項目は正確に記載する
「同上」はすぐ上に書いた内容と同じであることを意味する単語なので、元の内容が間違っていたり省略されていたりすると、伝えたいことが正しく伝わりません。そのため、元になる欄の内容は省略せず書きましょう。
例えば、住所であれば都道府県名、市区町村名、番地、マンションなどの建物名、部屋番号をもれなく記載します。電話番号なら市外局番からきちんと記載することが必要です。
日常的に使用している記載方法が省略形であるという場合もあるため、念のために正しい表記を確認しておきましょう。
「〃」ではなく「同上」と書く
同じことを繰り返して書くときに使う記号に、「〃」があります。これはノノ字点と呼ばれる記号で、「同上」と同様に直上の内容と同一であることを示すものです。
「同上」と意味が変わらないとはいえ、履歴書に「〃」を使用するのは適切ではありません。「〃」は履歴書を含めたビジネス文書には使用しないものとされています。「同上」を使いましょう。
左揃えで記載する
欄内に「同上」と書くときは、左揃えにするのが基本です。余分なスペースを空けたり中央揃えにするのは避けましょう。
読みやすくしようという意図であっても、行頭が揃っていない文書はかえって読みにくくなるリスクがあります。
多用しすぎない
何度も同じことを書くのが面倒だからといって、「同上」を多用するのは避けましょう。必要以上に「同上」を使うと手抜きの印象を与えたり、逆に読みにくくなったりするためです。
「同上」を使うのは住所や連絡先にとどめておきましょう。それ以外のところは省略せず、きちんと記載するのがオススメです。
また、すぐ上の欄に書いたことと完全に一致する場合にのみ使用します。途中まで同じ場合に「同上」と記載して違う部分のみを後ろに追記する書き方も避けましょう。
「同上」のNG例

「同上」と記載しなくてもよいケースがある
記載欄に「希望する場合のみ記入」「異なる場合のみ記入」のような指示がある場合は、該当しないのであれば何も記入する必要はありません。
基本的にすべての項目を埋めずに空欄がある状態で履歴書を提出するのは禁物とされていますが、「希望する場合のみ記入」「異なる場合のみ記入」のように指示がある項目で条件に該当しない場合は空欄にしておいて構いません。無理に埋めようとして「同上」や「該当なし」などと書くと指示を見落としていると思われますので注意しましょう。
「同上」を適切に使用するメリット
履歴書を書く際に「同上」を適切に使用することには、以下のようなメリットがあります。
- 履歴書が読みやすくなる
- 読み手に配慮している印象を与えられる
いずれも内容を簡潔で分かりやすいものにし、採用担当者に自分の経歴をスムーズに理解してもらうために欠かせません。
履歴書が読みやすくなる
必要に応じて省略することで、同じ文字列の重複を避けられるので書面の見た目が簡潔になって読みやすくなります。まったく同じ文字列が繰り返されている文書は気づかないうちにストレスを与えてしまうこともあります。
読み手に配慮している印象を与えられる
「同上」で適切に省略することは読み手への配慮にもつながります。「同上」を使わずに書いたからといって大きな減点になるとは考えられませんが、ビジネス文書の配慮のポイントを知らないのかなという懸念を与えるのは避けたほうがよいでしょう。
履歴書を作成するときにほかに意識したいポイント
ほかにも、実際に履歴書を作成するときにはいくつか意識しておきたいポイントを紹介します。書面の見た目の上で意識したいポイントとして以下の2つを挙げています。
- 正確かつ簡潔な記載でひと目で分かるようにする
- 空欄や誤字脱字をなくす
どのように工夫すればよいかを紹介します。読みやすく、見やすい履歴書を作成するために、ぜひ参考にしてみてください。
正確かつ簡潔な記載でひと目で分かるようにする
書かなければならないことは、すべて正確かつ簡潔に書くことを意識しましょう。学校名や会社名は正式名称で記載します。会社名の「株式会社」の前株や後株、旧字体と新字体など間違えやすい部分も多いため、書くときと書いたあとにチェックしなおしましょう。
また、職歴や資格などの定型文がある程度決まっている部分は定型文を使用します。「一身上の都合により退職」や「◯◯2級 取得」などが代表的な例です。
定型文も使いながら正確で簡潔な内容に仕上げることで、採用担当者に学歴や職歴からあなたのプロフィールを把握してもらいましょう。
空欄や誤字脱字をなくす
作成中・作成後にはきちんとチェックして空欄や誤字・脱字をなくすのも基本的なポイントです。
特に指定がない限りすべての項目を埋めて空欄が残らないようにしましょう。例えば、資格欄に書くことがないときは「特になし」と書きます。何も書かないまま提出すると、採用担当者は保有資格がないのか単純な書き忘れなのか判断できません。
「該当する場合のみ記入」「必要に応じて記入」のように指示がある項目は、該当しなければ何も書かなくても問題ありません。
また、誤字・脱字に加え、PCやスマホでは変換ミスや余分な文字を消し忘れてしまいがちなので、より念入りに見直すことが欠かせません。PCやスマホで作成した場合は印刷前に一通りチェックし、さらに印刷してからもう一度チェックするとよいでしょう。誤変換やミスタイプはあるものと考え、1文字ずつ細かく確認します。
履歴書で「同上」に関してよくある質問
最後に、「同上」を使って履歴書を書くときにふと疑問に思いそうな点を2つ紹介します。
- ・「同上」を使用しなくても問題はない?
- ・左側の欄と同じことを書きたいときはどのようにすればよい?
書き進めていて迷ったときは、ぜひチェックしてみてください。
「同上」を使用しなくても問題はない?
「同上」という単語を使うことは必須ではないものの、読みやすさを考えると適切に使うことをオススメします。住所欄や連絡先欄に同じことが何度も登場すると文字数が多くなり、読みにくくなるためです。
「同上と省略するのは相手に対して失礼ではないか?」と感じることもありますが、適切に使うのであれば失礼にはあたりません。住所欄・連絡先欄・緊急連絡先欄に直上の欄と同じことを書きたいときは「同上」を使いましょう。
左側の欄と同じことを書きたいときはどのようにすればよい?
左側の欄に書いた内容と同じことを書くときは、「同左」と記載します。「同左」は「すぐ左に書いたことと同じであること」を意味する単語です。
なお、文書は左から右に読んでいくので、右の欄に書いたことと左の欄に書くことが同じだからといって「同右」と書くのは不適切です。
適切に「同上」を使用して履歴書を読みやすく仕上げよう
「同上」は「すぐ上に書いたことと、この欄に書くことが同じである」ことを意味する単語であり、ビジネス文書で多用されます。履歴書を書くときにも住所欄や連絡先欄などの決まった項目で使います。
「同上」を使って適切に省略することで、同じ文字列を繰り返さず読みやすい書面に仕上げられるでしょう。採用担当者は多くの応募書類に目を通しますので、「同上」を使うのが些細なことに思えても読みやすさを心がけましょう。
「同上」の使い方に限らず、履歴書の作成に迷ったり内容のブラッシュアップを希望するときは、dodaエージェントサービスでキャリアアドバイザーに相談するとよいでしょう。必要なアドバイスを受けつつ書き進めることで、自分を効果的にアピールできる応募書類に仕上げられます。
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