「書類選考は通過するのに、面接がうまくいかない」という人は、その原因は、ずばり準備不足ではありませんか?書類選考を通過したなら、企業の採用担当者に「この人に会ってみたい」と思ってもらえたわけです。そのせっかくのチャンスに、言いたいことをきちんと伝えられるよう、今回ご紹介する3つの事前準備を見直してみてください。
もくじ
面接にぶっつけ本番で挑んではいけないワケ
社内の会議や久しぶりのクラス会の自己紹介コーナーを思い浮かべてみてください。知っている人の前で話すのでさえ緊張したり、言いたいことを忘れてしまったりします。
ましてや、面接は
・人生の大きな転機を左右する場で
・初対面の人の前で
・自分の考えを正しく・分かりやすく伝える
というハードルがあります。
志望動機、転職理由、将来ビジョンなど、話す内容に関しては職務経歴書の作成時に十分に考えてあっても、その話し方に自信が持てますか?
応募者本人は面接NG理由を、「業界知識が足りなかったのかな?」「志望動機がイマイチだったかな?」と自己分析しますが、dodaキャリアアドバイザーが求人企業から入手する情報では、目を見ない、声が小さい、笑顔がない、姿勢が悪くて感じが悪い…といった理由も多いそうです。
つまり、話す内容よりも話し方でNGになるケースがあるということです。自分では、笑顔をつくっていたつもり、目を見て話したつもりでも、相手がどう受け止めているか分かりません。自分は大丈夫、聞かれたことに素直に答えれば何とかなる、という根拠のない楽観主義は捨てて、面接の事前準備に取り組みましょう。
前日でもできる3つの面接準備
面接の事前準備といっても、それほど面倒なことではありません。でも、一度でもやってみるのと、ぶっつけ本番で臨むのとでは面接本番での心の余裕が違ってきます。ひいては面接の成否をも左右するでしょう。
- キャリアの強みを見つけるには自分を客観的に知ることから始めよう
- キャリアタイプ診断を受ける
◆ 準備-1: 話したいことをセリフで紙に書く
必ず聞かれる質問に対する答えや、こちらから質問したいことなど、面接で話すことを書いてみます。この時、箇条書きではなく、自分用に面接のセリフの脚本を書くつもりで「話し言葉」で書くことがポイントです。使い慣れないカッコいい言葉遣いはやめて、自分らしい話し言葉で書きましょう。これは、決して丸暗記するためではありません。箇条書きのままだと、いざ口に出す時に、「敬語はこれでいいのかな?」「この言い方で伝わるかな?」と考えながら話すことになり、集中力が削がれてしまうからです。
<箇条書きだと>
・法人営業
・IT業界が主要顧客
・各社ごとセミオーダー提案
・15カ月連続で目標達成
・社内表彰3回
<セリフだと>
・私の今の仕事は、IT業界の法人営業です
・何か特定のパッケージを売るのではなく、各社に合わせていくつかのパッケージを組み合わせて、一番低コストで開発できる組み合わせをご提案しています。1社1社のセミオーダー提案です。
・先月まで15カ月連続で目標達成していまして、この3年間で、半年ごとの社内表彰を3回受賞しました。
◆ 準備-2: 声に出して読む
準備-1で書いた脚本のセリフを、テーブルの向かい側に面接官がいるとイメージして、その面接官に聞こえるくらいの声の大きさで読んでみましょう。黙読ではいけません。10回の黙読をするよりも、1回の音読をしたほうが、内容が頭に定着します。ここでも、暗記する必要はありません。話の流れとキーワードが頭に定着すれば、面接の場で相手の反応を見ながら落ち着いて話せるようになります。想定外の質問をされても慌てずに済むでしょう。
◆ 準備-3: 動画で自撮り
本当は、家族や友人などを相手にロールプレイをして、ズバズバとダメ出ししてもらうことが最も効果的です。でも、面接が急に決まることもありますから、誰かに協力してもらえない場合はスマホ動画を自撮りしましょう。「うわ、私ってこんな自信なさげに話してるの!?」と自分の姿を客観的に見られれば効果は十分あります。
<こんな話し方をしていないか>
・笑顔がない、無表情
・声が小さくて聞き取れない
・カメラを見ていない(相手の目を見ていない)
・うつむいて顔が見えない
・姿勢が悪い
・話しながら顔や髪をいじる
…etc.
話の内容は良くても、こんな話し方のままだと面接通過が遠のいてしまうでしょう。
話し言葉でセリフを書く、音読する、自撮り、どれも自宅で手軽にできます。こうしたちょっとした準備をするだけでも本番でのパフォーマンスが格段にアップしますので、面接前には何回かトライしてみることをおすすめします。