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更新日:2023年7月27日

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仕事・キャリアの悩み結婚・出産

「転勤族」の妻になっても、仕事を続けてキャリアアップできますか?

近々結婚する予定です。結婚後も仕事を続けたいのですが、彼が「転勤族」のため、今後は転勤のたびに私も妻として転居しなければなりません。この先、短期間で転職を繰り返すのか、どのようにキャリアを積めばいいのか、将来のキャリアプランが見えません。

(26歳/メーカー・事務/未婚)

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高島佐代子
国家資格 キャリアコンサルタント

前職ではウェディングプランナーを経験。より個人に深く関わり、人生の大きな意思決定のサポートをしたいという思いでdodaキャリアアドバイザーに。
おもに営業職、事務職、販売サービス職を担当。女性のキャリア支援実績も多数。

まずは転勤族の悩み・問題を知って心の準備を

結婚後も仕事を続けたいと考える女性にとって、転勤が多いパートナーに合わせた働き方は、今後の具体的なイメージやキャリアプランが見えづらく不安に思うことでしょう。とくに、今までしっかりとしたビジョンを持っていた方であればなおさらです。

転勤族の妻として仕事を続けていく場合、仕事面だけでなく、生活面でもさまざまな困難が生じてくるでしょう。いざというときに慌てないよう、起こりうる問題を想定して、今から心の準備を進めておけるといいですね。

生活面で想定される悩み

生活面の悩みで多く聞かれるものには以下のようなものがあります。

  • パートナーに同行するか、単身赴任してもらうか
  • いつまで転勤生活を続けるか
  • 転勤先の土地柄になじめるか
  • 転勤先で子どもを預けられる保育園や幼稚園があるか
  • 子どもの教育や習い事をどうするか

今まで慣れ親しんだ土地を離れるわけですから、人間関係もなければ土地勘もない状態で、また一からやり直しになってしまいます。それは子どもも同様で、引っ越しと転校を繰り返せば、せっかくできた友達との別れを何度も経験することになります。

一方、単身赴任になると、パートナーの生活費と自分や子どもの生活費が二重にかかってしまうため、こちらも簡単に選択できるものではありません。一部を会社が補助してくれることもあるとはいえ、その状態が長く続くとなると気がかりでしょう。

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仕事面で想定される悩み

仕事面の悩みで多く聞かれるものには以下のようなものがあります。

  • 正社員で働き続けられるか
  • パートナーの転勤先で転職できるか
  • 自分のキャリアやライフプランをあきらめなくてはいけないか

パートナーの転勤によって、これまで積み重ねてきたキャリアを断念しなくてはならなくなるのは悔しいことです。「できれば今の仕事を続けたい」「キャリアをあきらめたくない」と思う人は多いでしょう。

パートナーの転勤に合わせて勤務先を変えるとなると、そのたびに負担はかかりますし、キャリアアップの難易度も高まります。将来的に出産や育児と仕事を両立させる場合も含めると、考えることは山積みです。

転勤族の妻でもキャリアを積むことはできます


転勤族の妻は、「パートでしか働けない」「キャリアを積むことが難しい」という印象を持たれがちですが、先を見据えて計画的に行動すれば、打開策も多く見つかります。

具体的なキャリアの形成方法を知って、働くことへの不安を解消していきましょう。

転勤族の妻は正社員として働ける?

正社員として働いていると、収入や福利厚生面を考えて結婚後もこのままでいたいと思う人は多いかもしれません。

しかし、パートナーの転勤先で転職を目指す場合、「長く働き続けられる確約がないと、重要な仕事を任せにくく、正社員としての雇用は難しい」と判断されることもあるのが実情です。

それでも、結婚後も正社員として働きたいという希望があるのなら、まずは今の会社でパートナーの転勤先の近くに事業所がないか、あるなら異動できないかを上司に相談してみましょう。

全国規模の会社であれば、人事異動は定期的に行われているでしょうし、地域によっては人材が不足している場所もあるでしょう。

会社としても、新しく人材を募集するより今いる社員を異動させたほうが採用・教育コストを抑えられます。これまでの経験やスキルは有利に働きやすく、パートナーの転勤に合わせた異動の交渉もしやすくなるはずです。

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転勤族の妻におすすめしたいキャリアプラン

転勤先が地方だった場合は、求人の数がぐっと減ってしまうのが現状です。職種によってはほとんどないというケースもあるでしょう。

転勤先でキャリアを築く上で大切なのは、「選択肢が少ないからこそ、できるだけ多くの業界・職種を検討する」ことです。

自分の中でどんなキャリアを築きたいか、どんなスキルを身につけたいか、という軸を持つことはとても大事です。しかし、そこにこだわりすぎてしまうと、そもそも応募する求人がない、ということになりかねません。

転職活動を進める中で出会う企業が、当初希望していた軸とは少しずれるポジションだった場合でも、自分が大事にしたい軸や希望するキャリアに近い仕事ができないか、検討してみるのも一つの手です。

面接で「こういった仕事をしていましたが、活かせる業務はないですか?」と聞いてみるのもよいでしょう。

地方での転職活動では、まずは自分が採れる選択肢の間口を広げてから少しずつ絞っていくことで、後悔の少ない判断ができるはずです。

転勤族の妻が仕事を選ぶときに知っておくべきポイントがあります

パートナーの転勤による転職でも、妥協せずに自分らしい働き方を探すことは大切です。では、転勤族の妻となった場合、キャリアにつながる仕事に就くためにどうすればよいか、具体的なポイントを見ていきましょう。

全国に支社や支店がある会社を選ぶ

現在勤めている会社に支社や支店がなく、パートナーの転勤先で同じ仕事が続けられないのであれば、全国に支社や支店がある会社を選んで転職するのも一つの方法です。

大手企業で全国に拠点があると、パートナーの転勤先と同じエリアに異動させてもらえる可能性もあるでしょう。

専門性を高められる仕事を選ぶ

どのような職種でも、専門性を身につけていると、急な転勤で退職しても次の会社で評価を得やすく、再度転職せざるを得なくなっても、スムーズに転職活動が進められるでしょう。

例えば、経理を担当した経験があるのなら、簿記の資格を持っていると書類選考での評価も高まるでしょう。IT系の仕事の経験があれば、実務で得たスキルはもちろんのこと、基本情報技術者や応用情報技術者などの資格を活かすことも可能です。

また、もし現段階で自分に専門性がないと感じているなら、将来的な結婚やパートナーの転勤を見据えてスキルアップに取り組むと良いでしょう。

少しずつでよいので今後のキャリアに活かせる知識・スキルを身につけておくと、いざというときの選択肢が増やせます。

リモートワーク・在宅勤務で働く

リモートワークや在宅勤務であれば、パートナーがどこに転勤したとしても変わらずに仕事を続けられます。

時間の融通も利きやすいため、例えば、育児や家事の合間に働くこともできますし、子どもが急に体調不良になってしまった場合にもスケジュール調整ができるかもしれません。

同じ仕事を続けやすくなるため、キャリアアップにもつながりやすいでしょう。

コロナ以降のリモートワークの浸透に伴い、こういった就労場所に融通が利く求人は多くなりました。都市部に本社を置く企業に在籍し、自身は地方在住でリモート勤務ができるケースもありますので、ぜひ検討してみてください。

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家族の生活とキャリア、何を優先するかはそれぞれの価値観によって異なるため、すべての希望をかなえることは難しいかもしれません。

まずはパートナーとよく話し合い、お互いの考えを確認し合うことから始めてみましょう。何を大切にしたいか、優先順位をどうするか、「正解」はありませんから、定期的に話し合いすり合わせていくことをおすすめします。

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