女性のための
転職Q&A
更新日:2024年3月5日
仕事を辞めたいけれど、30代既婚女性だと転職は難しい?
半年前に結婚しましたが、私の会社は休日と勤務時間が不規則で、夫と生活リズムを合わせるのが大変なので仕事を辞めたいです。転職しようと何社か応募してみたものの、すべて書類選考や面接で落ちてしまい焦っています。転職先は妥協したくないのですが、30代既婚女性が希望の会社に転職するのは厳しいでしょうか?
(33歳/広告・営業/既婚・子どもなし)
キャリアアドバイザーのA.をまとめると
瀬戸口瑞恵
国家資格 キャリアコンサルタント
教育業界にて営業職・マネジメント職、外資系企業での事務職を経て、2007年に当社に入社。入社以来、キャリアアドバイザーとして、個人のお客様の転職を支援。管理部門職種の方を中心に幅広く担当している。
プライベートでは2人の男児のママ。中長期的なキャリアプランの提案・個人の価値観に寄り添った求人提案を心がけている。
ライフイベントを機に、働き方を見直す人は増えています。前向きに行動を!
20代から30代にかけて、女性は結婚や出産といったライフイベントが起きやすく、ライフスタイルが大きく変化する方もいますよね。そのため仕事とプライベートのバランスに悩み、「仕事を辞めたい」「転職したい」と考える方は多いようです。
性別・年代別に見る転職状況
厚生労働省が令和4年に行った雇用動向調査のうち「性別・年代別 転職入職者が前職を辞めた理由」を見ると、結婚を理由とした退職は25~29歳女性の5.1%、出産・育児は30~34歳女性の5.3%がトップ値となっています。
つまり、結婚・出産・育児による退職が特に多い年代は20~30代といえます。
また、同調査の「年齢階級別 転職入職率(※)」を見ると、男性の転職入職率は25~29歳の15.3%から30~34歳(9.5%)、35~39歳(7.7%)と30歳前後を機に低下しています。
一方、女性の場合は25~29歳(14.1%)、30~34歳(14.0%)、35~39歳(10.7%)と30代の低下率は小さく、定年を迎える年齢まで、男性より転職入職率が高くなっています。
※転職入職率
常用雇用者に対する転職入職者(入職者のうち入職前1年間に就業経験のある者)の割合。
ライフスタイルの変化による退職はネガティブに捉えなくてOK
ご自身のプライベートと仕事とのバランスを考えたときに、やはり今の仕事は辞めて転職したほうがよいと思うのであれば、それが質問者さんにとってベストな選択だといえるでしょう。
近年の女性活躍推進の動きも相まって、女性が働きやすい環境は日々整いつつあります。「ライフイベントを機に働くペースを見直したい」「変わらず最前線で働き続けたい」など、ご自身が望む働き方をかなえられる環境はきっと見つかります。
ぜひ前向きに転職活動を進めていきましょう。
30代の転職希望者は何を求められているのかを考えてみましょう
書類選考や面接で落ちることが続くと、何をどうすればよいか分からなくなり、焦りがどんどん強くなってしまいますね。
質問者さんの場合、企業の採用担当者が30代の転職希望者に対して何を求めているのか、まずは一般的な傾向について考えてみるとよいでしょう。
30代に求められる人物像
企業が求める人物像というのは、年齢を問わず「会社に対して成果を上げてくれる人」という点は一貫しているといえます。
その中で違いを挙げるとすれば、20代は未経験でも「新しいスキルを身につけたい」「経験の幅を広げたい」という意欲を評価してもらいやすいのに対し、30代はより即戦力として成果を出すことが求められるという点です。
即戦力とは、「すぐに仕事を任せられ、成果を上げられる」状態にあることです。
多くの企業は、指導にかける時間など自社の負担を最小限に抑えた中でも活躍してくれる人材を求めていますが、景況感の先行きが不透明になると、育成や研修にコストをかけられなくなるため、入社後すぐに戦力となれる人材はより重宝されます。
30代に求められるスキル
30代の転職希望者に求められるスキルには、即戦力であること以外にも、マネジメントスキルや柔軟性などが挙げられます。
即戦力性
「求められている経験やスキルにおいてどれだけ即戦力性があるのか」を、具体的にアピールします。
事務職であれば、Excelの関数を用いたグラフ・表を活用した企画書を作成できること、貿易事務であれば、輸出入に関連する書類を作成できるなどの実務経験も即戦力としてアピールできるスキルの一つになります。
また、キャリアの中でも特に重点的に取り組んできた仕事、長く取り組んできた仕事の経験を振り返ってみましょう。
自分が主担当として取り組み、大きな成果を残したり改善を行ったりした経験を振り返り、なぜそれがかなったのか、どんなポイントを重視し、どんな力が身についたのかを言語化してみましょう。
マネジメントスキル
30代になると、後輩を教える立場になることも多いため、これまでの指導・育成経験が評価されるケースも増えます。
もしマネジメントとしての肩書でなくても、チームリーダーを担当したり後輩を指導したりした経験があれば、マネジメント経験としてアピールすることも可能ですから、職務経歴書や面接で忘れずに伝えましょう。
柔軟性
社会人経験が長くなるにつれ、それまでの経験や考え方に固執してしまい、新しい発想や取り組みに柔軟に対応することが難しくなってしまう人も見られます。
そのため、経験を備えながらも、物事を幅広く捉えて考えられる柔軟性を持っている人材は重宝されるでしょう。
自分の強みを活かせる企業を選びましょう
30代では、自分の強みを活かせる転職をするのが理想的です。
「なぜこの会社で働きたいのか」という理由が企業からも分かりやすいため、新しい職場で自分の立ち位置を確立しやすく、活躍できる可能性が高まるでしょう。
“武器”を持って転職をするためにも、転職活動を進める際には、これまでのキャリアから自身の強みや長所を徹底的に整理した上で、それらを活かせる会社探しを意識してください。
自分の強みがわからない場合、どうやって見つければいいですか?
「自分が望むキャリアアップを目指せるか」にも目を向ける
30代で転職する場合は、「チャレンジできる環境はあるか」「キャリアアップのチャンスはあるか」などに目を向けて企業を選ぶことも一つのポイントです。
積極的にキャリアアップを図ることで、将来的に出産や育児などでキャリアが一時中断した際にも、その先の選択肢は広がるからです。
ライフイベントに備えて今からペースダウンして働くよりも、チャンスや裁量をより多く与えられる企業を選んだほうが、結果的に自分自身のキャリアに大きなプラスになるでしょう。
30代の転職活動を成功させるために、具体的な対策を
30代に求められるスキルや人物像、企業選びの方向性を理解できたら、最後に、転職活動をうまく進めるための具体的な対策についても考えていきましょう。
なぜ転職活動がうまくいかないのか、理由を考える
質問者さんの場合、ご自身の「30代既婚女性」という属性を心配されていますが、結婚しているからという理由で評価が下がるわけではありません。
ただし、企業としてはできるだけ長く働いてくれる人材を求めているため、応募者の転職に対する意識や考え方は気になるでしょう。そこで、転職理由が重要になってきます。
例えば「夫と生活スタイルが合わないから仕事を辞めたい」という転職理由も、「職場を変えて家庭環境を最適化し、その分仕事に集中したい」と変換すれば、ポジティブな印象を与えることができます。
もし、それでも手応えを感じられない場合は、自分の理想や経歴と企業のニーズがマッチしていない、という状況が考えられます。
30代の転職を成功させるには、自分の経験をしっかり棚卸しして、企業の求める人材とマッチしているか確認すると良いでしょう。
また、応募先を絞りすぎてしまっている可能性もあります。
希望条件を定めて転職の軸をしっかり持つことは大切ですが、入口はできるだけ広い方が、企業との出会いが増えて、結果的にチャンスも広がります。
本当に転職するかどうかの最終判断は内定をもらった後でも大丈夫なので、「絶対にかなえたい条件は何か」を明確にし、少し視野を広げて当てはまる企業に応募してみることもおすすめです。
このように、転職活動がうまくいかない理由を把握することで、面接で話す内容や応募先を選ぶ際の対策が立てられるでしょう。
書類選考で落とされないためのポイント
採用担当者に「会ってみたい」と思わせる履歴書や職務経歴書を書くためにも、まずは基本的な書き方を把握しましょう。
特に職務経歴書では、これまでのスキルや経験を具体的な数字や実績などの内容を盛り込んでアピールすることが重要になります。
スキルやキャリアの棚卸しをするために、これまでに担当した業務、関連して取得した資格、仕事をする上で工夫して取り組んできたことなどを細かく洗い出してみましょう。
そして、採用担当者が書類を見たときに、自社の業務に活かせる経験を持っているか、滞りなく業務を実施して高い成果を出せるスキルがあるか、前向きに働く意欲がありそうかなどをすぐに判断できるよう簡潔にまとめます。
ガイドに沿って入力するだけで、簡単に職務経歴書が作成できるツールもあるので、ぜひ活用してみてください。
面接を突破するためのポイント
今後、子育てと仕事の両立も考えていて、転職後は長く働いていきたいという意欲があれば、前向きに伝えることが大切です。
また、いつまでにどんなキャリアを形成していきたいか、という現状のキャリアプランも具体的に伝えられると、長期的な就業意欲があることの説得力が増します。
そうすることで、入社後の働き方について双方のギャップが少なくなり、納得できる転職につながるでしょう。
転職したいけど
向いている仕事がわからない
今すぐ転職は考えていないけど
自分の志向性を知っておきたい
今のままでいいか
漠然とした不安がある
このようなお悩みを持つ方には
転職タイプ診断がおススメ!
- 転職タイプ診断でわかること
- 今の仕事の満足度
- 仕事で大切にしている軸
- 適職探しのアドバイス
今すぐ転職を考えていなくても、
自分の志向を知って今に活かそう!
- あなたの志向や能力を診断できて、可能性が広がる!
- キャリアタイプ診断を受ける
- あなたの「アピールポイント」を発見できて、面接や書類作成で役立つ!
- 自己PR診断を受ける
- あなたの疑問や不安に転職のプロがお答え。さっそく相談してみよう
- エージェントサービスに申し込む(無料)
関連コンテンツ
書類・面接のポイントのQ&Aを見る
- 管理職を打診されているが、自分に務まるか不安
- 安定して長く働くにはキャリアアップしなければならない?
- やりたい仕事があるものの、今の環境が恵まれていて転職に踏み出せない
- 今の仕事を続けるか、プライベートを大切にできる仕事か、働き方で悩む
- 子育てしながら仕事を続けることに漠然とした不安があります
- 大きな不満はないのですが、転職すべきかどうか悩んでいます
- 事務職でキャリアアップできますか?
- 転職したいけどこれまでの仕事に自信が持てない
- 自分の市場価値を知りたいが、どうすればいい?
- 自分の強みを活かした仕事が分からない
- 育児と両立させるためにフリーランスになるか悩んでいます
- シングルマザーであることは転職活動のどのタイミングで伝えるべき?
- 面接での自己PRがうまくできない
- 手に職となるスキルを身につけたい
- 転職回数が多いと不利になる?
- ロールモデルが社内にいないため、育児との両立ができるか不安
- 専業主婦で再就職を目指しているが、うまくいくか不安
- 自分のキャリアの軸が見つけられない
- 自分に合った仕事の見つけ方が分からない
- 時短勤務でも給与を下げずに育児と仕事を両立できる?
- 今の会社を辞めたいが、次の仕事を見つけられるか不安
- 転職で働き方の条件を選べる企業が少ない
- 残業が多くて体力的につらい
- 自分に向いている仕事が分からず、常にモヤモヤしている
- 時短勤務のワーママ、同僚に仕事のしわ寄せがいって肩身が狭いのが悩み
- 転職はうまくいかないという漠然とした不安があります
- やりたいことは特にないが、転職するかどうか悩んでいる
- ライフイベントと転職のタイミングで悩んでいます
- 未経験で広報に転職したい。成功させるコツはある?
- ワーママなので時短で働きたい。転職はできる?
- 先輩女性のライフプランに関するアドバイスは参考にすべき?
- プライベートを優先できる仕事に変えたい
- 人間関係の悩みを理由に転職を考えています
- 過去の実績がなくてアピールの仕方が分からない
- 派遣社員から正社員になるために、どうやって経験をアピールすればいい?
- 女性が活躍できる会社に転職したい。面接ではどうやって聞けばいい?
- 「女性ならではの視点」が分からない
- 面白そうな仕事や大きな仕事を任せてもらえない。何が足りないの?
- 取引先に「女性だから」と軽く見られている気がします
- ポータブルスキルの身につけ方が分からない
- 「安定」を最優先にして会社を選ぶにはどうすればいいか知りたい
- 転職回数が多く、今後のキャリアの積み方に迷っている
- 時短勤務からフルタイムに復帰した後の、育児と仕事の両立が不安
- 将来の結婚・出産を考え、転勤のない職場で働きたい
- キャリアチェンジしたいが、この先の結婚・出産を考えるとためらってしまう105742
- 子持ちだと正社員への転職は難しい? 年齢的に不安
- 営業のノルマがきついので転職したいが、決心がつかない
- 正社員を希望しているが、管理職にはなりたくない
- いつかは結婚・出産をしたいけれど、長期でキャリアが築けるか不安
- 30代の既婚女性が転職を成功させるポイントは?
- 5年後の自分のキャリアを考えて、転職すべきか悩んでいます
- MRをこのまま続けていけるのか不安。違う職種に転職したほうがいい?
- 将来の結婚・育児を見越して早めに転職したほうがいい?
- 転職と妊娠のタイミングで悩んでいる
- 営業と事務のどちらでキャリアアップをするべきか
- 契約社員から正社員への転職は不利?
- 復職後も女性営業職としてキャリアを築けるか不安
- 結婚したら営業職を続けるのは難しい?
- 時短勤務で転職できそうな求人が見つからない
- 転職を考えているが、自分の市場価値が分からない
- 時短勤務で残業ができないので、昇進できない
- 短期間で転職を繰り返すと、やはり選考で不利になってしまう?
- 転職を考えているが、「やりたいこと」と「できること」のどちらを優先すべき?
- 結婚相手が「転勤族」のため、自分の働き方やキャリアパスが見えない
- 目指すべきロールモデルがいないので不安
- いつも最終面接で落ちてしまう
- 応募書類で「自己PR」と「志望動機」をうまくつなげられない
- 結婚や出産をした後も長く働き続けるために、身につけるべきスキルは?
- これまでの職歴に一貫性がなく、転職の際に不利にならないか不安
- 応募する企業の子育て支援制度が充実しているか知りたい
- 年齢の割にアピールできるスキルや資格がなく、書類選考で落ちてしまう
- 活動期間が限られていて転職先を妥協することにならないか心配
- 資格試験によるキャリアの遅れに焦り…企業法務として転職したい
- ニッチな分野の仕事経験しかなく、スキルの汎用性の低さが悩み
- 今の会社で営業を続ける自信がないので、女性が活躍できる業界を知りたい
- 未経験だがマーケティングの仕事に就きたい
- 志望企業に出産や育児の福利厚生はあるが、利用実績がない。面接で聞いていい?
- 会社から管理職を打診されたが自信がない
- キャリアアップのために転職したい気持ちはあるが、年収は下げたくない
- 出産、育児によるブランクがあり転職できるか不安
- 地元で希望に合う仕事が見つからない
- 正社員になりたい! 転職に役立つ資格や準備は?
- 育休明けの職場復帰に備えて準備しておくべきことは?
- キャリアアップのために、どんな資格を取ればいい?
- 職場での立場が「何でも屋」に近く、キャリアの方向性が見えない
- 会社が求めている役割と自分が望むキャリアの方向性が違って不安
- 子育てをしながら働くロールモデルが社内にいないので不安
- 福利厚生の充実した大手企業にいるが、仕事にやりがいを感じられない
- 仕事と育児を両立させるためには、キャリアを妥協しなければならない?
- 派遣から正社員への転職を希望しているが、30代で正社員経験なしでも可能?
- 自分の市場価値を高めるためには、どうスキルアップしていけばいい?
- 自分が成長できる仕事や転職先はどう見つければいい?
- 未経験の分野に転職したい
- 仕事が忙しすぎて、転職活動に割ける時間がない
- 妊娠中で仕事が思うようにこなせず今後のキャリア停滞が不安
- 出産後の転職活動は難しい? これまでのキャリアは手放すべき?
- 結婚後の転職を成功させるには? 既婚女性は不利になる?
- 転職したいけどスキルがない! 専門知識がなくても転職できる?
- 自分の強みやアピールポイントが分からない
- 面接の「オフィスカジュアル」って、どんな服装?
- 面接で「転勤はできない」という転職理由をどう伝えればいい?
- 面接で女性の活躍事例や福利厚生について聞いてもいい?
- 面接で残業や休日出勤について聞かれたらどう答える?
- 結婚の予定があるが、面接でどこまで伝える?
- 転職の希望条件すべてはかなわない場合、どうすればいい?
- 将来のキャリアパスが見えず不安
- 産後の転職・復職に有利なキャリアが分からない
- 営業から事務職へ転職できる?プロポーズを機に悩み中
- 育児をしながら働くなら、大手に転職すべき?