履歴書の健康状態欄の正しい書き方と内容~通院中・持病・既往歴はどこまで書く?~
履歴書の健康状態欄を書くときの基本ルールと見本(サンプル)
▼正しい健康状態欄の記入例
健康状態欄の正しい書き方とポイント
- 健康であれば原則として「良好」と書く
- 持病があっても業務に支障がなければ「良好」と書いてOK
- 通院などが理由で、公休日以外での休み・早退が発生する場合は明記する
採用担当者の目
採用担当者が確認するのは通常業務に支障がないか
採用担当者はこの欄の内容を見て、採用予定の職種で問題なく業務を行えるかどうかを確認します。そのため、たとえ持病があったとしても、募集している職種の通常業務に支障がないと考えられる場合は「良好」と書いてOKです。もちろん、現時点で特に自覚症状がなければ「良好」と書きます。わざわざ健康診断を受けて正確な健康状態を確認する必要はありません。
健康状態に問題がないときの健康状態欄の正しい書き方と例文
病気などを患っておらず、自覚症状が特に思い当たらない場合は「良好」と書きましょう。「ただの風邪」は健康状態の異常に含まれません。履歴書を仕上げているときに風邪などで体調を崩しても、数日中に治って通常業務に支障がなければ「良好」と書くことができます。
また、応募時に骨折など一時的なケガをしている場合でも、入社時点で完治する見込みであれば「良好」と書いてOKです。なお、面接時にケガの治療中であることが明らかに分かるケースでは、「現在、右腕を骨折していますが、採用時には完治しており、業務に支障はありません」などとひとこと書き添えてもいいでしょう。面接官に余計な心配をかけることがなくなります。
▼健康状態に問題がなければひとこと「良好」と書く
【例文】
・良好
・きわめて良好(これまで〇年間、無遅刻・無欠勤です)
【解説】
現在、健康で希望職種で問題なく働くことができる状態であれば、ひとこと「良好」と書くだけで十分です。履歴書の健康状態欄で必要以上の記載があると、採用担当者が余計な懸念を持ったり、誤った内容を記入しているとみなされたりする可能性があります。より健康であることをアピールする場合も、過度な表現は避け、「きわめて良好(これまで○年間、無遅刻・無欠勤です)」という程度にとどめましょう。
持病・既往歴がある場合や通院中の場合の書き方と例文
書き方に悩んでしまうのが、持病や既往歴があったり、将来的にも日常の動作に影響のあるケガをしている場合です。業務に支障があるかどうかで書き方が異なるので、しっかりと確認しておきましょう。絶対にしてはいけないのは、業務に支障がある持病や既往歴があったり、ケガをしていたりするにもかかわらず、健康状態欄に「良好」と書くこと。採用決定後に「健康診断書」の提出を求められることは多く、その健康診断書の内容と履歴書の健康状態欄の内容に相違があると、内定が取り消される可能性もあります。自分の健康状態を正しく記載しましょう。
業務に支障のない持病・既往歴・ケガがある場合
▼業務に支障をきたさなければ「良好」と書いてOK
【例文】
・良好
【解説】
花粉症、腰痛、肩こり、頭痛、貧血、慢性胃炎、高血圧、視力が悪いなどの自覚症状があったとしても、日常業務に差し障りがなければ「良好」と書いて構いません。また、通院治療中であっても、公休日の通院で済むのであれば「良好」と書いてOKです。
業務に支障のある持病・既往歴・ケガがある場合
▼通院にともなう休み・早退などの頻度や程度を記入する
【例文】
業務に支障はありませんが、持病の定期検診で3カ月に1回の午後休暇を希望いたします
【解説】
持病の治療中などで公休日以外に通院しなければいけない場合は、履歴書や面接で伝えたほうが周りの協力や理解を得やすくなります。通院のための休暇の取得が定期的なものなのであれば、あわせてその頻度も記入しましょう。ただし、日常的な業務については支障がないことは明記しておくこと。具体的な病名については書かなくても構いませんが、面接等で聞かれる場合があることを覚えておきましょう。
健康状態欄の記載内容は書類選考に影響する?
前提として、企業が選考を行う際に、応募者に既往歴がないかを確認することや、健康状態を理由に不採用とすることは望ましくないこととされています。
それでも企業指定の履歴書に健康状態欄が設けられていることがあります。その場合に健康状態欄の記載内容から採用担当者が知りたいのは、「日常の業務が問題なくできるか」ということ。「突然、休むことはないか」「身体に負担がかかる業務に適応できるか」といった判断材料となる重要な項目となります。そのため、持病・既往歴・ケガなどの影響で、日常業務に明らかな困難が発生する場合は、本人の適性、能力を発揮できないと判断し不採用とするケースがあります。
とはいえ、健康状態に何かしらの不調があったからといって、即不採用につながるとは限りません。スキルや能力、人柄などが採用基準を満たしていれば、病気を患っていても採用されることは多いでしょう。応募者の健康状態を考慮して、より活躍しやすい職種を提案されることもあります。
健康状態をどこまで正直に書けばいいのか判断がつかない場合は、健康状態の記入欄がない履歴書を使用する方法もあります。ただし、持病を抱えながら、転職活動をすることや新しい職場で働くことは少なからず身体に負担がかかりますし、周囲に悪影響を与える可能性もあります。正直に伝えておくほうがいいでしょう。
健康状態に不安がある場合、できる限り治療に専念して「良好」と書ける状態まで回復させてから、転職活動をスタートするのもいいでしょう。また、希望している職種・業種にこだわらず、現在の状態でもできる仕事を探すなど、思い切って選択肢を広げれば、無理のない転職ができるかもしれません。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
岩瀬 翔
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
【経歴】
コンサルティングファームの業務系コンサルタントを経て、現職に入社。dodaのキャリアアドバイザー、新規事業の部門で企業の採用支援も経験し、10年以上転職支援に携わっています。現在は管理職として、幅広い業界・職種の方の転職をサポートしています。
【メッセージ】
企業担当や自社採用の面接官も経験していますので、採用する側の本音を踏まえて、「転職者がどうしたらいいのか分かる」情報を提供します。
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