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更新日:2023年12月4日

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書類・面接のポイントよくある質問

短期離職を繰り返すと、やはり選考で不利になりますか?

2回目の転職をしたのですが、環境が合わずに4カ月で退職しました。今もまた転職活動を始めたのですが、1回目の転職のときも3カ月で辞めてしまっており、職務経歴をマイナス評価されてしまうのではと不安です。短期離職を繰り返していると、やはり選考で不利になるのでしょうか。

(33歳/未婚)

キャリアアドバイザーのA.をまとめると

回答したキャリアアドバイザーはこちら

石橋寿子(いしばし・ひさこ)
国家資格 キャリアコンサルタント

新卒で塾の運営会社へ入社。その後、英会話学校に転職し、約7年間、新規・既存顧客に対しカウンターセールスを担当。マネジメント経験を経て、当社に入社。現在、営業職・販売サービス職に従事している方々を中心に幅広く転職サポートを実施。
プライベートでは1児のママ。長期的なキャリアプラン、人生プランをともに考えるパートナーとなれるような提案を心がけている。

短期離職を繰り返すことはマイナス評価の可能性も

短期間 転職 繰り返す

短期離職者に対する企業のイメージ

質問者さんのように、短期間で転職していたり、転職回数が多かったりすると、「選考に影響するかも」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。

dodaが企業の採用担当者103人に実施したアンケートによると、「転職回数は選考に影響しない」との回答は、20代の応募者の場合は18.4%、30代は20.4%、40代は24.3%という結果になりました。

転職が一般的になった今でも、残念ながら、在職期間の短さや転職回数の多さをまったく気にしない、という企業の採用担当者は多数派ではありません。過去にそういった経歴がある場合、「うちに入社しても、またすぐ辞めてしまうのでは?」という不安を感じてしまうためです。

もちろん転職回数や在職期間だけで採用の可否を判断することは少ないですが、採用する上で、長く活躍してもらえるかどうかは重視したい要素であることは確かです。

転職回数が多い人が転職を成功させる方法とは?年代別にポイントを解説

やむを得ない離職理由とは

厚生労働省の令和4年雇用動向調査によると、転職入職者が前職を辞めた個人的理由は、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」「職場の人間関係が好ましくなかった」などが多く見られます。

厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概況」

もちろん、転職回数が選考の判断に影響することを考えると、簡単に退職する判断は好ましくありません。けれども、事前によく調べて決めた会社でも、いざ入社してみると全然違ったという場合もありますよね。労働条件や職場環境に問題が生じているまま無理をして働き続ければ、ストレスで心身がダメージを受けてしまう可能性もあるため、慎重な判断が必要です。

こういった場合、転職活動の成功のためには「面接での伝え方」が大切になります。過去に戻って事実が変えられるわけではない以上、「どのように伝えるか」をよく検討して面接に臨むようにしましょう。

転職理由の伝え方次第で、ネガティブ印象をカバーできます

企業の採用担当者は、長く働いてくれる人や経験・スキルが採用条件に見合う人を探しています。したがって、在職期間が短い人や転職回数が多い人を評価する際、またすぐ辞めてしまうのではないか、スキルが十分に身についていないのではないか、など、どうしても不安を感じてしまいます。こういった不安を少しでも払拭できるよう、きちんと転職理由や働く意思を採用担当者に伝えましょう。

では、具体的にどのような伝え方をすればよいのか、ポイントを紹介します。

退職理由が「他責」と受け取られないように注意

面接では、「自分は悪くなかったが周囲と合わなかった」「会社にこんな問題があった」など、過去の転職理由を周囲や環境のせいにしているように受け取られると、採用担当者にあまり良い印象を持ってもらえないでしょう。このような伝え方をしてしまうと、「この人は自分に合わないと思ったらすぐ辞めてしまうかも」と思われ、採用を見送られる可能性があります。

過去の転職理由を聞かれたら、他責ではない表現を考えて伝えるようにしましょう。例えば、「周囲と合わなかった」という表現は、「社風や職場環境を調べきれていなかった」という言葉に変換できます。

さらに、「前回の反省点を活かし、今回は事前に社風や仕事内容を調べ、社員の方のお話も伺いました」と具体的なアクションとつなげて回答すると、応募企業に対する前向きな姿勢も伝えられるでしょう。

ただ、場合によっては、「自分としては働き続けたかったが、どうしようもない事情で退職した」というケースもあるでしょう。例えば、給与の未払いやハラスメントが発生したケースなど、自分の努力ではどうにもできなかったことは、話せる範囲で率直に伝えてもよいでしょう。次の仕事への前向きな意欲を伝えれば、無理に転職理由を前向きに伝えたり、嘘をついたりする必要はありません。

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複数回の転職を経験している人は、過去の転職理由を聞かれることがよくありますので、正確に経緯を説明しつつも他責にならない表現に置き換えて話す練習をしておいてください。

転職の軸に一貫性を持たせる

複数回の転職経験者の中には、業種や職種が一貫していない点を気にする人も少なくありません。たしかに、異なる業種・職種を目指して転職活動をしている場合、採用担当者も「どうして?」と疑問に思うことがあるでしょう。

しかし、業種や職種が違っていても、転職の軸や目的が一貫しているのであれば、そのことをしっかり伝えましょう。

例えば、「人の人生をサポートしたい」という目的を持って金融機関で営業職をしていた人が、「人生の中でも『働くこと』におけるサポートをしたい」と思って人材業界の営業職に転職、さらに、「周りのたくさんの営業職の人を支えたい」という思いから営業事務に転職したとします。

業界や職種は変わったとしても、一貫して「誰かのサポートをしたい」という思いがあったならば、転職の軸は変わっていないといえるでしょう。

このように、一見すると業種や職種が違っていても、転職を重ねる中に一貫性が見いだせると、採用担当者も納得できます。複数回の転職経験があり、業種や職種の違いが気になるという人は、一貫した点を自分なりに見つけて採用担当者に伝えてみましょう。

面接では、改めて短期離職や転職回数を振り返ってみて、どう思うのかを素直に話すことが大切です。採用担当者に不安材料を与えないように言葉選びは注意しつつ、将来的なキャリアパスや、応募先企業に貢献できるポイントを具体的に整理して、前向きな気持ちを伝えましょう。

これまでの転職活動を見直して、短期離職の再発防止に努めましょう

短期離職を繰り返さないためには、仕事内容や職場環境だけでなく自分の性格や適性も考慮した上で、さまざまな視点を持って自分に合った仕事を見つけることが大切です。

転職の軸を定める

入社後のミスマッチを避けるためにも、仕事や転職先に求める優先順位を明確にして、転職の軸をしっかりと定めましょう。

自分の適性がよく分からない場合、足掛かりとして、診断サービスを利用してみるのはいかがでしょうか。「転職タイプ診断」や「キャリアタイプ診断」などにより、自分がどのような仕事に向いているかを診断できます。

これらの診断を受けると、自分に向いている仕事を客観的に確認できますし、今後の転職活動の軸を考える際の参考にもなります。ほかにも、自分の志向性、適性などがはっきりしないと感じるときには、ぜひ積極的に活用してみてください。

転職タイプ診断

キャリアタイプ診断

幅広い角度から情報収集を行う

自分に合った仕事を見つけるためには、より多くの情報が必要です。しかし、その内容が「自分の希望条件を満たしているか」という点ばかりだと、入社後に「こんなはずではなかった」と想定していなかった問題に気が付き、結局また転職を検討することになるかもしれません。

自分に合った仕事は、単純な好き嫌いだけでは見つけられません。苦手意識のある仕事内容でも、入社した企業の研修や職場の雰囲気に支えられて克服できれば、それは自分にとって新たな発見となります。

ですから、求人情報の収集・検討に加えて実際に働いた人の感想を聞いたり、面接で直接詳細を尋ねてみたりしましょう。「この仕事は自分には合わなそう」という先入観をなくし、あらゆる角度から情報収集して、自分にとってのメリットとデメリットを考えてみてください。

女性が活躍できる企業 子育て支援企業の見つけ方・選び方

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