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更新日:2020年11月30日

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転職のタイミング

営業のノルマがきついので転職したいが、決心がつかない

正社員で営業の仕事をしていますが、ノルマが厳しく、精神的なつらさはぬぐえません。また、成果による給与の変動も大きいため、正社員とはいえ、不安定なところがあります。転職を希望していますが、ここまでお世話になった上司や同僚、担当の顧客のことを思うとなかなか決心がつきません。

(30歳/不動産・営業/未婚)

キャリアアドバイザーのA.をまとめると

回答したキャリアアドバイザーはこちら

瀬戸口瑞恵
国家資格 キャリアコンサルタント

教育業界にて営業職・マネジメント職、外資系企業での事務職を経て、2007年に当社に入社。入社以来、キャリアアドバイザーとして、個人のお客様の転職を支援。管理部門職種の方を中心に幅広く担当している。
プライベートでは2人の男児のママ。中長期的なキャリアプランの提案・個人の価値観に寄り添った求人提案を心がけている。

自分自身を大切にするためにも、一歩を踏み出して

お世話になった方々のことを考えて、転職活動をためらう気持ちはよく分かります。ただ、このまま迷いや不満を抱えて今の仕事を続けても、状況は何も変わりません。

自分自身の今後のキャリア形成を第一に考え、より活き活きと安心して働ける環境に移ることを目指し、転職活動を始めることをおすすめします。周りの人たちを大切に考える質問者のことですから、転職先の会社でもきっと、新たな同僚や顧客と確かな関係構築ができるはずです。

転職する決心がつかないときに知っておきたいこと

仕事内容や体力的な問題などさまざまな理由で「仕事を辞めたい」「現状を変えたい」と思っても、いざ転職するとなると決心がつかなくなる人は多いものです。このように転職に迷った際、念頭に置いてほしい点があります。

まずは、年齢を重ねるほど新たな領域への転職の選択肢は狭まる、ということです。30代以降になればこれまでの経験や実績に加えてマネジメントスキルも求められるようになり、未経験の業種や職種への転職はより厳しくなる傾向があります。何もせずに迷っているうちに、転職の機会そのものを逃してしまう恐れがあることは心に留めておきましょう。

次に、自身の気持ちを犠牲にしてまで会社や顧客のために尽くしたとしても、会社はあなたの人生を保証してくれるわけではない、ということです。強い言い方かもしれませんが、いざとなったときに会社は責任を取ってくれないかもしれません。

仕事を続けるべきか辞めるべきかの判断ポイント

このまま今の仕事を続けるべきか、それとも新しい職場を求めて転職活動をするか迷っている場合は、以下のポイントを参考にしてみてください。

転職すべきではないケースは、今の仕事や会社で経験を積むことによって事態がよくなり、納得できる未来がイメージできる場合です。仕事にはつらい部分もたくさんあって当然です。しかし、それを乗り越えることによって1年先や3年先の近い将来なりたい自分のイメージにつながるようであれば、このまま頑張って続けてみてはどうでしょうか。

一方で転職活動を始めてみるべきケースは、今の会社では自分が「辞めたい」と思っている原因が取り除かれる可能性が見込めない場合です。今回の質問者のように、「ノルマの厳しさ」と「不安定な給与」が転職理由として挙げられる場合、自分一人の努力ではなかなか変えられない要素ですし、近いうちに大きな変化が見込めるものでもないのではと思います。

将来的にほかの仕事にチャレンジできたり、大きくポジションが変わるなどの期待が持てたりしないのであれば、転職して気持ちを一新することをおすすめします。

転職によるメリット

転職には必ずリスクがともないます。仕事内容や人間関係など、これまで築き上げてきたものをすべて手放し、新しい環境で一からそれらを構築していかなければなりません。

しかし、転職しないまま今の会社にいることのリスクを考える必要もあります。転職しようと考えるきっかけとなった原因が取り除かれるのに3年も5年もかかるのであれば、やる気がそがれ心身ともに疲れてしまう可能性もありますし、辞めたいと思いながら働き続けて成果を出すには、必要以上の労力がかかることが容易に考えられます。

今の会社で将来自分がなりたい姿を想像できないのだとしたら、転職することによってなりたい自分に近づくための「時間を買う」という考え方もあります。

上司との関係性が改善できない状態や、希望と大きくかけ離れた仕事を続けなければならない状態のまま人事異動を待って何年も過ごすよりは、転職して新しい上司と関係を築いたり希望に近い仕事を始めたりしたほうが、時間をムダにせずに済むかもしれません。

ほかには、新規事業のプランが今の会社で承認されないのであれば、チャレンジが受け入れられやすい風土の会社に転職したり、自分が手掛けたい事業をすでに実施している会社を選んだりする手もあるでしょう。

スムーズに円満退職するために

転職して新しい環境で気持ちよくリスタートを切るためには、今の会社とトラブルなく円満に退職することが何よりも大切なことです。職場を離れることでこれまでの上司と部下、先輩後輩、あるいは同僚という関係ではなくなったとしても、将来的に何かのタイミングで関わりがあるかもしれません。

また、狭い業界の場合は思ってもいないうわさが流れることもあるかもしれないので、退職の際の人間関係には細心の注意を払いましょう。

円満に退職するためには、会社に義理を欠くような行為は避けながら、はっきりと意思表示をすることが重要です。会社の状況やタイミングも踏まえて、まずは直属の上司に「〇月〇日付で退職させていただきたいです」と退職の意思表示をしましょう。

意思表示の場では、不平不満ではなく、仕事を辞めるポジティブな理由を述べるようにします。これまで会社を通して学べたことに感謝の気持ちを示すことで、スムーズな退職につながるでしょう。

同じ営業職でも業界が異なれば働き方も変わります

:営業ノルマ きつい

質問者のように営業職でノルマが厳しく、成果によって給与の変動が大きいというケースもありますが、同じ営業職でも業界や会社が異なれば働き方も大きく変わります。今までの経験を最大限活かし、異業界の営業職への転職も検討してみてください。

営業のスキルを活かし、視野を広げて転職活動を開始しましょう

営業職を続けながらも、商材や顧客、成果が給与に反映される割合が異なる、今とは別業界の営業職に「働き方を変える」転職をすることによって、現状の問題を解決できる可能性があります。

これまでの営業で培ったコミュニケーション能力や、目標達成のためのアプローチ方法は、ポータブルスキルとしてほかの業界でも高く評価されるでしょう。視野を広げて転職活動に取り組むことで、応募先企業の選択肢や、自身の今後の可能性も広がるはずです。

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