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内定・退職

内定辞退はメールでも大丈夫? ~マナーや書き方、例文を徹底解説~

小堀 綾/顔写真

監修:小堀 綾(こぼり・あや)dodaキャリアアドバイザー

内定辞退の連絡は、企業から連絡方法の指定がない限り、メールで送っても構いません。ただメールの書き方や送り方が分からず、悩む人もいるでしょう。この記事では、メールで辞退を伝える際の必須マナーや書き方、さらにすぐに使える例文をケース別に紹介します。

なお本記事内では、転職エージェントを利用せずにご自身で直接求人に応募した場合の辞退の仕方について解説しています。転職エージェントを利用している場合は、担当のキャリアアドバイザーを介して連絡するのが一般的です。

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この記事でわかること

  • 内定辞退はメールでもOK、ただし誠意ある表現を心がける
  • 内定辞退メールの本文では、内定辞退の意思を明確に伝え、これまでの選考に対する感謝を添える
  • 内定辞退の理由は詳細まで語りすぎず、簡潔に記載する

メールで内定辞退の連絡をしてもいい?

企業から特別な指定がない限り、内定辞退はメールで連絡しても問題ありません。人事担当者は日中に面接対応や会議で席を外していることも多く、電話をしても不在でつながらないケースは少なくありません。何度もかけ直して連絡が行き違いになるよりも、メールで簡潔に辞退の意思を伝えたほうが、お互いスムーズにやりとりが進むでしょう。

一方で、場合によっては電話での連絡が望ましいケースもあります。例えば、オファー面談や会食、工場・職場見学など、あなたのために特別な対応をしてもらった場合は、これまでの選考での対応への感謝と辞退することを心苦しく思っているという気持ちを直接電話で伝えたほうが、より誠意を示せるでしょう。

内定辞退メールの書き方・例文を見る

内定辞退をメールで伝える場合の必須マナー

ここでは、メールで内定辞退を伝える際の最低限のマナーを紹介します。

内定辞退は転職活動の中で起こり得る自然な判断です。ただし、内定を辞退する企業であってもマナーに則った対応が必要です。メールは便利で手軽な手段ですが、あくまでビジネス上のやりとりであることを忘れないようにしましょう。

回答期限を厳守する

内定通知を受けると、通常1〜2週間ほどの回答期限が設けられます。辞退を決めた場合は必ず期限内に連絡することが大切です。

あなたがその会社の内定を辞退したら、企業は採用スケジュールを調整し、次の応募者対応に移ります。そのため、辞退の判断がついた段階で早めに伝えるのが誠実です。期限を過ぎてからの連絡や放置は企業にとって迷惑になるばかりか、あなたのビジネスパーソンとしての信頼も大きく損なってしまうので絶対に避けましょう。

内定をもらったけど迷う、やめたほうがいい?後悔しないための対処法・判断ポイントを解説

メールで内定通知が届いた場合は返信形式で送る

メールで内定通知が届いた場合は新規メールを立ち上げるよりも返信形式で送ったほうが、これまでのやりとりの履歴が分かりやすいのでおすすめです。件名は変更せず「Re:」を付けたままスレッドを保ちます。

内定辞退のタイミングで人事担当者に初めてメールを送る場合は、使用するメールアドレスや差出人名がビジネスで使用するのに違和感がないか確認してから送ります。また、誰から送られたメールか分かるよう、件名と本文にフルネームを書いておくことも大切です。

他社状況や企業へのネガティブな感想などは書かない

内定辞退の理由を伝える際に、他社との詳細な条件比較、企業への批判的なコメントを添えるのは避けましょう。例えば、「A社のほうが貴社よりも年収が高いため」といった表現はトラブルや不快感を招きかねません。

内定辞退の理由は必要以上に詳しく書く必要はなく「一身上の都合」「熟考の結果」など無難な言い回しで十分です。

「一身上の都合」の意味とは?書き方と使い方を例文とともに解説

短くても自分の言葉で感謝を伝える

内定辞退の連絡では、選考の機会をもらったことや面接などに時間を割いてもらったことへの感謝を添えましょう。

テンプレート文をそのまま使っても問題ありませんが、ビジネスライクな印象になりがちです。例えば「面接でのていねいなご説明が大変参考になりました」など、一文だけでも自分の言葉を加えると、より感謝の気持ちが伝わりやすくなります。

内定辞退メールの基本構成

ここでは、内定辞退メールを作成する際の基本構成をテンプレート形式でまとめます。

件名

内定辞退のご連絡/堂田 太郎1

To:△△△@●●.co.jp
CC:douda-tarou@●●.com4

本文:
○○株式会社 人事部
○○様

お世話になっております。内定のご通知をいただきました、堂田 太郎です。

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。

せっかくのお知らせをいただきながら誠に恐縮なのですが、熟考の結果、内定を辞退したくご連絡を差し上げました。2

履歴書や職務経歴書にお目通しをいただいたり、面接でのご対応をしていただいたりと、貴重なお時間を割いてくださったにもかかわらず、このようなご連絡になりますことを大変心苦しく感じております。3

面接をご担当いただいた○○様をはじめ、採用に関わってくださった皆さまには、心より感謝しております。

最後になりますが、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

-----------------------

署名

①件名

これまで企業とメールでやりとりをしておらず、内定辞退のタイミングで初めてメールを送る場合は、「内定辞退のご連絡/○○」など要件と差出人名を書くことで、一目で内容が伝わる件名にしましょう。

メールで内定の連絡が届いている場合は、返信形式で送ります。その際、件名は変更せず「Re:」を付けたままスレッドを保ちます。

② 辞退理由

辞退理由は「一身上の都合」「熟考の結果」などで十分です。ただし、人事担当者も内定辞退の理由を把握しておきたいと考えるため、より詳細な理由を求められることもあります。

それを踏まえて「他社へ入社することに決めた」「家庭の事情により」など、あらかじめ内定辞退の背景が分かるように書いておいてもよいでしょう。

③ お礼など

選考を通じて時間を割いていただいたことへの感謝や、期待を裏切ることへのおわびを添えると誠意が伝わります。

④ CCに自分のメールアドレスを入れる

CCに自分のアドレスを入れることで、送信完了になっているかを確認することができます。

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内定辞退メールのパターン別例文|コピペして使える

ここでは以下の3つのパターン別に、コピペして使える例文と書き方のコツをご紹介します。

なお、このブロックで紹介する内定辞退メールの例文は、新規でスレッドを立ち上げる場合を想定しています。前述した通り、企業からの内定通知メールに返信する場合は、件名を変更する必要はありません。

「他社の内定を承諾する」を理由にする場合の例文

件名

内定辞退のご連絡/堂田 太郎

To:△△△@●●.co.jp
CC:douda-tarou@●●.com

本文:
○○株式会社 人事部
○○様

お世話になっております。

内定のご通知をいただきました、堂田 太郎です。

このたびは内定のご通知をいただき、誠にありがとうございました。

大変光栄なお知らせをいただきながら恐縮ですが、他社への入社を決意したため、誠に勝手ながら内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。

面接や選考の機会を通じて貴重なお時間を頂戴しましたこと、またていねいにご対応いただきましたことに心より感謝申し上げます。

最後になりますが、貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。

-----------------------

署名

他社の選考も受けていることを人事担当者に伝えている場合は、他社に入社することを正直に伝えても問題ありません。ただし「A社のほうが好待遇だった」など、詳細な比較内容までは書かないようにしましょう。

「一身上の都合」を理由にする場合の例文

件名

内定辞退のご連絡/堂田 太郎

To:△△△@●●.co.jp
CC:douda-tarou@●●.com

本文:
○○株式会社 人事部
○○様

お世話になっております。

内定のご通知をいただきました、堂田 太郎です。

このたびは内定のご通知をいただき、誠にありがとうございました。

誠に心苦しいのですが、一身上の都合により、今回の内定を辞退させていただきたく存じます。

選考に際してていねいにご対応いただきましたこと、また貴重なお時間を割いていただきましたことに厚く御礼申し上げます。

貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。

-----------------------

署名

家庭の事情や体調など個人的な理由で辞退する場合、詳細まで説明する必要はありません。「一身上の都合」という表現で十分です。

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「現職に残る」を理由にする場合の例文

件名

内定辞退のご連絡/堂田 太郎

To:△△△@●●.co.jp
CC:douda-tarou@●●.com

本文:
○○株式会社 人事部
○○様

お世話になっております。

内定のご通知をいただきました、堂田 太郎です。

このたびは内定のご通知をいただき、誠にありがとうございました。

熟慮を重ねた結果、現職にとどまることを決意いたしましたため、内定を辞退させていただきたく存じます。

選考を通じて大変ていねいにご対応いただきましたことに心より感謝申し上げます。

貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

-----------------------

署名

「現職の慰留を受けた」「社内で新たな役割を任された」など詳細を書く必要はありません。企業批判や他社比較に触れず、あくまで自分の決断としてていねいに伝えるのが無難です。

内定辞退メール送信後の対応

内定辞退のメールを送った後、「企業から返事が来た場合はどうすればいいの?」「返信がないと不安」と感じる方も多いでしょう。しかし、基本的に辞退メールは一方的に意思を伝えるものであり、追加のやりとりが必須というわけではありません。ここでは、送信後に想定される2つのケースについて解説します。

企業から返信があった場合

内定辞退メールに対して企業から返信があった場合、基本的には追加の返事は不要です。ていねいに返信するのは良いことですが、やりとりが長引くと、人事担当者に「まだ考え直してもらえる余地があるのでは」と受け取られる可能性もあるためです。

ただし、企業側から質問があったり、具体的な確認事項が記載されていたりする場合は、その内容にのみ簡潔に回答しましょう。

再考を促すような内容だった場合は、改めて「今回はご縁がなかったことを心苦しく思いますが、辞退の意思は変わりません」と明確に伝えるのがポイントです。

企業から返信がなかった場合

多くの場合、内定辞退はメールを送った時点で完結し、企業からの返信がないことも珍しくありません。この場合、メールの再送や「届いていますか?」といった念押しは不要です。むしろ必要以上の確認はかえって失礼に当たる場合もあります。

メールが無事に届いたか確認したい場合は、CCに自分のアドレスを入れて、メールを送りましょう。送信完了になっているかを確認することができます。

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まとめ

内定辞退をメールで伝えることは、基本的に問題ありません。

メールで内定通知をもらった場合は、そのメールに返信する形でメッセージを送ります。新規でメールを立ち上げる場合は、件名に用件と名前を書きましょう。

本文は「辞退の意思」と「感謝」を簡潔に伝えることが大切です。辞退の理由は「一身上の都合」や「熟考の結果」程度で十分で、詳細に書きすぎる必要はありません。ネガティブな表現は避け、最後は必ず感謝の言葉で締めくくりましょう。送信後に企業からの返信がなくても追加対応は必要ありません。

企業に直接、内定辞退のメールを送ることに抵抗がある方は、転職エージェントの利用がおすすめです。

dodaエージェントサービスを使って転職活動を進めれば、キャリアアドバイザーが企業への内定辞退連絡も代行してくれます。

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【要注意】労働契約上の「内定」とは?

本記事内では「企業から採用条件通知書が発行されたタイミング」を内定と呼んでいます。 しかし、労働契約上は採用条件通知書が発行されただけでは「内定」とはなりません。

企業から「採用条件通知書」が送付され、求職者が求人企業に対し、入社日・年収等重要な条件を踏まえ、就業することの意思表示をした状態が労働契約上の内定となります。
ですから、退職交渉の開始や他社選考の辞退は、労働契約が成立してから 行ってください。
dodaエージェントサービスを利用している場合は、キャリアアドバイザーに相談しながら、慎重に進めてください。また、ご自身で企業と直接やり取りしている場合は、エビデンスが残る形で進めていただくのが安全です。

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