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Age28 〜28歳から、今の私につながるキャリア〜

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掲載日:2015年8月3日

思い通りにいかないことが多い人生だからこそ
「起きていることはすべて良し」とする前向きさが大切

働くママとパパを応援する情報サイト「日経DUAL」の編集長を務める羽生祥子さん。会員10万人を超えるこの人気サイトを企画し、2013年秋にオープンするに至った背景には、自身の結婚や出産の経験が大きく影響していると言います。無我夢中で働いた20代は決して順風満帆ではなく、むしろ「沼に足を踏み入れてばかりだった」と振り返る羽生さん。その日々を経験したからこそ見えてきた、働くことの本質や、仕事を通して発信したいメッセージとは。

「日経DUAL」編集長羽生 祥子さん

1976年生まれ。京都大学総合人間学部卒業。株式会社編集工学研究所などを経て2005年、現日経BPに入社。女性誌、デジタル誌などで執筆編集を担当した後、12年に「日経マネー」副編集長に就任。その後自らの妊娠・出産の経験を活かし、新規事業プランの社内公募として、共働きのママとパパに向けたノウハウ情報サイト「日経DUAL」を企画、13年11月にオープン。編集長として編集チームのマネジメント、サイト運営、取材執筆などをこなす傍ら、帝塚山学院大学で非常勤講師や内閣府少子化対策会議有識者などを務める。小学3年生の長女、小学1年生の長男の2児を育てるワーキングマザー。
日経DUAL:http://dual.nikkei.co.jp

~28歳の時~ “全力疾走のベストタイム”を知ることは
その後のキャリアの基準や支えになる

これまでのキャリアを振り返ると、出だしから完全に劣等生でしたね。大学時代、みんなが一斉に同じ手順で就職活動をしなければならないことに疑問を感じ、その流れに乗らずにいた結果、当然のことながら就職先が決まらなかったんです。だったら、関心のあるジャーナリズムを学びにアメリカの大学院に進もうと考え、父に相談したのですが、返ってきた答えは「行きたければ自分でお金をためなさい」。就職先がないから大学院に…という私の甘い考えをバッサリ否定され、途方に暮れました。

結局卒業後は半年ほどヨーロッパ各国を旅して回り、帰国後、中途採用の面接を何社も受けてみたものの、すべて不採用。20代前半はずっとアルバイトで生計を立てていました。食費にも事欠くような毎日でしたが、悲壮感はなかったですね。仕事人生70年を24時間に置き替えるなら、20代前半はまだ朝の7時、8時。そんな早い時間帯から、自分が本当にやりたいことも分からないまま周りに同調するように行動しても、後できっと後悔すると感じていたんです。

ジャーナリズムや編集に興味があったので、25歳の時、著名な編集者(松岡正剛氏)が代表を務める編集工学研究所に入り、編集の基礎はもちろん、社会人としてのイロハやビジネスとは何かを学びました。その後、転職を経て現在の会社で編集者としてキャリアを積んでいくわけですが、20代後半はプロジェクト契約社員や期間契約社員などの非正規雇用が続きました。その経験を通して、世の中にはいろいろな立場で働いている人がいるという事実や、非正規雇用の不安定さを身をもって感じたことは、今の「日経DUAL」の仕事にも活きています。

振り返ると20代は、100メートル走を何本も走り続けるような、常に全力疾走の働き方でした。ワーク・ライフ・バランスという概念も当時の私の頭にはありませんでしたが、あの時、無我夢中で仕事に打ち込んで良かったと今は思います。20代のうちに、100メートル全力疾走の自己タイム、つまり「がむしゃらに頑張った時の自分の力の最大値」を知っておくことは、キャリアを積んでいく上でとても重要だと感じます。「あの時、あそこまでできたのだから」と後々も自分の中の基準や支えになると思います。

ものを書く仕事に興味が芽生えた中学時代、尊敬する先生から贈られた言葉が「青春の夢に忠実であれ」。「当時は意味が分からなかったのですが、青春時代の純粋な夢こそが、実は自分が一番頑張れることなのかもしれないと、後になってじわじわと実感しました」

~28歳から今、子どものこと~ 「私には大切なものが二つある!」
晴れやかな喜びがこみ上げた“ワーママ記念日”

デジタル誌の編集に携わっていた28歳の時に結婚。同じ年に、ようやく正社員になりました。その半年後に妊娠が分かったのですが、当時は毎日のように深夜に帰宅し、校了前は徹夜という生活。つわりで体調も悪く、続けていくのはとても無理だと焦りました。異動希望を出して「日経マネー」編集部に移ったのは、自分の軸を増やしたかったのもありますが、株式の取引時間は午後3時までと決まっているので、そこさえ外さなければなんとかなりそうだと考えたからです。現実はそんなに甘くなかったですけどね(笑)。

「日経マネー」では、女性の視点や感覚をフルに活かし、「家計の防衛」や「保険の見直し」などをテーマにさまざまな企画を記事にしました。無料で楽しめるイベントをカレンダー形式で紹介する「ゼロ円カレンダー」や、各月の主要な経済イベントや狙い目の銘柄をチェックできる「勝ち株!カレンダー」は現在も続く人気企画になっています。

毎日多くの人と会い、インプットとアウトプットを大量に繰り返す仕事をしていた分、産休・育休に入ってからの生活のギャップは大きかったですね。話し相手もいない状態であっという間に育児ノイローゼになり、退職届を出す一歩手前までいったことも。育休が明けて復職する日、出勤途中に不安で足が震えたのを覚えています。それでも、いざ会社で1日仕事をしてみたら、育休中に感じていた不安はうそのように消え去りました。その日の夕方、保育園に子どもを迎えに行きながら、「仕事と子ども、私には今すごく大切なものが二つある。今日は私のワーママ記念日だ!」という晴れやかな喜びがこみ上げてきたんです。この時の実感がその後、仕事と育児の両軸、つまり「DUAL」をテーマにした「日経DUAL」の構想へとつながっていきました。

20代は編集のプロになりたい一心でキャリアを積んできましたが、出産を機に、「夫婦がともに働き、ともに子育てにかかわることが普通にできる社会にしたい」という、仕事を通して発信したいメッセージが自分の中に生まれました。個人の満足や達成感だけを追求していては、仕事は長続きしにくいもの。私自身、世の中や次の世代に役立つことをしたいという思いが母になり芽生えたことで、「仕事を通して社会とかかわる」というビジネスの本質により近づけたように感じます。

3年前、新規事業の社内公募に応募する際に、手書きで記した「日経DUAL」の構想図。「誰もが価値あるアイデアを持っているはずで、あとはそれをやり遂げられるかどうか。どんな小さなことでも『きちんと最後までやりきること』は常に心掛けています」

~28歳の働く女性へのメッセージ~ “あらゆる沼”に足を踏み入れて、今がある
幸せの見つけ方は一人ひとり違っていいはず

これまで「すべての沼に一度は足を踏み入れてきた」と言えるくらい、仕事にしても生き方にしても、とにかく不器用だったと自分でも思います。分かれ道に直面した時はいつも、安定を得られそうな道ではなく、険しくても面白い経験ができそうな道を、恐れずに選んできました。そうして積み重ねたユニークなキャリアが、私自身の強みとなって今につながっています。

キャリアが思い通りにいかなくて悩んでいる人もいるかもしれませんが、私のように、周りとはペースや順序が違っていたとしても、人それぞれに幸せの見つけ方はあるはずです。「起きていることはすべて良しとする」。そんなふうに、自分の人生を肯定的に受け止めることも大切だと思います。そして私自身もそうでしたが、20代のうちは本当にやりたいことや発信したいメッセージが明確に見えていないのはある意味当然で、それを恥ずかしく思う必要はまったくありません。目の前の仕事に全力で取り組み、自分なりの努力や工夫を重ねていく中で、テーマやメッセージは後からついてくるものだと思います。

そしてもう一つ、声を大にして伝えたいのは、仕事と育児の両立は確かに大変だけど、その苦労も報われるほどに、喜びも大きいということ。仕事を終えて保育園で子どもをギュッと抱きしめる瞬間の幸せは、これがあるからやっていける!と思えるほど。そんな、普通なら記事にはならないような、指の隙間からこぼれ落ちそうな小さな幸せを「日経DUAL」では丁寧にすくい上げることを意識しています。ワーキングママやパパだけでなく、将来のライフイベントとキャリアの両立に不安を感じている若い世代のみなさんを勇気づけられるような情報を、発信し続けていきたいですね。

「キャリアとライフの両方を全力で楽しむことができれば、相互にプラスの影響が出るはず。DUALを大切にする生き方は、子育て中に限らず、人生を通して大切だと思います」

今、28歳の自分にアドバイスをするとしたら?

全速力の100メートル走を繰り返していたころ。無我夢中の自分に「選んだこと、やっていることは正しいよ」と言ってあげたいですね。過ぎてみれば“キャリアストーリー”として語れることも、その真っただ中にいる時は「わらをもつかむ思い」の連続。その中でも失敗を恐れず、がむしゃらに挑戦を続け、「わら」をいくつも積み重ねたからこそ、振り返って20代の自分を肯定できるのだと思います。28歳という中堅に分類される時期こそ、ハチャメチャなトライをした方が面白い。そのユニークさはキャリアの強みにもなるはずです。

編集後記

ハングリー精神という言葉は耳にしますが、羽生さんの場合は文字通り、食費にも事欠く20代前半を過ごし、金銭的にゆとりのある生活へのあこがれがキャリアに邁進する原動力になったと言います。取材でこんなに笑ったのは初めてというくらい、羽生さんの口からいきいきと語られる山あり谷ありのエピソードに引き込まれました。

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「自分らしいキャリアを生きる」先輩からのメッセージ

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