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履歴書の通勤時間欄の書き方と内容~見本(サンプル)・作成のコツ~

採用担当者は「通勤時間欄」を見て、応募者の通勤時間と交通費をチェックしています。ここでは、履歴書の通勤時間欄の正しい書き方や注意すべきポイントを、理由をふまえて紹介します。ぜひ参考にしてください。履歴書の書き方はこちら。

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2021年4月から厚生労働省が推奨している履歴書のテンプレートでは「通勤時間欄」の項目が応募者のプライバシーの要素が非常に高い情報であることを踏まえ削除されています。

履歴書の通勤時間欄を書くときの基本ルールと見本(サンプル)

▼通勤時間欄の正しい記入例

通勤時間欄の正しい書き方とポイント

  • ドアtoドアの片道最短ルートの所要時間を書く
  • 5分単位で書き、1時間未満の場合は「0時間◯◯分」と書く
  • 通勤に使用する交通手段を書き添える

履歴書に書く通勤時間は、片道の所要時間を書くのがルール。「自宅から会社までのドアtoドア」の所要時間を合算します。公共交通機関に乗っている時間だけでなく、自宅から駅までの移動時間などを含めトータルの所要時間を書いてください。

また、ことわりがなくても採用担当者はここに記入された通勤時間を「片道」として捉えます。誤って伝わらないよう、往復にかかる時間ではなく、必ず片道の通勤時間を記入してください。通勤経路の選択肢が複数ある場合は、その中から最短ルートを選んで記入しましょう。

時間は5分単位で書くのが一般的です。32分なら30分、44分なら45分などと、端数を切り下げるか切り上げて書きましょう。正確に伝えたいからといって1分単位で記載していると、過度にきちょうめんな人と映ってしまうかもしれません。かといって、あまりにもざっくりした時間を書くのもNG。入社後に履歴書の内容と異なると判明した場合、トラブルになるケースもあります。また、1時間未満の場合は、書き忘れでないことを示すため時間の欄に「0」と書いてください。

「通勤時間欄」には利用する交通手段を書き添えるのもポイントです。「電車」「バス」「自転車」など、会社に行く際に使う交通手段を記入しておくと、採用担当者に通勤経路を正確に伝えられます。また、車で通勤する場合は「自家用車」が正しい書き方です。ただし、マイカー通勤を許可していない企業もあります。あらかじめ車での通勤が可能か求人情報を確認しましょう。

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通勤時間欄で採用担当者は何を確認する?

それでは、採用担当者は書類選考にあたって、通勤時間から何を確認しようとしているのでしょうか。通勤時間が短すぎる、もしくは長すぎると選考に影響はあるのでしょうか。採用担当者がチェックポイントとしている2つの点について詳しく解説します。

応募者の体力的な負担が大きくなりすぎないか

入社後は自宅と会社の間を毎日往復することになります。採用担当者は、応募者の通勤時間や距離が長すぎると、疲れがたまり仕事に支障が出る可能性を心配します。通勤時間欄の内容によってマイナス評価を受けないためにも、通勤時間が短いに越したことはありません。通勤経路が複数ある場合には、最も早く到着する交通手段を選択し、その所要時間を記入しましょう。

日によって通勤方法が変わる場合はどのように書く?

都内勤務の場合、通勤時間が90分を超えると「応募者にとって負担が大きいのでは?」という懸念が生まれるといわれています。通勤時間が90分を超えてしまう場合は、本人希望記入欄に「現職でも同様の通勤時間ですが、業務に支障はありません」などと記入し、あなたにとって通勤時間に問題がないということを伝える工夫をすることをおすすめします。

会社負担の場合の交通費が高すぎないか

通勤にかかる交通費は、会社が全額あるいは一部を負担するのが一般的です。そのため、採用担当者は通勤時間欄から交通費を推測し、会社負担額が高くなりすぎないかを確認しています。交通費は企業にとって毎月必ず支払うコスト。採用側はできる限り安く抑えたいと考えています。交通費負担が極端に大きいと判断されれば、選考に影響することを理解しておきましょう。

都内勤務の場合、企業が負担してもよいと考える交通費は高くても月に7万~8万円程度といわれています。これを超える場合はマイナスの評価につながる恐れがあるため、採用側の懸念を払拭できる方法を考えておきましょう。

変則的な場合の通勤時間の正しい書き方

「すでに引っ越しを予定していて入社するころには住所が変わっている」「複数の勤務地候補があるため、どこまでの通勤時間を書けばよいのか分からない」といったイレギュラーなケースも考えられます。そんなときは、採用担当者がひと目でわかるように、通勤時間を算出した条件を補足するというのが基本的な対策。分からないから書かない、条件を補足せずに自分だけにしか理解できない書き方をするというのは絶対にNGです。記入漏れや間違った記入内容と勘違いされてしまう恐れがあります。通勤時間欄にスペースが足りない場合は、「本人希望記入欄」に書いても問題ありません。通勤時間の算出のベースとなっている条件を正確に伝え、採用担当者の誤解を招かないことが重要です。

選考の合否にかかわらず引っ越しが決まっている場合

▼新住所からの通勤時間を計算して記入し、補足説明を入れる

【例文】
新住所より(2018年12月1日転居予定) 電車、バス
約0時間50分

【解説】
すでに引っ越し先が決まっていて新居から通勤することが確定している場合は、新住所からの通勤時間を記入しましょう。その際、必ず新しい住所からの通勤時間であることを記載してください。この補足がなければ、履歴書の「住所欄」に書いた現住所からの通勤時間と異なるため、採用担当者から誤った内容を記入しているとみなされる可能性があります。転居日が決まっている場合は、日付も記入するのがベターです。ただし、転居日が近い場合は、住所欄に新住所を書くのが一般的です。この場合、補足説明は不要です。

内定・採用決定後に引っ越しを検討する場合

▼時間・分を「―」として補足説明を入れる

【例文】
採用いただけましたら通勤可能エリアに転居を予定しております(30分圏内)。
約―時間―分

【解説】
採用が決定したあとに、職場の所在地に合わせて引っ越しを検討する予定の人もいるでしょう。地方から都内の企業への転職を目指している、Uターン転職をするといったケースが想定されます。このような場合は通勤時間を計算することができません。だからといって、通勤時間を空欄にするのはNGです。採用担当者に記入漏れだと誤解されてしまう可能性があります。数字を書く場所に「―(横線)」を引いたうえで、「採用いただけましたら通勤可能エリアに転居を予定しております」などと記入しておきましょう。「30分圏内」などのように、想定している通勤時間を加えてもOKです。

勤務地が複数ある・未定の場合

▼希望勤務地までの通勤時間を計算して記入し、補足説明を入れる

【例文】
〇〇店勤務の場合 徒歩
約0時間20分

【解説】
特定エリア内で複数の店舗を持っている企業や、全国に支社を構えている企業の求人には、勤務地が確定していないものも少なからず存在します。このような場合は、希望する勤務地・配属先に合わせた通勤時間を書いてください。そのうえで、「〇〇店の場合」「△△支社の場合」などと補足説明を加え、採用担当者にどこの勤務地を想定しているか伝えましょう。

正しい通勤時間を調べる方法

履歴書の通勤時間には、最短ルートを選択したときの所要時間を書くのがルールです。そこで利用したいのが、インターネット上やスマートフォンのアプリで提供されている乗り換え案内サービスや地図検索サービスです。特におすすめなのが、地図検索サービスの経路検索機能を使う方法。自宅の住所と会社の住所や建物名を入力して検索するだけで、徒歩、電車、車など、使用する交通手段に合わせて所要時間を調べることができます。

ポイントは実際に通勤する時間帯を想定して経路の検索を行うこと。移動する時間帯によって、電車の運行本数や乗り換えのしやすさ、道路の混雑状況が異なるため、5分程度の誤差は簡単に生まれてしまうからです。たとえば、応募先の企業の始業時刻が午前9時なのであれば、その10分から30分前の時刻を到着時刻として設定したうえで検索するといいでしょう。そうすることで働き始めたときに、通勤にかかる時間をある程度、正確に計算することができます。

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