履歴書の長所・短所・性格とは?基本ルールと見本(サンプル)
▼長所・短所・性格の正しい記入例
長所・短所・性格の正しい書き方とポイント
- ひとめで内容が伝わるよう簡潔にキーワードで書く
- 転職活動であることを意識して長所・短所を書く
- 応募する企業・職種で活かせる長所を具体的に書く
長所・短所・性格を書くときの注意点
- 長所が思いつかなくても「特になし」とは書かない
- 年齢に見合わない内容は書かない
- 応募する職種で致命的となる短所は書かない
履歴書の長所・短所とは?
履歴書における長所とは、「本人が持つ優れた資質・人柄・性格」のことです。一方で短所は、自分の性格や性質において自覚している「欠点」のことです。いずれも、プライベートや仕事にかかわらず持っている性質を指しますから、セットで問われることが多い内容です。
なお、転職活動では同じように「強み・弱み」を質問されることがありますが、強みは仕事を通して身につけたスキル、弱みは業務上のスキルや経験が足りない部分のことを指しますので、履歴書の長所・短所とはわけて考えましょう。
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履歴書に長所・短所を書く理由
使用する履歴書によっては「長所・短所」「自覚している性格」という記入欄があり、そこに何を書けばいいのか迷ってしまう人が多いようです。採用担当者が何を確認しているのかを知り、「長所・短所・性格欄」を効果的に利用できるようになりましょう。
応募する企業の仕事や社風とのミスマッチを防ぐ
まず履歴書を書く上で留意したいのは、応募する企業の仕事や社風とのミスマッチがないようにすることです。例えば、営業志望で「人見知りが短所です」というものだったり、経理で応募して「細かい作業が苦手です」と記入したりすると、職種とのミスマッチが大きくマイナスの印象を与える可能性があります。そのため、応募する企業の仕事や社風で「何が求められているのか」を推察し、明らかにマイナスと捉えられることは書かないほうが良いでしょう。
企業の情報や職種について調べる場合は、求められる人物像やスキルを確認し、履歴書に書く長所・短所と明らかなミスマッチがないように確認することが大切です。
長所・短所を客観的に把握できているか確認する
長所・短所を記入する際には、自らのことを客観的に理解できているかも重要なポイントです。採用担当者は、長所・短所・性格欄から応募者の自己認知力、つまり自分の長所や短所を客観的に把握できているかを見極めて、今後の活躍が期待できるかを判断しようとしています。
確かに、履歴書に記載する長所・短所はプライベートを含めた性質ではありますが、これまでの友人関係や仕事での実績など、他者から受けた評価を参考にしましょう。
ただし、悩んでしまって「特になし」と書いてしまうと、自分を客観視できていない、雑に履歴書を書いているというマイナス評価につながる可能性があるので注意が必要です。
長所の例文一覧15選
履歴書の長所の例文をご紹介します。例文を参考にして、長所・短所・性格欄を適切に埋めてミスマッチがないよう企業にアピールしましょう。
例文1【協調性】
私の長所は、協調性があることです。社内外問わず、立場が異なる方とのコミュニケーションを重ね、協力し合って同じ目標に向かってプロジェクトを進めてきました。この協調性によって他部署との連携を密にし、さらに競争力を求められる市場の変化へ柔軟に対応できる環境を整えられると考えています。
例文2【リーダーシップ】
私の長所は、リーダーシップをとれることです。自分ができることに取り組むだけではなく、新人やメンバーにも情報を的確に共有し、お互いがフォローし合える環境と雰囲気づくりによって、前職で所属していたチームで掲げた目標を4カ月連続で達成することに貢献しました。
例文3【継続力】
私の長所は、何事においても継続力があることです。前職では経理として膨大な資料と向き合い、効率のよい方法を模索しながら、働きやすい環境づくりを進めてきました。あきらめることなく続けていたことで、属人化していた状態から誰もが業務を担当できる仕組みをつくることができました。
例文4【向上心】
私の長所は、常に自らを俯瞰し、高みを目指し続ける向上心があることです。前職では企画とプレゼンを主に担っておりましたが、さらにブラッシュアップできるよう試行錯誤を重ね、改善した箇所について上司や同僚に積極的にフィードバックを依頼することで、企画力・プレゼン力向上に取り組みました。
例文5【計画力】
私の長所は、計画性があることです。定められた期間を効率的に使うことに加え、トラブルにも対応できるスケジュールを逆算して立てていたことで、締め切りに余裕を持って対応でき、上司から高い評価を得ていました。
例文6【行動力】
私の長所は、行動力があることです。現職の飲食店では、同業態の大型店の参入によって競争が激化し、客足が遠のいてしまった経験があります。この状況を早期に打破するために、ニーズ・売り上げ実績・成功事例を独自に調べて上司へ報告し、打開策を実施しました。その結果、3カ月で低迷した売上を従来の1.7倍まで高める成果を上げました。
例文7【柔軟性】
私の長所は、柔軟性があることです。前職で経験したオペレーターでは、マニュアルに掲載されていない、お客さまのニッチなご要望に類似事例や経験から臨機応変に対応してきました。また、新しく対応した事柄は報告書にまとめることで、全体の応対品質向上に努めてきた実績があります。
例文8【集中力】
私の長所は高い集中力です。現職では、工場の設備点検業務において、早期に異常を検知して対処することで、製造に影響がでないよう日々集中して取り組んでいます。過去の設備トラブルや日常の点検記録をすべて把握し、異常をすぐに検知できるようになったこと で、機械のトラブルへの迅速な対応に貢献しています。
例文9【主体性】
私の長所は、主体性があることです。現職の社内SEでは、与えられた定型業務であってもさらに効率のよいやり方を考えて提案したことで社内全体の生産性を高められた経験があります。決められた業務だけではなく、率先して改善点を挙げ、よりよい環境を作るために、尽力したいと考えております。
例文10【責任感】
私の長所は、責任感が強いことです。現職では、お客さまから多くのご依頼やご要望に、営業として最後まで誠実に対応してきました。厚い信頼とお喜びの声をいただいてきた経験から、今後もお客さまのために全力で責任感のある行動を示し、提案できればと考えております。
例文11【粘り強さ】
私の長所は、粘り強さがあることです。現職では、お客さまごとに異なるご要望やご指摘をいただきましたが、課題をいくつも乗り越えて結果が出るまで、コンサルタントとしてあきらめずに向き合ってきました。その結果、どのような課題でも着実に成果につなげることができました。
例文12【正確性】
私の長所は高い正確性があることです。タスクを1日前倒しで進めるように徹底管理することでダブルチェックの時間を設けて大きなミスを減らすなど、ゆとりを持って常に正確でていねいな仕事ができるよう心がけています。
例文13【好奇心旺盛】
私の長所は、好奇心旺盛なことです。現職では技術営業として、営業の成果を出すことを意識しながら、技術者として高度な製品知識をつけるため、日々更新される技術に関する情報を積極的に取り入れ、常に新しい知識やスキルを習得することに取り組んできました。
例文14【探究心】
私の長所は探究心があることです。前職の広告代理店では、効果的な広告がどのようなものかを知るために、消費者心理の調査をしたり、効果的な広告事例をまとめて分類したりして研究を続けてきました。研究の結果、多くの賞を受賞し社内でも研究結果を活かして成果をあげてきた経験を、貴社でも役立てられると考えています。
例文15【切り替えの早さ】
私の長所は、切り替えの早さがあることです。不測の事態が起こっても尾を引くことなく、そのケースにあった適切な方法を模索し実行できます。すぐに切り替えて対応できることで、業務が多岐にわたる貴社でも貢献できると考えています。
短所の例文一覧10選
履歴書の短所の例文をご紹介します。履歴書に書くときは、長所と一貫性を持たせることや、応募する職種とあまりにもミスマッチとなる短所を記載しないよう注意しましょう。
例文1【優柔不断】
私の短所は、優柔不断なことです。前職では、慎重に企画を作成して評価を得てきた一方で、複数ある企画案や意見を絞り込むのに時間がかかりました。この経験から、何事も何かを決めるときには明確な基準を持つようにしています。
例文2【完璧主義】
私の短所は、完璧主義で妥協できないことです。細かな部分が気になる性格のせいで、スピーディーに企画を前に進められない経験をしてきました。こうしたことから、ていねいに仕事をこなしながらも、一定の基準を決めて進めることを心がけています。
例文3【見通しの甘さ 】
私の短所は、見通しが甘いことです。現職のプロジェクトでは、従来の方法からより効率のよい方法へと改善できるよう進めていましたが、トラブルによってプロジェクトに遅延が発生した経験がありました。このことから、何かをするときには事前に周囲に相談し、適切な期間から逆算して余裕を持って進めるよう心がけています。
例文4【心配性】
私の短所は、心配性なことです。計画がうまく進まないことがあると不安になり、ほかの業務に支障を来してしまった経験がありました。こうした経験から、計画どおりにならなかったり、不測の事態に陥ったりしたときは、すぐに周囲に相談するようにしています。
例文5【大ざっぱ】
私の短所は、大ざっぱであることです。細かい部分に目を向けるのがおろそかになって、小さなミスを繰り返して周囲に迷惑をかけたことがあります。その経験から、何かを達成するために動くときには、事前に相談・確認をお願いすることで、漏れなく進められるようにしています。
例文6【頑固】
私の短所は、頑固なことです。現職では、自分の意見に固執してプロジェクトの判断をしたことで、計画を途中で変更せざるを得ない状況になったことがあります。適切に判断するため、何かに取り組む際には周りの意見を聞いたり、相談したりして客観的に物事を判断するよう心がけています。
例文7【緊張しやすい】
私の短所は、緊張しやすいことです。現職では、企画発表までのスケジュールから逆算して、内容を細かく詰めて進めてきましたが、本番になると緊張して人前でうまく話せず企画の良さを伝えられないことがありました。そのため、事前に話す内容をまとめ、余裕を持って伝えられるようになるまで準備することを心がけています。
例文8【神経質】
私の短所は、神経質で細かなことにこだわってしまうことです。現職での報告書作成で、細部にこだわりすぎてしまい、提出期限に間に合わないということがありました。限られた時間を無駄にしないため、周囲に相談・確認しながらこだわりすぎずに一定の品質を保てるよう心がけています。
例文9【抱え込みやすい】
私の短所は、一人で抱え込みやすいことです。前職では業務を円滑に進めるための準備を怠りませんでしたが、その一方で多くの事柄をすべて自分で解決しなければならないと考え、仕事を抱え込んでしまうことがありました。そのため、何事も進める際にはなるべく周囲に相談し、力を借りることを心がけています。
例文10【せっかち】
私の短所は、せっかちなことです。決めたことに対して迅速に取り掛かれる半面、前職では周囲のペースに合わせずに先にプロジェクトを進めてしまい、失敗した経験があります。それからは、周囲の状況や進捗を確認しながら、チームで足並みをそろえて業務に取り組むことを意識しています。
長所・短所が見つからないときの対処法
長所・短所が思い浮かばないときに、「特になし」と記入すると自分のことを客観的に把握できていない人と判断されるリスクがあります。ここでは、ここでは、長所・短所が見つからないときの対処法について解説します。
過去に周囲から言われたことを思い返す
長所・短所が見つからないときには、過去に周囲から言われたことを思い返してみてください。日々の業務や評価面談等で褒められたこと、逆にまだ足りないなどと言われたことがあれば、その内容が客観的に見た長所と短所です。
上司や同僚、家族、友人など身近にいる人から過去に言われたことをベースにすると、長所・短所の理由としてエピソードを話せますし、それを受けてどのように改善してきたのかまで明確になります。
ただし、「周囲からこう言われたから」という理由だけではなく、自分自身が理解し納得できる長所・短所を書くことが重要です。
過去の仕事のエピソードから読み解く
長所・短所が見つからないときは、過去の仕事のエピソードから読み解くのも一つの対処法として有効です。例えば、任せられた業務やプロジェクトで、何があったから最後までやり遂げられたのか(長所)、逆にどの部分に問題点や低評価があったのか(短所)といった形で読み解いてみます。
ただし、履歴書にエピソードを細かく書きすぎると、コミュニケーション能力が低いと判断される可能性もあるため、注意が必要です。採用担当者に伝えたい長所・短所を明確に絞って、過去のエピソードから読み解いた理由を添える程度にとどめて簡潔に履歴書へ記入しましょう。
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こちらもチェック! 書類選考に受かる・採用担当者の目に留まる履歴書の正しい書き方
この記事を監修したキャリアアドバイザー
加藤 良介
【経歴】
住宅メーカーで営業を5年経験したのち、現職で12年にわたって人材サービスに携わっています。エリアは関東、関西、領域はIT、医療、販売・サービス等幅広く経験し、現在は製造業・建設業を専門とするキャリアアドバイザー組織の管理職を務めています。
【メッセージ】
世の中の変化にともない、はたらくことへの、「迷い」「不安」が増し、「もやもや」が増えていると感じています。そんなもやもや解消のお手伝いができればと思っています。
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