連載転職の失敗談から学ぶ!後悔しない転職成功術
仕事の選び方が分からない…優先順位のつけ方や自分に合った仕事を見つける方法を解説
仕事の選び方が分からず、良い待遇・条件に惹かれて選んだ結果、転職後にやりがいを感じられません
キャリアアドバイザーの助言
自分の転職の軸を見極めよう
まずは、自分がどうして転職したいのかをはっきりさせることが大切です。転職の理由は複数の要素が混在している場合が多いので、その中で優先順位が最も高いものを見極めましょう。例えば人間関係が転職の大きな理由なら「上司が代わったら転職しないで済むのか」「部署を変えたらどうか」「やりがいを優先するなら給料が下がってもいいのか」などと自問自答し、出てきた回答に対し「それはなぜ?」とどんどん理由を突き詰つめていきます。最終的に出てきた答えは自分が転職したい一番の理由につながるはずです。
この整理が甘いと、せっかく転職しても自分に合わないと感じたり、再び不満が出てきてしまったりする可能性があります。
転職の一番の理由を突き詰めるための時間をしっかり取り、仕事選びの軸を見極めた上で転職活動を進めましょう。
詳しく知りたい
仕事の選び方のよくある失敗理由
今回のような失敗はどうして発生してしまうのでしょうか。ここでは仕事の選び方のよくある失敗理由について2つのポイントをご紹介します。自分の状況に当てはまるものがないか確認してみましょう。
不満と向き合えていない
表面的な不満だけに注目してしまい、本来の不満と向き合えていないケースは、仕事選びのよくある失敗理由です。現状の表面的な不満を解決することだけを目的に仕事を選んでしまうと、不満を生んでいる根本理由を解決できなかったり、仕事選びにおいて大事にすべき軸を見落としてしまう恐れがあります。
現職・前職に対してどのような不満があるのか、転職せずにその不満を解決することは難しいのか、難しいのであればその理由はなぜか等、質問を繰り返して現在抱えている不満を分解していきましょう。
希望条件にとらわれすぎてしまう
現状の不満を分析した結果、それらを解決できる仕事を探すために希望条件にとらわれすぎてしまうことがあります。すべての希望条件を満たす求人を探そうとすると、そもそも応募できる求人がなかなか見つからず、結果的に転職活動が長引いてしまうでしょう。また、企業同士を比較するためにも、応募求人数は極端に絞りすぎないのがおすすめです。
事前に希望条件を洗い出しておくことも大切ですが、転職活動を通じて「転職に求めるもの」が変わることは往々にしてあります。希望条件にとらわれすぎるのではなく、まずは少しでも気になる求人を見つけたら行動してみる・応募してみるなど、間口を広げて求人選びをするとよいでしょう。
仕事の選び方が分からないときの5ステップ
仕事の選び方のよくある失敗を踏まえて、具体的にどのように仕事を選べばいいのでしょうか。ここでは仕事を選ぶ際に参考にしたい5ステップをご紹介します。
1.転職したいと思った理由を整理する
まずは、現職・前職の何が不満だったのか、何を実現したいと思い転職を決意したのか、などの転職の理由を洗い出しましょう。この洗い出したものに対して、さらに「なぜ?」を繰り返すことで転職理由を深掘りでき、現職・前職に限らず、働く上で自分にとって必要な条件の分析につながります。
2.自分の強み・弱みを整理する
転職したい理由を洗い出せたら、次は自分の強み・弱みを知るために自己分析をしましょう。強み・弱みを分析するには、まず実績にとらわれず、これまでやってきたことを洗い出すのがおすすめです。その中からさらに、好き・嫌いな業務、褒められたことなどを分類していくと整理しやすいでしょう。転職では自分の強みを活かせるかどうかも仕事選びのポイントの一つです。自分の強みや弱みは現職・前職への不満を深掘りするだけでは分からないので、別途これまでの経験をもとに自己分析し、どんな仕事に適性があるのかなどを整理しましょう。
3.将来どうなっていたいかを整理する
仕事を選ぶ際は、過去や現状への不満、今の自分の強み・弱みだけでなく、将来の理想から逆算することも大切です。
5年後、10年後、20年後のキャリア、家族、給与、働き方などの理想の姿を想像して、書き出してみましょう。書き出す内容は些細なことでも構いません。ない場合はそれでもOKです。逆に今の状況から変化していたくないことがあれば、それも仕事選びにおける重要なヒントになるので、書き出しておきましょう。
4.転職における希望条件を洗い出す
転職の理由や自分の強み・弱み、そして今後の理想像が洗い出せたら、転職活動における希望条件を整理していきます。洗い出した条件から似たような条件をまとめていきましょう。
希望条件をひと通り洗い出せたら、優先順位をつけます。優先順位をつけることで、最低限譲れない条件を踏まえて仕事選びができるはずです。内定を複数社からもらった際も、この順位をもとに最終的に入社する企業を絞り込めるでしょう。具体的な方法としては、まずは各条件を「must」「want」で分類し、それぞれの中で順位をつけていく方法がおすすめです。
なお、優先順位は最初に決めたものから絶対に変更してはいけないというわけではありません。転職活動を進める中で柔軟に変更していきましょう。応募の段階では「must」だと思っていた条件でも、選考を通してさほど重要ではないと気づいたり、逆に「want」だと思っていた条件が予想以上に自分の中で大切なものだと気づいたりすることもあります。優先度を参考にしつつも、幅広い企業の選考を受けてみましょう。
5.希望条件を参考に仕事・企業選びをする
希望条件とその優先順位が整理できたら、具体的な仕事・企業選びをしていきましょう。求人を見ながら、これまでの経験や自分の好き・興味を活かせるのはどんな仕事や企業か考えてみます。
このとき、実際に転職を希望する業界・職種にかかわらず、幅広い業界・職種の求人票を見ながら、それぞれの特徴を知ることが大切です。複数の企業を見る中で自分に合っていそうな業界や企業風土はどんなものかを考えることができます。さらに実際にいくつか面接を受けてみると、どんな企業の雰囲気が自分に合うか、合わないかの傾向も見えてくるでしょう。志望度が高くなかったとしても、実際に選考を受けることで、行きたいと思える企業が見つかる可能性もあるので、積極的にいろいろな企業を見てみることをおすすめします。
適切な仕事選びのためには事前の分析が大切
転職活動を成功させるために、欠かせない第一関門といえる仕事選び。転職を始めたきっかけとなる現職・前職への不満を解消し、自分に合った、将来目指したいキャリアをかなえられる仕事を見つけるには、事前にこれらをよく分析し言語化することが大切です。また洗い出した希望条件は優先順位をつけ、これに沿って求人を探すのが一般的ですが、このとき希望条件に固執しすぎるのは避けましょう。幅広い業界・職種の選考を受ける中で、当初は想定しなかった企業とのご縁が見つかるかもしれません。
転職理由の掘り下げや自己分析を自分一人で進めるのに不安がある人は、転職エージェントに相談してみるのもおすすめ。転職のプロと相談しながら自分に合う仕事を探しましょう。
入社後に「こんなはずじゃ…」とならないために、
転職のプロに相談しよう
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
飯島 陽介(いいじま・ようすけ)
国家資格キャリアコンサルタント
米国CCE,Inc.認定GCDF-Japan キャリアカウンセラー
【経歴】
アパレルメーカーに新卒入社し、マーケティング職として勤務。自身の悩みをきっかけに、個人のキャリア支援(人生・仕事)に意義を感じ、パーソルキャリア株式会社に転職。現在までにコンサルティング職・エンジニア職を中心に、業界・職種・年齢の垣根を越え、15年超、累計7,000名以上の方を担当させて頂きました。
【メッセージ】
お話をさせて頂く中で、自分らしさへの自己理解を深めて頂き、結果、お一人おひとりらしい生き方や働き方へのご支援ができるパートナーになることができれば、と考えております。
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