Q.面接で趣味・特技を聞かれる意図や適切な回答とは?
面接のときに評価の高い趣味や特技はあるのでしょうか。これといって仕事につながるような趣味や特技がないので、聞かれたときに心配です。(A.Oさん/24歳)
A.面接官は、あなたの人柄を深く知るために質問しています。本当に好きなもの、得意なことを答えればOK
中途採用の面接で、趣味・特技について質問をされることは少なく、もし聞かれたとしても評価に直接的に結びつくことはあまりないようです。とはいえ、面接官が無駄な質問をすることはありません。趣味・特技についての質問には、志望動機や転職理由などの主要な質問で一定の基準をクリアした人に対して、人物面を深掘りしたい、自社とのカルチャーになじめるかを確認したいという意図が考えられます。プラスアルファの評価を得られる可能性もあるので、聞かれたときにスムーズに答えられる準備はしておいたほうがいいでしょう。
取り上げる趣味・特技は、本当に好きなもの、得意なことであることが大前提です。面接用に格好の良い趣味を作り上げても、面接官の質問に薄っぺらな回答しかできません。うそが見抜かれて「その場しのぎのうそをつく人」というイメージを与えてしまうリスクがあります。そのうえで、その趣味が好きな理由や詳しい内容、その特技が本当である実績を順序立てて話すのがポイント。仕事で役立ちそうな趣味・特技があるのであれば、それをピックアップするのがベターですが、無理をして仕事に結びつける必要はありません。自信を持って話せる趣味・特技を選ぶことが大切です。
面接で話す趣味・特技の選び方と伝え方
趣味・特技についての質疑応答が、評価に直接的に結びつくことはあまりありません。しかし、面接時間内に行われるコミュニケーションですから、できるだけ面接官に好印象を持ってもらえるような回答は準備しておきたいところです。また、面接での回答はすべて自己PRのチャンスとなります。「特にありません」という答えは避けてください。以下の点を念頭に置いて回答するといいでしょう。
・本当に好きなもの、得意なことを選ぶ
面接官が趣味・特技についての質問をする場合、その人の人柄についてもっと深く知りたい、自社のカルチャーになじめるかを知りたいという意図が考えられます。この質問意図に対して適切に応える方法は非常にシンプルです。本当に好きなもの、得意なことを選んで話せばいいのです。今まさに没頭している趣味や、自信を持って話せる特技を選んでおけば、面接官の質問に対して回答に詰まることもありません。楽しげに語る姿をプラスに評価してもらえるかもしれません。
・仕事に役立つものを選ぶ
もし、仕事に役立っている趣味や特技があるのであれば、優先的にその趣味・特技について説明してもいいでしょう。例えば、「ビジネス書を読むことが趣味で、マーケティングについての理解が深い」「子どものころから野球をしていて、チームワークの醸成に自信がある」といった回答です。このとき重要なのは、実際に仕事に役立ったエピソードがあること。実績がない場合は、無理に仕事に結びつける必要はないでしょう。
・理由や裏付けをセットにして回答する
趣味・特技について話すときは、なぜそれを趣味にしたのか、どのような裏付けがあって特技といえるのかを具体的なエピソードとともに話すように心がけましょう。自分が趣味に没頭している姿や特技を活かして活躍している姿を面接官がイメージしやすくなり、面接官の質問意図である人柄の深掘りに対して、より適切な回答となるはずです。
【回答例つき】面接で趣味・特技を答える際の注意点
趣味・特技についての質問は、面接においてさほど重要度が高い質問ではありません。だからこそ、マイナス評価を受けたり、プラス評価を得られる機会を失ったりするようなリスクは避けたいところ。代表的な注意点を紹介しておきましょう。
・面接用にうその趣味・特技を語らない
面接で話す趣味・特技だからといって、格好の良いものや仕事にメリットがあるものを用意する必要はありません。趣味・特技についての質問をとおして、面接官は人柄や興味の方向などを知りたがっています。面接官の意図に真摯に応えないこと自体がNGな行為なのです。面接官が同じ趣味や特技を持っていた場合は、簡単な質疑応答でメッキがはがれ、「その場しのぎのうそをつく人」というレッテルを貼られてしまう危険性もあります。
・好きなことだからといって長く話しすぎない
面接の時間は限られています。趣味・特技についての質問は、面接官にとってあくまでサブの確認事項に過ぎないのが通常です。好きなもの、得意なことだからといって、夢中になって長く話しすぎてしまい、面接官が本当に聞きたかった質問への回答に割ける時間が少なくなっては本末転倒です。面接全体の時間配分を考慮しつつ、シンプルにまとめて話すように心がけましょう。
趣味・特技の回答例
【OK例】
・中学校のころからサッカーをしていて、高校時代はインターハイに出場しました。今でもフットサルチームに所属して毎週のように汗を流しています。プライベートの範疇なのですが、取引先のチームとの対戦を企画した結果、ビジネス上のコミュニケーションに役立ったこともありました。
・読書が趣味です。ビジネス書や自己啓発書を中心に、年間100冊以上は読んでいると思います。読書がこんなに好きになったのは、高校時代の恩師に、「自分が体験できないような世界のことを、たった1,000円くらいで知れるのだから、こんなにいいものはない」と言われてからです。
【NG例】
・スマホやPCのゲームばかりをしています。人とコミュニケーションを取るのがおっくうなので、休みの日くらい自宅に閉じこもっていたいんです。
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