1.職務経歴書とは?
職務経歴書とはこれまでの業務経験と身につけてきたスキルを記載した書類のことです。自分が募集要項にマッチした人材であることをアピールでき、また採用担当者も選考の参考にするため、転職活動には欠かせません。
職務経歴書と履歴書の違い
職務経歴書は、過去の仕事の内容や実績、そして仕事を通じて培ってきた知識・スキルを具体的に採用担当者に伝えるための書類です。通常A4用紙1~2枚程度で、どんな仕事をしてきて、どんなスキルを持っているかを詳細に記入できます。 一方、履歴書は基本的なプロフィールを確認するための書類です。氏名・学歴・職務経歴・住所・連絡先といった情報を中心に記載します。
職務経歴書をつくる前に
職務経歴書には、応募先企業が求めている人物像に合わせて記載する内容を調整する必要があります。そのため、職務経歴書を書き始める前に、募集要項や企業サイトから求められている人物像を分析しておきましょう。採用情報に書かれている「求める資格」「業務内容」などから判断します。実際の業務につながるキャリアを書くことで、企業にとって有益な人材であることをアピールできるはずです。
2.職務経歴書かんたん作成ツール
職務経歴書に何を書くかは分かったけれど、ゼロから作るのは難しそう…と尻込みしそうになる人は、dodaオリジナルの自動作成ツールを使ってみませんか。画面の項目に従って入力するだけで、Word形式の職務経歴書ができあがります。気軽にサクサク作成してみましょう。
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【123職種の例文付き】自己PRの書き方・まとめ方
キャリアアドバイザーが採用担当者目線で例文をもとに解説します。
【81職種の例文付き】志望動機の書き方・まとめ方
志望職種の経験者と未経験者のケース別に例文をご紹介します。
3.職務経歴書133種のテンプレート見本ダウンロード
年間数百人の職務経歴書を添削してきたdodaキャリアアドバイザーの監修のもと、職種・業種・ステージ別に133種類の職務のテンプレートをご用意しました。職種ごとの書き方のコツも紹介しているので、参考にしてください。フォーマット(Wordファイル)のダウンロードもできます。自分自身の職務経歴に書き換えて利用しましょう。
職種・業種別
- 営業 通信・OA機器営業 | IT法人営業 | 半導体・電子部品・エレクトロニクス製品営業 | 装置・工作機械・産業機械営業 | 自動車・建機・自動車部品営業 | 自動車営業(自動車ディーラー) | MR(メディカル) | 医療機器・医療関連営業(メディカル) | 量販店営業 | ハウスメーカー営業(不動産) | 投資用マンション営業(不動産) | 売買仲介営業(不動産) | 賃貸仲介営業(不動産) | 土地活用営業(不動産) | リテール営業(銀行・証券) | 法人営業(銀行) | 法人営業(証券会社) | 営業管理職(保険) | 生命保険営業(個人向け) | 代理店営業(生命保険) | 広告代理店営業 | 人材派遣営業 | 個人営業 | 海外営業 |
- 事務・アシスタント メーカー・商社の事務(一般事務/営業事務)| 秘書| 貿易事務| 不動産の事務(一般事務/営業事務)| 人材・広告の事務(一般事務/営業事務)| IT・通信の事務(一般事務/営業事務)| Webマーケティング・インターネット広告の事務| 経理事務・財務アシスタント| 庶務・総務・人事アシスタント| 医療事務| 金融の事務(一般事務/営業事務)| 未経験から事務職へ| PCスキル<スキルシート>| 語学スキル<スキルシート>|
- 販売・サービス 販売職| 店長職(アパレル業界)| 店長職(飲食業界)| 店舗開発・施設管理・エリアマネジャー・スーパーバイザー| 倉庫業| カスタマーサポート・ユーザーサポート・オペレータ| テレマーケティング・スーパーバイザー| 講師・指導員・インストラクター| 教育・スクール長・マネジャー| 美容部員・エステティシャン・マッサージ| フロント業務・予約受付| 客室乗務員・CA(キャビンアテンダント)| 教育関連から営業職へ|
- 企画・管理 商品企画| 広告宣伝| 販売促進・PR| Webマーケティング| 経理| 財務| 総務| 法務| 知的財産| 購買| 物流管理| 貿易業務| 倉庫管理・在庫管理| リサーチ| 経営企画| 事業企画| 営業企画| 広報| 人事(採用教育)| 人事(給与労務制度)| Web系〈スキルチェックシート〉|
- ITエンジニア システムエンジニア(SE)| 社内SE(アプリ)| 社内SE(インフラ)| Webサービス系エンジニア| サーバ・DBエンジニア| ネットワークエンジニア| インフラ系運用エンジニア| 制御系ソフトウェア開発(通信・ネットワーク・IoT関連)| プログラマ| プロジェクトマネジャー| ヘルプデスク/テクニカルサポート| ITコンサルタント|
- モノづくりエンジニア 基礎研究| 機械設計| 品質管理(機械・電気)| 生産技術| 組み込みソフトウェア| 技術営業/セールスエンジニア| フィールドサービスエンジニア| 回路設計| 電気設計・シーケンス制御| 実験/評価/解析| 機械・金属加工| 組立・製造| 生産管理| プロセスエンジニア| 購買/調達| 整備士(自動車・建機・航空機など)|
- 化学エンジニア 製品開発| 研究開発| 分析/評価| 品質管理(化学)| 化学系研究員/ポスドクの方など|
- 建築・土木・不動産 建築・設備設計| 建築・設備施工管理| 土木施工管理| プラントエンジニアリング| 大工・とび・左官・設備| プロパティマネジメント| マンション管理| ビル管理| 居住用マンション営業 |
- コンサルタント ビジネスコンサルタント|
- メディカル 臨床開発| 薬剤師| 看護師| 介護福祉士・ケアマネジャー| 保育士|
- 金融 テラー(銀行) | バックオフィス(銀行/証券会社)| 資産運用| リサーチ・アナリスト|
- クリエイティブ Webデザイナー| Webプロデューサー・Webディレクター・Webプランナー| 編集・記者・ライター| 出版・広告・販促・印刷デザイナー| 映像・映画・音響・ディレクター| Web系〈スキルチェックシート〉|
- 公務員・教員 国家・地方公務員| 教員|
ステージ別
4.職務経歴書に書くべき内容・項目
職務経歴書に書く内容や項目はほぼ決まっています。人事担当者や現場の上司に当たる人が「今までしてきた仕事」「任せた仕事をこなせるか」「前向きに働いてくれるか」を判断できる内容にまとめましょう。
職務経歴書テンプレート・フォーマットをダウンロード
3つの型式から選ぶ-
- 1タイトル・氏名・日付
- 書類のタイトル、作成者、提出日を書きます。真っ先に目に入るので、ミスがないように入力しましょう。
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- 2職務要約・職務概要
- 社会人としての経歴をまとめます。詳しい「職務経歴」を理解しやすくする、採用担当者の興味を喚起するなどの役割があります。
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- 3勤務中の企業
- 現在勤務中の企業の情報を記載します。社名、企業規模、おもな事業内容、業界内のポジションなどを書くのが一般的。離職中の場合は直近まで働いていた会社について書きます。
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- 4職務経歴・職務内容(職歴)
- 自分自身のキャリアや仕事内容、実績を詳しく記載する、最も重要なパートです。採用担当者が短時間であなたの経歴を把握できるようにまとめるのがポイント。
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- 5活かせる知識・スキル
- これまでのキャリアで培った知識やスキルをまとめて記載します。経験や業界知識、PCスキル、語学スキルなど、自分の強みを積極的にアピールしましょう。
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- 6資格・免許
- 保有資格・免許を漏れなくシンプルにまとめます。実務経験とセットになっていると高い評価を得やすいので、業務に関連したものを優先して書きましょう。
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- 7自己PR
- 社会人経験の中で評価されたことや心がけてきたことを通し、自分が応募先でも活躍できることをアピールします。応募ポストにマッチする強みについて、実績を添えてまとめます。
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- 8退職理由・転職理由
- 企業から特別な指定がない限り、退職理由や転職理由は職務経歴書には書きません。退職理由や転職理由の記入欄があるテンプレートを使用する場合は、削除しても構いません。
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- 9職務経歴書には書かないこと
- 仕事に直結しない情報を書く必要はありません。趣味、特技、ボランティア、アルバイト経験などは基本的に書かないようにしましょう。
5.職務経歴書をつくる際のポイント
職務経歴書を作成する際のポイントを8つ紹介します。ポイントを押さえて伝わりやすい職務経歴書にしましょう。
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A4サイズで1~2枚にまとめる
-
書きやすいフォーマットを選ぶ
-
職務経歴書テンプレート・フォーマットをダウンロード
3つの型式から選ぶ -
職務経歴は具体的に書く
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強調する業務や実績は応募先の企業に合わせる
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見やすいレイアウトを心がける
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効率性を重視するならPC(パソコン)で作成
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面接でも利用されることを想定して書く
-
提出前に必ず誤字脱字を確認する
6.採用担当者が職務経歴書を見るポイント
職務経歴書が、「入社後に自分が活躍できることを裏付けるための書類」であることを考えると、書かれている内容が募集ポストで活かせるものであるほど、採用担当者から良い評価を得られやすいと考えられます。書類選考の通過率を上げたいなら、しっかりと企業研究したうえで、募集ポストで求められているスキルや経験に合わせて、職務経歴書を作成しましょう。
とはいえ、今と違う職種・ポストへの転職を目指している場合は、募集ポストにマッチする実績や経験がないという人も多いはずです。そこでおすすめなのが以下のような工夫です。
- ・ベースとなる記載内容は変えずに募集ポストと親和性のある経験・実績を強調する
- ・募集ポストにマッチする実績や経験がないときは、どんな職種にも求められるビジネスパーソンとしてのスキルの高さを強調する
同じ書類を使い回し!?職務経歴書を会社ごとに書き替えるべき理由
「書類選考を通らない…」と嘆いているあなた、どの会社にも同じ職務経歴書を出してしまっていませんか?
7.職務経歴書を提出する前にチェックすること
提出前のチェックリスト
- 日付は提出日になっているか
- 日付を和暦、西暦のどちらかに統一できているか
- 「です・ます調」「だ・である調」が混在していないか
- 文字のフォント・サイズの使用法は統一できているか
- 誤字脱字はないか(変換ミスに特に注意)
- 数値を使って実績を具体的に表現できているか
- 他社の人にも分かる客観的な指標が用いられているか
- 長すぎる文章はないか(一つの段落、項目につき最大4行程度が目安)
- 箇条書きや表で分かりやすく整理されているか
- 見出しを付けて分かりやすく整理されているか
- 読みやすいように適切に改行や余白を設けているか
- 余白のサイズは統一されているか
- 募集ポストに必要な経験・スキルを意識した内容になっているか
- 社内用語が使われていないか
- 専門用語が多用されていないか
誤字脱字をはじめ、記入内容に間違いがないか再度確認しましょう。読みやすい文章・レイアウトになっているかも確認します。当然ですが、自分を魅力的な人物に見せたいとしても虚偽の事柄を記載してはいけません。
また、気づかないうちに社内用語や専門用語を多用している可能性もあるので注意しましょう。採用担当者は、応募者が経験してきた業種・職種について熟知しているわけではありません。自分と同じ仕事をしていない人にでも理解できる言葉に置き換えられないか、補足は必要ないかという視点で見直しながら実績や業務内容、自己PRを書くことが大切です。
8.職務経歴書を提出する際のマナー
職務経歴書は「メール」「郵送」「面接時に持参する」の3つ提出方法があります。それぞれの提出方法で気を付けておくべきマナーを解説します。
メール
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- 1件名
- 求人応募であること、応募書類を添付していること、応募者の氏名が分かる件名にする。
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- 2宛名
- 担当が個人の場合は「〇〇様」、部署の場合は「〇〇課御中」などとする。
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- 3メディア、応募ポジション
- どの媒体・サービスに載っていた求人か、どのポジション・職種に応募しているか明記する。
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- 4添付内容
- メールに添付したものを明記する。
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- 5パスワード
- 添付データのパスワードは別送する。
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- 6署名
- 郵便番号、住所、電話番号、フルネームを表記。
ファイル形式の指定があるか確認しましょう。メールには、応募書類を送付したメールであることが分かる件名を付けます。また、個人情報の漏洩を防ぐために、送付する応募書類のデータにはパスワードを設定しましょう。データを送付するメールとは別に、パスワードを連絡するメールもあわせて送付します。
メールの種類 | メールの件名の例 |
---|---|
応募メール(応募書類の送付) | 中途採用(○○職)応募の件/応募書類送付/転職太郎 |
応募メール(パスワードの連絡) | 中途採用(○○職)応募の件/パスワードの連絡/転職太郎 |
郵送
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- 1住所
- 丁目、番地、ビル名、階数など略さずに正式に表記。
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- 2会社名、宛名
- 「株式会社」は「(株)」と略さずに表記。
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- 3切手
- 封筒のサイズや内容物の重さに適した切手を貼る。
-
- 4在中
- 職務経歴書のほかに履歴書なども同封する場合は「応募書類在中」とする。
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- 5差出人
- 郵便番号や部屋番号も省略せずに表記。念のために電話番号も書き添える。
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- 6締めマーク
- 両面テープなどで封を閉じてから合わせ目に「〆」と書く。
封筒はA4サイズの書類を折らずに封入できる、「角形2号」「角形A4号」の封筒が適切です。色は、白、水色、茶色のいずれかのものを選ぶといいでしょう。履歴書と一緒に送る場合、クリアファイルに上から「履歴書、職務経歴書、その他の書類」の順番になるように入れたうえで封入します。また郵送の場合、「送付状」を同封するのを忘れないようにしましょう。
面接時
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- 1在中
- 職務経歴書のほかに履歴書なども同封する場合は「応募書類在中」とする。
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- 2差出人
- 郵便番号や部屋番号も省略せずに表記。念のために電話番号も書き添える。
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- 3封はしない
- その場で取り出して面接に入るので封は開けたまま持参。
面接時に職務経歴書を提出する場合、封筒を使用します。郵送で送付するときと同様に、「角形2号」「角形A4号」を使用しましょう。面接官に渡す際にクリアファイルを封筒から出して渡しましょう。受付で提出する際は、書類を封筒に入れたまま担当者に渡します。
9.職務経歴書に関するQ&A
職務経歴書に関して、よくある疑問・質問をQ&A形式でまとめました。
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Q.自分にはアピールできる経験や実績がありません。何を書くのがよいでしょうか。
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Q.何度か部署異動をしています。職歴にはすべて書く必要がありますか?
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Q.面接に履歴書と職務経歴書を持参するように言われました。添え状は必要ですか?
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Q.採用担当者の目にとまりやすい職務経歴書の書き方を教えてください。
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Q.実家が自営業でその仕事を手伝っていたのですが、職務経歴書にはどう書けばいいですか?
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Q.履歴書と職務経歴書の資格欄の内容は一致しなくても大丈夫でしょうか?
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Q.応募書類を提出後に職歴欄の不備に気づきました。どうしたらいいですか?
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
岩瀬 翔
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
【経歴】
コンサルティングファームの業務系コンサルタントを経て、現職に入社。dodaのキャリアアドバイザー、新規事業の部門で企業の採用支援も経験し、10年以上転職支援に携わっています。現在は管理職として、幅広い業界・職種の方の転職をサポートしています。
【メッセージ】
企業担当や自社採用の面接官も経験していますので、採用する側の本音を踏まえて、「転職者がどうしたらいいのか分かる」情報を提供します。
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