在職中に転職活動をするときの履歴書の書き方
~職歴欄・連絡方法・退職予定日の記入方法~
在職中に転職活動をするときは必ず「職歴」に「現在に至る」と書く
在職中に転職活動をする場合は、履歴書の「職歴」の最後に必ず「現在に至る」と記入しておきます。「現在に至る」と書くと、現在もその直前に記載されている職場に在籍していることを示すことができます。職歴に「現在に至る」という記載がない場合は、離職中であると受け取られてしまう可能性があるので注意が必要です。
▼在職中の職歴の正しい書き方
企業の採用活動は、「○月△日までに、□□をできる人を×人採用する」といった形で、明確なスケジュールを持って行われるのが一般的です。特に中途採用の場合は、可能な限り早く自社に必要な人材を採用したいと考えています。そのため、応募者の現在の就業状況は、採用担当者にとってとても重要な要素となります。「現在に至る」というたったひとことではありますが、企業側にとっては重要な意味を持つことを理解して、確実に記入しましょう。
現在の就業状況が明確でない人は、採用・選考のスケジュールを立てづらいため、最悪の場合、優先度が下がったり、敬遠されてしまったりする可能性があります。一般常識を問われるところでもあるので、手を抜かないことが大切です。
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在職中の本人希望記入欄への「連絡可能時間」「連絡手段」の書き方
在職中に転職活動をする際の履歴書のルールが分かったところで、続いてはプラスアルファの評価を得るための工夫について紹介していきましょう。まず考えておきたいのは、応募先の企業とのコミュニケーションの方法です。在職中の場合、平日の日中は現職の仕事をしているため連絡がとりづらいことが想定されます。その点は採用担当者も十分に理解していますが、何度、電話をしてもつながらないといった状況に陥ると、ネガティブな印象を持ってしまうこともあるでしょう。連絡がとれた人から順に選考が進んでしまい、結果としてライバルに先を越されてしまうかもしれません。
在職中で忙しい!時間がない人が、転職活動でやってはいけない3つのこと
連絡がとれず選考に漏れてしまうリスクを少なくしたいときは、「本人希望記入欄」を活用するという手があります。連絡がとりづらい時間帯、とりやすい時間帯、連絡がとりやすい手段などを記入して、主体的にコミュニケーションが円滑になる方法を伝えておくのです。
ただし、このとき注意すべき点があります。それは、自分からの一方的な要求と捉えられないようにすること。「仕事があるからこの時間に連絡してほしい」ではなく、「貴社に入社したいので、スムーズにコミュニケーションをとりたい」「採用担当者の方に無駄な手間をかけさせたくない」という気持ちを簡潔に表現するのです。
▼連絡がとりやすい時間帯・方法の正しい書き方
【例文】
現在就業中のため、平日9~17時はお電話に出られない場合があります(12~13時は休憩時間のため、出られる可能性が高いです)。
恐れ入りますが留守番電話にメッセージを残していただくか、メールにてご連絡いただけますと幸いです。
【解説】
連絡がつきづらい時間帯を明確に記載しながらも、ほかの連絡手段を提案し、「いただけると幸いです」という言葉を使うことで、一方的な要求ではなく「貴社とのコミュニケーションを重視している」ということを伝えています。また、12~13時という連絡がつきやすい時間帯がはっきりと記載されているので、採用担当者も電話連絡に対して積極的になりやすくなっています。入社に対する熱意と感じてくれる採用担当者もいるでしょう。
在職中の本人希望記入欄への「退職予定日」「入社可能日」の書き方
前述したように、採用担当者はまず応募者の現在の状況を知りたいと思っています。採用後いつ入社できるのか、いつから勤務できるのかという点が気がかりだからです。新規事業の立ち上げのための人員募集や、急いで欠員を補充しなければならない場合などには、入社可能日が採用選考に大きな影響を与えるケースもあります。
そこで、実践したいのが本人希望記入欄に「退職予定日」「入社可能日」を明記しておくという方法です。応募先の企業の採用スケジュールに合致していれば、それだけでひとつのプラスポイントとなりえます。ただし、自分の予想や希望だけで未確定の退職時期を記入するのはNGです。もし、希望通りに退職できなかった場合、応募先の企業に大きな迷惑をかけてしまうからです。「退職予定日」「入社可能日」を書く場合は、その日が絶対に変更されないというのが前提となります。退職するかどうか未定の場合は、無理に書く必要はありません。
また、本人希望記入欄には特記事項がない限り「貴社の規定に従います」とひとことだけ記載しておくのが履歴書のセオリーとなっています。長い文章を書くと、悪い意味で目立ってしまうことがあるので、できるだけ簡潔に記入することを心がけてください。「退職予定日:〇〇年△月□日」「入社可能日:〇〇年△月□日」と書くだけで十分です。
【例文】
20●●年〇〇月●●日(〇)
入社可能日:20●●年〇〇月●●日(〇)より就業可能
スムーズに退職予定日を決めるには?
退職予定日を決めるには上司と相談する必要があります。スムーズに会社を辞めるポイントを紹介します。
就業規則を確認して退職を申し出る
一般的には、退職予定日から1カ月以上前には退職の申し出を行うのが良いとされています。会社ごとに「退職の申し出は〇カ月前までにすること」と決められているので、就業規則を確認しておきましょう。ギリギリに申し出てしまうと、希望した日に退職できなくなってしまう可能性があります。
退職を伝えるタイミングにも注意
退職の意思を伝えるタイミングも大事です。退職に際しては、通常業務と並行して引き継ぎやさまざまな調整が必要になります。繁忙期に伝えてしまうと、会社や自身にも負担が大きくなってしまうので、業務が落ち着いているときに伝えるのが望ましいでしょう。
引き継ぎや有休消化の日数を考慮して退職予定日を決める
有給休暇を消化してから会社を辞める場合、「最終出勤日」から逆算してスケジュールを立てるようにしましょう。「現在の仕事があとどれくらいで終わるのか」「後任者に引き継ぐのにどれくらいの時間が必要か」「あいさつ回りに行く必要のある取引先はいくつか」などを考慮し、余裕を持ったスケジュールで退職予定日を決めるのがおすすめです。面接の中でも確認されることがあるので、大まかでも入社可能時期を答えられるようにしておきましょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
松永 玲湖
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
【経歴】
dodaで約12年間キャリアアドバイザーと人材紹介の法人営業に携わり、九州・中部・関東での勤務経験があります。現在は営業職の方を中心に転職支援を行っており、U・Iターン転職など地域をまたいだ転職のサポートもしています。
【メッセージ】
仕事とプライベートは密接に関連しているので、働く場所や働き方など、考えることがたくさんあると思います。また、自分の強みは何か?得意なことは何か?と迷いを感じていらっしゃることもあると思います。そのような悩みや迷いが解決できるような情報を提供させていただきます。
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