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更新日:2024年3月5日

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仕事・キャリアの悩み強み・自己PR

「転職回数が多い」「一貫性がない」は転職で不利になる?

大学を卒業後、福祉関係の事務職として3年勤め、その後、化粧品メーカーのカスタマーサービス職に転職。5年目の去年、結婚を機に退職しました。しばらくは専業主婦として生活していたのですが、やはり仕事をすることが好きだと感じ、今、再就職を考えています。でも転職回数が多いことと、これまでの職歴に一貫性がないことが選考の際に不利になりそうで不安です。

(30歳/専業主婦/子どもなし)

キャリアアドバイザーのA.をまとめると

回答したキャリアアドバイザーはこちら

時田絵里奈
国家資格 2級キャリアコンサルティング技能士
国家資格 キャリアコンサルタント
FP3級

新卒で当社に入社。IT領域の派遣営業を経て、2011年よりキャリアアドバイザーとして従事。IT業界の職種を中心に幅広く転職サポート、これまでに3,000人以上のキャリアカウンセリングを担当。
2016年に長男を出産。自身もワーキングマザーであることから、働き方を変えたい、ワーク・ライフ・バランスを改善したい女性の転職サポートに強みを持つ。

転職回数が多い人は志望動機を明確にしましょう

質問者さんは、ご自身の転職回数や経歴の一貫性のなさが、選考で不利になるのではと不安なのですね。

一般的に転職回数が多い、もしくは職歴に一貫性がない場合は、採用面接では「なぜうちの会社を志望するのか」ということをより詳しく聞かれるでしょう。

その質問にしっかりと答えられるだけの明確な志望動機を用意しておく必要があります。

どのような理由で転職することになったのか、これまでの経験をどう活かしていきたいのかを整理しましょう。

そうすることで、転職回数や職歴の一貫性についての説得力が増します。

面接官を納得させる志望動機とは?

面接官は、自社の仕事に興味と熱意がある人、自社で経験やスキルを活かして活躍してくれる人、長く働いてくれる人を採用したいと思っています。

「面接で志望動機を聞かれたときの答え方」といった想定問答もありますが、ありきたりの言葉だけでは信用は得にくいものです。

「御社が力を入れている〇〇に魅力を感じている」「○○にチャレンジしたい」など、答える際は具体的な内容と主体的な姿勢で、自分の言葉で志望動機を説明しましょう。

「前職の経験を活かして○○のようなことをやりたい」と経験を踏まえながら話すこともおすすめです。

転職回数が多い人が転職を成功させる方法とは?年代別にポイントを解説

面接 志望動機

他社 との差別化を図る答え方

志望動機をきちんと伝えられないと、「それは同業他社でもできることですよね?」と言われかねません。職歴に一貫性がなく、今まで勤めた企業の業種や職種が異なる場合にはなおさらです。

そうならないためには、「どうしてその企業で働きたいのか」を明確にしておく必要があります。面接前に同業他社との比較をして、他社ではできない「その企業だからできること」をしっかりつかんでおきましょう。

注視すべきポイントは、応募先企業の独自性です。最初に、業務の意思決定の軸となる経営理念や、企業の将来ビジョンについて理解を深めておきましょう。

さらに、業界の中でのポジショニングやビジネスモデル、既存事業や新規事業の特徴・強み、あるいは投資先などの情報を会社ホームページや新聞・書籍などで収集して整理しておくとよいでしょう。

もちろん、公開されている情報を単純に暗記するのではなく、面接では、どこに共感したか、自分の経験がどの分野や事業に役立ちそうかを、自分の言葉で伝えることが大切です。

異業種・異職種でもキャリアに一貫性を持たせることはできます

業界や職種がまったく異なっていても、キャリアに一貫性を見いだすことはできます。

自分の得意分野や強みを志望動機に組み込む

例えば、社内外の折衝業務やスケジュール管理など、これまで経験してきた業務の中で、何か共通する点を見つけてみましょう。

キャリアに一貫性がなかったとしても、仕事をする上で大切にしてきたことや、仕事に向き合う姿勢などには、同じような思いがあったのではないでしょうか。

携わってきた業務を細かく振り返って、自分の得意分野や強みを整理し、志望動機と連動させていけば、おのずとキャリアに整合性は出てくるものです。

志望動機・志望理由の書き方【82職種の例文付き】

応募する職種に合わせてアピールしたい職歴を厳選する

これまでの自分の仕事内容から、応募先の企業で活かせるスキルや経験がないか振り返ってみましょう。一例として、どの業種・職種でも高く評価されるビジネススキルで考えてみます。

ビジネススキルには、マナーなどのヒューマンスキル、パソコンスキル、コミュニケーションスキル、問題解決スキル、調整力などいろいろな種類があります。

それぞれ分野が異なるため、自分が得意としているものは必ずあるはずです。「今までこういうことを得意としてやってきた」「このスキルを活かして働きたい」と、具体例を出してアピールしましょう。

面接で経験・スキル・やりたいことを質問されたときの正しい答え方と回答例文

また、問題解決スキルについては、困難な場面に直面したときにどのように対処したか、エピソードを交えて話すのもよいでしょう。

応募書類・面接は伝え方で印象が大きく変わります

転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方

職務経歴書を書く際は、これまで勤めてきた経験の中から、応募先の企業が求めているスキルに焦点をあてて強調することがポイントです。

異なる職種での転職歴は「一貫性がない」と誤解されやすいため、これまでどのような目的・考えを持ってキャリアを築いてきたのかが伝わるようにしましょう。

転職回数が多い場合は、入社日順に職歴を記載する「編年体形式」「逆編年体形式」ではなく、職務経歴を業務内容やプロジェクトごとに分類して記載する「キャリア形式」を選択するのもおすすめです。

キャリア形式であれば、転職回数の多さが目立ちにくく、実績やスキルはアピールしやすいため、キャリアに一貫性を持たせやすくなります。

職務経歴書に記載する実績は、信憑性や説得力を上げるためにも、数字を用いて具体的に表現するようにしましょう。

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専業主婦の再就職は面接対策をしっかりと

質問者さんのように専業主婦が再就職する場合、面接で残業や休日出勤の可否などの労働条件を確認されることがあります。

さらに、育児中の方の場合は、あわせて子どもの預け先や急なトラブルの際の対応など、育児環境を確認されるかもしれません。

事前に家族で相談し、対応を考えてから面接に臨みましょう。

答え方としては、「多分できます」といったあいまいな回答は避け、「残業は30分程度ならできる」「休日出勤は月に2回程度ならできる」と、具体的な数字を出すことが大切です。

また、企業側は「今は何ができるのか」も気にしていますから、「以前の職場で〇〇を経験したので今でもできます」「趣味でパソコンを使っていたので、〇〇はできます」など、スキル面の要素も伝えられるとよいでしょう。

専業主婦で再就職を目指しているが、うまくいくか不安です

転職回数が多く一貫性がない人ほど十分な準備をしましょう

「転職回数が多い」「職歴に一貫性がない」と悩んでいる人でも、しっかりとした準備と対策を行えば、理想の転職をかなえることも無理ではありません。

これまでの経験を整理し、応募先の企業研究も念入りに行って、自分の考えや強みが伝わりやすい志望動機を考えましょう。

さらに、職務経歴書の書き方や面接での受け答えを工夫すれば、転職回数や一貫性についてネガティブな印象を与えにくくなり、自分の強みやスキルをアピールできるはずです。

このような注意点を押さえつつ、前向きに転職活動を進めることで、質問者さんにとって理想的なキャリアプランが実現できるといいですね。

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