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更新日:2023年9月12日

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書類・面接のポイント残業・休暇

面接で残業や休日出勤について聞かれたらどう答える?

面接で「残業は大丈夫ですか」「休日出勤はできますか」と聞かれました。今はパートナーと2人暮らしで残業も休日出勤もできますが、将来子どもができたら、正直、難しいと思っています。今の段階ではどう答えればいいでしょうか。

(29歳/既婚)

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石橋寿子(いしばし・ひさこ)
国家資格 キャリアコンサルタント

新卒で塾の運営会社へ入社。その後、英会話学校に転職し、約7年間、新規・既存顧客に対しカウンターセールスを担当。マネジメント経験を経て、当社に入社。現在、営業職・販売サービス職に従事している方々を中心に幅広く転職サポートを実施。
プライベートでは1児のママ。長期的なキャリアプラン、人生プランをともに考えるパートナーとなれるような提案を心がけている。

残業や休日出勤について、現状を正直に話しましょう

面接 休日出勤 残業

現時点で、実際にどの程度対応可能なのか、正直にお伝えすることをおすすめします。近年は、業務効率化を大切にする企業も増えているため「必要であれば残業も休日出勤も可能です」程度にとどめるのもよいでしょう。

面接の際にポイントとなるのは、簡潔かつ具体的に答えられること。「明るく」「背伸びをせず」「自分の言葉で」「質問の意図に沿った」答え方をすることは、質問内容にかかわらず面接の基本です。

残業や休日出勤についてどう思うか聞かれたときにも、対応が難しくても、ただ「できません」と言い切ることは避けましょう。対応ができない背景や理由、業務量をカバーするための効率化の工夫などを添えて伝えることで仕事に対する熱意も伝えられます。

今後のプライベートの予定は詳しく伝えなくて大丈夫

質問者も気にしているように、先々の妊娠や出産によって残業や休日出勤に対する考え方が変わるかもしれませんし、企業もその予定を尋ねてくるかもしれません。

今後の妊娠や出産に関する質問をされた場合は、例えば面接時に妊娠していて出産予定が決まっているといった事情でなければ、特に伝える必要はありません。

また、プライベートな事柄に関して、あまりにも不適切な質問に答える必要はありませんが、「現段階では未定ですので、回答を控えさせていただけますか?」など心証を損ねない返答ができるよう、最低限の想定をして臨みましょう。業務に関係ないように感じられる質問でも、その受け答えを通じて人柄を見られている可能性があるからです。

「できない理由」を伝えることも大切

今回の質問者のケースではありませんが、家庭の事情などで、どうしても時間外の対応ができない方もいます。そのような場合は「できない理由」をしっかり伝えてください。

例えば、育児中であれば、子どもが病気になって休まなければならないときの対応について聞かれることもあるでしょう。自分が対応しなければならないのであれば、そのまま正直に伝えるべきですし、「預けられる施設を確保している」「家族のサポートがある」など対策を取っているのであれば、それを説明してください。

「調整を行って今後も仕事をがんばっていきたい」など意欲をセットで伝えられると好印象です。権利だけを主張するような発言は避けてください。

状況に応じて調整が可能であれば、1カ月、あるいは1週間当たり最大でどれくらい残業できるのか、具体的な数字を伝えましょう。また、「限られた期間でプロジェクトなどを行った経験」や「業務に的確な優先順位をつけて効率的にこなせること」など、残業や休日出勤ができない場合でもそれをカバーできる経験やスキルを持っていれば、アピールしてもよいでしょう。

面接で残業や休日出勤について聞かれたときの回答例文

面接で残業や休日出勤について聞かれたときは、「残業や休日出勤についてどう思うか」も上手に伝えることが大切です。面接に備えて、前もって回答を用意しておくと安心でしょう。ご自身の状況に合わせて、以下のような答え方を参考にしてください。

一般的な回答例

- 今までも毎月○時間ほど、繁忙期には○時間ほど残業しておりましたので、抵抗はありません。また、不要な残業をしないで済むよう業務効率化に努めたいと思っております。

繁忙期が分かっている場合

- プロジェクトの時期によって残業が増えることは理解しております。できるだけ残業を減らせるよう、業務の進捗をこまめに確認しながら、効率的に業務を進めたいと考えております。

「急な残業には対応できますか?」と聞かれた場合

— 急ですと難しいことがあるかもしれませんが、やむを得ない場合、できるだけ努力いたします。基本的には働くことに家族の理解を得られておりますので、協力して対応できるところは行っていきたいと思っています。

いずれのケースでも、「必要があれば残業・休日出勤も可能だが、できるだけしないで済むように努力する」という旨が伝わるように心がけましょう。

所定外労働の免除や時短など、育児のための支援制度を活用できます

仕事と育児の両立は簡単ではありません。妊娠・出産後は想像以上に環境が変化するため、どうしても残業や休日出勤が難しくなるのが一般的です。

そこで、仕事と子育てを両立したい人を支援するために、所定外労働の免除や短時間勤務制度などが法律によって定められています。子どもの年齢や勤務期間などの条件はありますが、勤務先に申請することで利用が可能ですから、小さな子どもがいる家庭にとっては非常に心強い制度です。

ただし、会社によっては労使協定で対象とならないケースがあるため、取得する可能性があるものに関してはあらかじめ確認しておき、面接時にはしっかりと希望を伝える必要があります。一人では調べるのが難しい場合もあるでしょうから、その場合は私たちキャリアアドバイザーにご相談ください。時短で働く方の転職事例も多数あるので、よき相談相手になるかと思います。

女性が活躍できる企業 子育て支援企業の見つけ方・選び方 くるみん

所定外労働の免除

就業規則で定められている時間以外の業務、つまり残業や休日出勤が免除になる制度です。対象となるのは3歳未満の子どもを育てている従業員で、男女ともに対象になります。ただし、働き始めて1年未満、勤務日数が週2日以下などの場合には対象外となります。

厚生労働省「改正育児・介護休業法のあらまし(令和4年11月作成)」

混同されやすい制度に「時間外労働の上限規制」がありますが、これは、労働基準法で定められている上限、1日8時間・1週間で40時間を超えて働くことが免除される制度で、子どもが小学校に就学するまで利用できます。

厚生労働省「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」

短時間勤務制度

残業や休日出勤の免除だけでなく、所定勤務時間を減らせる制度もあります。

短時間勤務制度は、1日の勤務時間を6時間までに短縮できる制度です。対象となるのは3歳未満の子どもを育てている従業員で、所定外労働の免除と同じく、男女ともに対象で、働き始めて1年未満、勤務日数が週2日以下などの場合には対象外となります。

利用は原則として子どもが3歳になるまでですが、企業には「育児と仕事を両立させるための努力義務」があるため、場合によっては小学校就学前まで延長が認められることがあります。もし前例があったり社内規則に記載されていたりする場合には、必要に応じて交渉してみてもよいでしょう。

厚生労働省「両立支援のひろば 働く方々へのお役立ち情報」

3歳までの子育てには短時間勤務制度を使いこなそう!

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