スマートフォン版で表示

面接で転職理由(退職理由)を質問されたときの
正しい答え方と回答例文

「転職理由(退職理由)」は、中途採用の面接でよく聞かれる質問のひとつです。この質問で面接官が確認したいのは、「応募者が入社後にすぐに辞めてしまわないか」という点。面接官の質問意図をしっかりとくみ取り、的確な受け答えができるようになりましょう。このページでは、面接官の質問意図、上手な答え方のコツに加えて、OK回答例、NG回答例も紹介しています。「面接時に実際に話した転職理由ランキング」も要チェックです。

このエントリーをはてなブックマークに追加

1.面接官が転職理由(退職理由)を聞く理由

転職活動の面接で、面接官がチェックしたいのは「応募者が自社で活躍してくれそうかどうか」「応募者が入社後にすぐに辞めてしまわないか」という2点に集約されるといっても過言ではありません。そして、「応募者が入社後にすぐに辞めてしまわないか」を見極めるために行う、最も象徴的な質問が「なぜ転職しようと思ったのですか?」「どうして今の会社を辞めようと考えたのですか?」といった、「転職理由(退職理由)」についての質問です。

第一に面接官は、応募者が語る転職理由と自社で起こりうる状況と照らし合わせて、自社との相性をチェックしていると考えるといいでしょう。例えば、繁忙期には残業が発生することが分かりきっている企業に対して、「残業が絶対に嫌だったのです。定時で帰れないので辞めたいと考えました」と言ってしまうと、面接官に「この人はすぐに辞めてしまうのではないか」という不安を与えてしまうことは、誰にでも理解できるはずです。

もうひとつ評価の対象となりやすいのが、転職理由となった現職・前職での不満や不安を、自身で改善・解決するための行動を起こしたかという点。どのような組織にも欠点はあります。その欠点を補う当事者としての自覚を持っていること、アクションに移せることが、実はビジネスパーソンとして非常に重要な能力なのです。「上司が嫌な人だった」「給料が安かった」「キャリアアップが見込めなかった」などと、不平や不満だけを述べてしまうと、組織の一員としての責任感の欠如を疑われ、「すぐに逃げ出してしまう人」というイメージを持たれてしまう可能性もあります。

2.面接で転職理由(退職理由)を上手に答えるポイント

それでは、実際に面接官に「なぜ転職しようと思ったのですか?」と転職理由(退職理由)を尋ねられたら、どのように答えればいいのでしょうか。上手に答えるためのポイントは以下の5つです。それぞれ、詳しく解説していきましょう。

転職理由(退職理由)を答えるときの5つのポイント

ポイント1. うその転職理由を作らない

ポイント2. 言わないことを決めておく

ポイント3. キャリアプラン・働く目的との一貫性を持たせる

ポイント4. 不満・愚痴だけに終始せず、状況と行動を具体的に説明する

ポイント5. 前向きな姿勢と熱意を表現する

ポイント1.うその転職理由を作らない

できるだけ面接官から高評価を得られるようにと、うその転職理由を作り上げてしまう人が少なからずいます。しかし、転職理由を答えるときにうそをつく必要はありません。転職を志した以上、現職・前職に何らかの不満や不安があったことは、採用担当者も十分に理解しています。伝え方に気をつける必要はありますが、基本的には転職に至った理由はうそをつかずに答えるようにしましょう。

たとえうその転職理由が評価され、内定を勝ち取ったとしても、本当の転職理由に当てはまるような状況が入社後に起きたとき、退職を余儀なくされてしまうことでしょう。それでは、自分にとっても企業にとってもマイナスにしかなりません。

ポイント2.言わないことを決めておく

とはいえ、会社を辞めようと思った理由を何から何まで打ち明ける必要もありません。転職理由は、応募企業への転職によって解決されることに限定したほうがいいでしょう。より分かりやすく言うなら、応募企業でも想定される状況や、漠然と感じていただけの不満は「言わない」と決めて面接に臨むということ。前述したように面接官は転職理由から「応募者が入社後にすぐに辞めてしまわないか」を見極めようとしています。応募企業で想定される状況をあえて転職理由として挙げるのは大きなリスクです。また、漠然とした転職理由は、単なる不平不満と受け取られるケースがあり、マイナス評価につながる可能性があります。

例えば「人間関係」に関することは、転職理由としてはNG回答の代表例です。「上司とそりが合わなかった」「同僚と仲良くなれなかった」といった状況は、どんな企業に所属したとしても起こりうること。面接官から「うちの会社でも同僚と仲良くなれなかったら辞めるの?」とシビアな質問をされてしまう事態にもなりかねません。セクハラ、パワハラなど、誰もが納得できるものでなければ、転職理由に人間関係に関することを持ち出すのは避けることをおすすめします。

ポイント3.キャリアプラン・働く目的との一貫性を持たせる

キャリアプランや、人生において自分が働くことの目的と、転職理由に整合性がとれていることも重要なポイント。なぜなら転職は、自分が理想としているキャリアプラン・働く目的と現状とのギャップを埋めるための手段だからです。

転職理由は、「現職・前職の嫌だった点、不満に思ったこと」ではなく、「自分の理想とするキャリアプラン・働く目的を実現するために最適ではなかった事柄」という観点で考えてください。転職理由を話すときはポジティブに言い換えるのが良いとよくいわれますが、このように考えて転職理由を見つめなおすと、自然と前向きなものになっていきます。

極端な例にはなりますが、「AI技術者になりたいと考えていて、その勉強もしている。しかし、今の職場ではAIを活用する領域がない。だから、今の会社を辞める」。これなら誰もが前向きな転職理由として受け止めてくれるでしょう。「家族のために一定の収入を安定して得たいが、今の会社は歩合制であるため収入が不安定である。だから、現在の会社を辞める」。このような転職理由も働く目的と合致しているので、面接官にとって納得感のあるものといえます。

なお、当然のことながら、キャリアプラン・働く目的が応募企業に入社することで実現しないのであれば、その転職理由は不適切です。スムーズに志望動機につなげられるかどうかも確認しておきましょう。

ポイント4.不満・愚痴だけに終始せず、状況と行動を具体的に説明する

転職理由について質問をするとき、面接官は応募者の不満や愚痴を聞きたいわけではありません。「給料が安かった」「休みが少なかった」などと漠然とした理由を挙げられたとしても、面接官は評価のしようがありません。もし、「休みが少なかった」という転職理由を伝えたいのであれば、「●日間の連続勤務が常態化していた」「6カ月間のうちに休日は●日しかなかった」などと、誰にでも分かるように具体的な表現を用いて客観的に判断ができる事実を伝えるようにしましょう。

また、改善に向けて自分から行動を起こしたというエピソードを盛り込むことも大切です。課題に対する自主的な行動を示すことができないと、他人任せで問題解決能力が低いと捉えられかねません。改善アクションは大げさなものでなくても構いません。「アクションを起こし改善を試みたが、解決されなかった」というところまで話してください。

ポイント5.前向きな姿勢と熱意を表現する

転職理由についての質疑応答は面接の中で最も話しづらい話題といえます。ときには自分の足りない点、弱みにつながる出来事を語らなければならないケースがあるかもしれません。だからこそ、できるだけ自信を持って明るく答えてください。

もし、回答した転職理由に対して厳しい追及をされたとしても、顔をしかめたり、自信なさげに振る舞ったりしてはいけません。指摘されたことについては素直に受け止め、自分自身を成長させる意欲があることを伝えましょう。「その経験があったからこそ御社に入りたい、御社で頑張りたい」と言葉にして、前向きな姿勢と熱意を表現することが大切です。

3.面接での転職理由(退職理由)の回答例

続いては、転職理由(退職理由)のOK回答とNG回答の例を紹介していきます。よくあるケースをベースにサンプルを作成しているので、きっと参考になるはずです。

転職理由(退職理由)のOK回答例

【OK回答例】

今の職場では入社当初から、毎日朝7時から夜12時までの勤務が常態化しています。同僚も同じ状況で、2年間にわたりアウトソーシングを提案したり、増員の要望を出したりしましたが、変化を好まない会社の風土もあり、「うちの会社はこのやり方でやってきた」と受け入れられませんでした。ワーク・ライフ・バランスを改善したいと考え、転職を決意した次第です。

労働時間について「毎日朝7時から夜12時まで」という誰が見ても「長い」と思える具体的な数字が挙げられており、納得感があります。また、周囲も同じ状況だったと伝えることで、長い労働時間が個人の能力不足によるものではないことが示されています。改善アクションの内容も具体的です。保守的な会社の方針から改善が受け入れられず、転職を決意したという流れに不自然さはなく、十分な説得力を持っているといえます。

【OK回答例】

給与水準が低く、経済的にゆとりがないことが直接的な理由です。現在、月収18万円程度ですが、先輩社員の話を聞くと、5年後も大幅な改善や昇格が見込めない状況です。両親が仕送りを必要としているほか、今後、私自身が家族を持つことを考えると、今の会社で働き続けるのは難しいと考え、転職を決めました。御社では成績に応じたインセンティブやポジションが得られるとうかがっています。御社に入社し、売り上げ貢献を果たすことで、経済的な困難を克服し、キャリアアップを実現したいと考えています。

給与が少ないことを転職理由とした例です。「月収18万円」「5年後も改善が見込めない」など、数字を交え具体的に現状を説明できています。また、その背景として、「両親への仕送り」という、面接官が納得できる事情も端的に述べられています。将来を考えると不安という内容にも違和感はありません。応募企業の特性に合わせて、将来の展望を述べているのも好印象です。

【OK回答例】

今の現職では営業職として勤務をしていますが、お客さまの声をじかに把握しているにもかかわらず、課題解決につなげられない現在の仕事に限界を感じています。上司に商品改善プロジェクトの立ち上げを提案したり、商品企画・開発部への異動願を出したりするなど、可能な限りのアプローチを試みたのですが、コスト・人員の観点から実現は困難であるとの回答が続きました。未経験ではありますが、顧客ニーズのくみ取りには自信があり、御社の商品企画チームで、顧客本位の商品づくりに邁進したいと考えております。

キャリアチェンジを要する転職の場合の回答サンプルです。「顧客本位」という、仕事に向き合う上での価値観が全体を通して感じられる内容で、職種の変更に対する前向きな熱意が感じられます。その価値観が、営業での実体験を通じて培われたものであることも評価されやすいポイント。なお、キャリアチェンジの場合は、転職理由を述べる際にも志望動機に関する要素が多くなりがちですが、あくまで問われているのは「辞めた理由」です。志望動機は志望動機を聞かれたときにしっかりと話せばよいので、長くなりすぎないように注意してください。

転職理由(退職理由)のNG回答例

【NG回答例】

上司に嫌われていると思ったから辞めました。細かなことで揚げ足をとり、しょっちゅう大声で私を怒鳴ります。私の仕事ぶりを常に監視していて、ひとつのミスで1時間以上も叱られたこともあります。これ以上、今の上司と一緒に働くのは嫌なんです。

人間関係を転職の理由にする場合、「好き嫌い」といった感情の問題として説明するのはNGです。どこの職場に行っても、合う人、合わない人は必ずいます。人間関係の感情論を転職理由にしてしまうと、面接官は「うちの会社でも同じことが起きるのでは」と不安を抱いてしまいます。もし、上司の叱責などを転職理由に据えるのであれば、その非合理さや責任の所在を明確にし、「もっと自分らしく仕事をできる環境で能力を磨きたい」などと、伝え方を工夫しましょう。

【NG回答例】

私は山登りが趣味なのですが、休日出勤が多くプライベートな時間がとれないのがつらいです。忙しい時期は連日残業で、こんな生活に疲れてしまいました。その割に給料は安いです。上司は私を評価してくれず、やりがいを感じにくい環境なのも理由のひとつです。

いくつもの理由を連ね、結局なぜ退職したのかという点がはっきりしません。「多い」「安い」など抽象的な言葉が並び、説得力も欠けています。「疲れた」「つらい」というネガティブなワードが目立ち、不平不満ばかり述べている印象です。「上司が評価してくれない」という発言からは主体性が感じられず、良い印象につながりません。理由はこれというものに絞り、結論から簡潔に述べた上で、その根拠を具体的に示してください。

4.転職経験者が実際に面接で話した転職理由(退職理由)ランキング

20代から30代の転職経験者が、面接で実際に話した転職理由をランキング形式でまとめました。他の転職経験者がどのような転職理由を面接で話しているかをチェックし、自分の面接時の受け答えの参考にしましょう。

転職経験者が実際に面接で話した転職理由(退職理由)ランキング

 

※複数回答
※出典:doda調べ「転職に関するアンケート」
調査期間:2018年12月
調査対象:20~30代のビジネスパーソン2,302人
調査実施:パーソルキャリア株式会社(転職サービス「doda」を運営)

転職理由(退職理由)のランキング1位は、「給料・収入のアップを実現するため」、2位は「労働時間の短縮、ワーク・ライフ・バランスを実現するため」という結果になりました。面接で話す転職理由として、給与や待遇に関することは適切でないといわれるケースがあるのですが、生産性の向上や長時間労働の抑制に力を入れる企業が増えているため、任せる予定の仕事をしっかりとこなしてくれそうな人と面接で評価されれば、こうした転職理由もさほど問題にはならないようです。

3~5位までは「キャリアアップを実現するため」「スキルアップを実現するため」「希望する職種・業務に就くため」といった、比較的、ポジティブな転職理由が並びます。自身の理想とするキャリアを築くための転職であることを強調することで、転職理由という答えづらい質問をアピールポイントに転換している人が多いことがうかがえます。このあたりまでが多数派といえそうです。

ちなみに、年代・性別ごとに見ていくと、男性・20代では「キャリアアップを実現するため」「スキルアップを実現するため」という回答が最も多く、男性・30代では「給料・収入のアップを実現するため」という回答が1位になっています。また、女性では20代、30代ともに「労働時間の短縮、ワーク・ライフ・バランスを実現するため」が1位になりました。ライフスタイル、ライフステージによって、面接で話す転職理由には差が出る結果となっています。

アンケートにご協力ください。このコンテンツは役に立ちましたか?

面接の準備をしながら、応募する求人を探そう
新着求人を見る
面接前に知りたい、職場の雰囲気や求人の背景など転職のプロが情報提供します
エージェントサービスに申し込む(無料)
面接の自己紹介・自己PR のコツを学べるセミナー
面接力アップセミナーに申し込む
このエントリーをはてなブックマークに追加

doda転職フェア(東京)