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初めて転職する方へ
成功のコツと就職活動(新卒採用)と転職活動(中途採用)の違い

就職活動(新卒採用)も転職活動(中途採用)も、「仕事探し」という意味では同じもの。そのため、転職が初めての人は、転職活動をつい就活の延長のように考えてしまいがちです。しかし実際には、その目的や選考過程が大きく異なるため、押さえておくべきポイントや成功のコツも異なったものになります。転職活動を成功させる秘訣を、就職活動と比較しながら紹介していきましょう。

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1.転職・転職活動の成功とは

多くの人にとって、就職活動(新卒採用)の成功は、希望した企業から内定を獲得することだったのではないでしょうか。仕事に就いて社会人として自立することが最優先だったという人も少なくないはずです。では、転職・転職活動(中途採用)における成功とはどのようなものなのでしょうか。まずはこの点を明確にしておきましょう。

「今の職場よりも良い環境を手に入れる」ことが転職・転職活動の成功

転職・転職活動の成功とは、「今の職場よりも良い環境を手に入れる」ことです。当たり前のようですが、これがシンプルな答えです。

ただし、何をもって「良い」とするかは人によって違うはずです。それは、「スキルを伸ばせること」かもしれませんし、「やりがいがある仕事ができること」かもしれません。「ワーク・ライフ・バランスが取れること」「もっと高い給料をもらえること」を「良い」とする人もいるでしょう。つまり、転職・転職活動の成功は、十人十色のものなのです。

逆に言えば、自分が何を「良い」としているかが不明瞭なままで転職や転職活動すると、失敗してしまうかも。今の職場の何に不満を抱えているのか、どんな企業に入れば不満が解消されるのかを冷静に見極め、転職の目的を明確にすることが、成功への第一歩となるでしょう。

転職にあたって年収・条件はどう考える?

ビジネスパーソンにとって「年収」「給与」は、自分の仕事の価値を測るバロメーターのひとつ。転職時に年収アップが実現するなら、それに越したことはありません。もし、あなたが「年収アップ」を目的として転職活動をするのであれば、年収にこだわるのは良いことでしょう。

しかし、「スキルアップ」や「ワーク・ライフ・バランス」を求めているなら、年収や条件面の良さに振り回されないように注意が必要です。本来の目的である「今の職場よりも良い環境を手に入れる」ことがおろそかになってしまうからです。ほかに転職の目的があったにもかかわらず、年収重視で転職先を選んだ結果、すぐにその会社を辞めることになるのは残念なことです。
転職の目的を重視した結果、もしかすると年収が下がってしまうこともあるかもしれません。しかし、転職先での働き方次第で給料は上がるもの。2、3年先を見据えて、長期的な視野で転職先を選んだほうが、転職活動が成功する可能性は高いでしょう。

2.就職活動(新卒採用)と転職活動(中途採用)の違いを知るのが転職成功の近道

ここからは就職活動(新卒採用)と転職活動(中途採用)の間に、具体的にどのような違いがあるのかを、6つのポイントに分けて解説していきます。違いをしっかりと理解した上で、各ポイントで必要なアクションを取ることが転職活動を成功させるための近道です。

【就活と転活の違い-1】採用スケジュールが違う

転職活動と就職活動では、企業の採用スケジュールが大きく異なります。新卒時の就職活動と同じように考えていると、希望する求人に応募できなくなってしまうかもしれません。

就職活動春・秋の一括採用に向けたスケジュールが組まれている

日本の企業は、毎年4月1日入社に向けて新卒者を一括採用するのが一般的です(秋採用の場合もある)。採用スケジュールもこれを前提に組まれており、ほとんどの企業がほぼ同様の日程で動いています。そのため、新卒時の就職活動は、周りの友人などと同じタイミングで開始したという人が多いのではないでしょうか。

また、学校主催の説明会があるほか、OB・OGからのアドバイスを受けられることが多く、就職活動の進め方について自分ひとりで悩むことは少なかったかもしれません。最近ではインターンシップ制度を取り入れる企業も増えてきており、就業体験をした上で会社選びをすることもできました。

転職活動企業が必要に応じて不定期で実施。選考期間は1カ月程度

中途採用の求人は、企業がそのときに必要な人材を集めるために行うもの。年間を通して、不定期に実施されており、決められたスケジュールはありません。注意したいのは、必要な人材が採用でき次第、採用活動が終了するということ。人気の企業になると数日で募集が終わってしまうことも多いようです。転職活動では、応募のスピードが非常に重要です。選考期間は長くても1カ月程度。新卒採用に比べて格段にスピーディな対応が求められます。

また、「やりたいこと」や「なりたい自分」を目指しての転職もあれば、会社の都合や家庭環境などの外的要因によって転職せざるを得ないなど、活動開始の理由やタイミングはさまざま。適切な相談相手が見つからないことも多く、手探りで活動をスタートする人が少なくありません。

【CHECK!】初めての転職活動、まずは転職エージェントにご相談を

転職活動を始める際、エージェントサービスを無料でご利用いただけます。転職・キャリアプランの相談を受け付け、それぞれの人が置かれている状況に合わせて、求人情報の紹介や企業との連絡を代行してくれるので、転職活動が初めての人にぴったりなのです。転職のプロが実施する、応募書類のアドバイスや面接対策も非常に役立ちます。

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【就活と転活の違い-2】応募する企業の選び方が違う

転職活動と就職活動では、応募する企業を選ぶ段階でも違いが生まれます。転職活動では、転職の目的を整理した上で、自分の経験・知識・スキルを応募先企業でどう活かせるのかをアピールする必要があり、キャリアの棚卸しと情報収集が大事になります。

就職活動「会社軸」で応募する会社を選ぶ

新卒採用の就職活動では、「業種・職種に興味がある」「知名度がある」「イメージがいい」「自分の学校の先輩がいる」などを理由に、「会社軸」で応募する企業を選ぶ人がほとんどです。多くの企業が、入社後に配属先を決めるシステムを採用しているため、自分がどのような仕事に就くか見通しを立てることが難しいからです。

エンジニアやデータアナリストなどの特定の職種では、ジョブ型採用(仕事内容・配属先が決定している)を実施している企業も増えてきていますが、まだまだ少数です。入社後に想定される業務内容をもとに、応募先企業を選んだ人は少ないでしょう。

転職活動転職の目的と企業の採用ニーズの掛け合わせで企業を選ぶ

転職活動は、職場を替えることで「今の環境では実現できないこと」を手に入れるためのものです。つまり、転職活動を成功させるためには、現職・前職で足りないものをしっかりと分析した上で、それを手に入れられる求人に応募する必要があるということ。スキルアップが目的であれば、入社後に任せてもらえる仕事の内容が重要でしょうし、収入アップやワーク・ライフ・バランスの改善が目的であれば、報酬や勤務形態について詳しく確認する必要があります。

また、中途採用は基本的に即戦力採用が前提となっているので、自分のこれまでの知識や経験、スキルを活かせる求人に応募しなければ、なかなか内定をもらえません。企業がどのような人を求めているのかをよく理解しておく必要もあります。転職活動では、転職の目的をしっかりと定めた上で、自分の経験や能力を求めている企業を探すことが重要です。

【就活と転活の違い-3】選考過程が違う

応募から内定までの選考過程も、転職活動と就職活動には違いがあります。転職活動のほうが圧倒的に選考過程と所要期間は短くなります。

就職活動選考ステップが多く、数カ月かけて内定に至る

新卒採用は非常に多くの学生を対象に行われるため、選考のステップが多くなりがちです。「会社説明会」「書類選考(エントリーシート)」に始まり、「筆記試験・適性試験」「一次面接」「二次面接」くらいは当たり前。「最終面接」の前に、「三次」「四次」の面接があった、面接とは別のグループワークによる選考を受けた、という人も多いのではないでしょうか。

また、選考の前半では合否の連絡を受けるのにも時間がかかったはず。書類選考の結果を2週間、なかには1カ月近く待ったという人も少なくないでしょう。たくさんの選考を経て、1社の内定を獲得するまでに数カ月間もかかったという人がほとんどのはずです。

転職活動選考は3段階が基本、2週間程度で内定が出ることも

転職活動の選考過程は、「書類選考」「一次面接(現場担当者など)」「二次面接(役員などの決裁者による最終面接)」の3段階で行われるのが一般的です。多くても、二次面接と最終面接が分かれて、4段階になる程度です。

そのため、応募から内定までの期間は短く、応募してから2週間程度で内定を獲得できることも。就職活動のようにゆったりと構えていると、選考のスピードについていけず、準備がおろそかになるので注意してください。企業が中途採用の求人をしているということは、自社に合う人がいれば今すぐにでも採用したいということ。在職中の場合は、退職可能な日を想定しながら転職活動をしたほうがよいでしょう。

【就活と転活の違い-4】応募書類・提出書類が違う

就職活動をしていると、実にさまざまな書類を提出することになります。一方、転職活動で必要な応募書類・提出書類は非常にシンプル。その分、慎重に作成する必要があります。

就職活動たくさんの書類を提出して「何をしたいか」をアピールする

新卒採用における応募書類・提出書類は企業によってさまざまです。エントリーシート、履歴書、成績証明書、卒業見込み証明書はほとんどの企業に共通していますが、応募した企業によっては、小論文や作品例を提出したかもしれません。

さまざまな書類を出していたものの、選考過程でアピールしていたのは、人柄を打ち出す自己PRや、企業への志望動機が中心だったはずです。新卒採用で企業は、「その学生が組織になじめそうか、入社後にどのくらい活躍してくれそうか」という観点で評価をしているからです。

転職活動職務経歴書で「何ができるか」をアピールする

転職活動で必要な応募書類は、基本的に「履歴書」「職務経歴書」の2種類。特に重要なのは職務経歴書です。職務経歴書は、自分の経歴と実績やスキルを書いて、自分に「何ができるか」をアピールする書類。中途採用で多くの企業が求めているのは、即戦力として活躍してくれる人材です。そのため、職務経歴書で「何ができるか」を明確に示し、採用担当者に自社で活躍している姿をイメージしてもらうことが、転職活動を成功させる秘訣のひとつと言えます。

【就活と転活の違い-5】書類選考や面接の評価基準が違う

転職活動と就職活動では、書類選考や面接の評価基準も明らかに異なります。一言でいうと、就職活動は「ポテンシャル・人柄重視」、転職活動は「実績・スキル重視」です。

就職活動ポテンシャル・人柄を重視して選考する

新卒採用で企業が重要視するのは、ポテンシャルや人柄です。一部のジョブ型採用の職種をのぞき、学生に対して入社後の業務に直結する実績やスキルを求める企業は少ないでしょう。エントリーシートや面接では、長所・短所、学生時代に大切にしていたことなど、人柄をアピールする機会が多かったのではないでしょうか。勉強や課外活動、アルバイトを通して学んだ問題解決力やリーダーシップ、素直さなどを伝えた記憶はありませんか?

企業は学生に対して、入社後にいちから教育することを前提としているため、素直さや理解力、問題解決力、自社の社風になじめるかどうかといった要素を評価基準としていたのです。

転職活動実績・スキルを重視+高い入社意欲も必要

中途採用で内定を獲得するためには、基本的に即戦力として活躍できることが条件となります。そのため、書類選考や面接で重要視されるのは、社会人経験の中で積み上げてきた実績やスキルです。特にその実績やスキルが自社で再現できるのか、活かせるのかを見ています。内面的な長所やポテンシャルに対する評価の優先順位は相対的に低いのです。

ただし、企業は応募者の中から最も実績・スキルが高い人を採用するとは限りません。企業が求めているのは、必要な能力を持った人が、想定しているスケジュールどおりに入社し、長く勤めてくれること。たとえ誰よりも能力が高かったとしても、「入社意欲が低い」「スケジュールが合わない」「人柄が社風と合わない」といった場合は、採用を見送られる可能性もあります。

【CHECK!】新型コロナウイルスの影響で実績・スキル重視がより顕著に

2020年に発生した新型コロナの影響は、企業活動に大きな影響を及ぼしています。中途採用についても例外ではありません。顕著なのは「実績・スキル重視」の傾向がより強まっていることです。景気の先行きが不透明な中、「今、本当に必要な人材」しか採用されなくなっているのです。書類選考、面接の通過基準は以前に比べてシビアになっています。転職活動を成功させるためには、自分の実績・スキルが的確に伝わる応募書類を作成し、しっかりとした準備の上で面接に臨むことが大切です。

  • 面接対策 完全ガイド~質問・回答例・マナー~
    面接突破のコツを詳しく知りたい人はコチラをチェック。よくある質問とその回答例に加え、面接を受ける際のマナーなど、中途採用の面接について、多角的に解説しています。書類選考を通過したら、面接前にぜひ一度、確認しておきましょう。

【就活と転活の違い-6】内定通知後にすべきことが違う

転職活動と就職活動を比較したとき、内定後に取るべきアクションも大きく異なります。転職活動では、新しい会社に入社するための準備を急いで進めなければなりません。

就職活動内定後に入社する企業をゆっくり決められる

就職活動の場合、早い人は入社日の1年前に内定を獲得することができます。内定をもらったあとは、基本的にすることはありません。単位を早く取り終えて、アルバイトや旅行に費やしていた人もいるでしょう。

また、内定を獲得してから入社意思を企業に伝えるまでに1カ月以上の猶予をもらえたのではないでしょうか。その間に他社の選考を進め、ゆっくりと企業選定をしたという人も多いはず。進路についての考え方に変化が起きた場合には、内定を辞退して秋採用にチャレンジするという選択肢もありました。

転職活動内定承諾は1週間以内が基本、退職交渉もしなければならない

転職活動は内定を獲得して終わりではありません。内定をもらってからのほうが忙しいケースもあります。まずは「内定承諾」です。内定をもらった企業に対して、通常は1週間程度で入社するかどうかを回答する必要があります。

さらに重要なのは「退職交渉」です。現職の会社に退職することを認めてもらわなければならないのです。このとき、引き留めにあってなかなか退職日が決まらないことも。また、業務の引き継ぎも欠かせません。後任者や顧客が困らないよう、できるだけ細かく業務を引き継いでいきましょう。退職時に周囲に迷惑をかけないのは最低限のマナーです。円満退職を目指してください。

3.転職活動の実態をチェック! 初めての転職活動、成功&失敗体験談

初めての転職は誰もが不安なものです。「自分は本当に転職すべきなのだろうか?」「もっと、今の職場で頑張ったほうがいいのでは?」などと迷うことも多いでしょう。そんなときは、実際に転職した人の体験談が参考になります。初めての転職活動の体験談をまとめたので、ぜひチェックしてください。

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